見出し画像

SCPと死生観

 遅ればせながらだが、ニコニコ復活記念ということで動画を見た。SCP解説動画。新しいのはなんか難しくて雑魚状態の脳には入ってこないから、昔懐かしの古い奴。

 ちょっとした茶番に淡々とした解説、お馴染みのノイズ音が実によく染みわたる。出てくるSCPもお気に入りだ。SCP-268-JP「終わらない英雄譚」、3本目に紹介されているこのオブジェクトが特に。
 知らない人向けに簡単にまとめると、「死んだヒーローを復活させて本に取り込み、諦めるまで他人を庇わせて死なせる」っていうクソ本って感じのオブジェクトですね。
 こんなのが好きとかいうと、性格が悪いじゃないかと思われるかもしれないが、実際性格は悪いし、好きだから仕方がない。確かに残酷ではあるんだけど、だからこそそれに立ち向かうヒーローの気高さが輝くんです。
 私の死生観では、生きるというのは生き長らえることよりも優先することを探す旅みたいなものだと定義しています。そういう意味で、自己犠牲とはその最たるものに感じてしまうんですよね。まあ単純に、衛宮士郎や上条当麻に憧れて生きてきた青春時代だったからというのもあると思いますけど……
 どちらにせよ、私は生きるというのを算数にはしたくない。国語に美術に音楽にしたい。どんなにクソな一生でも、どんなに短い生でも最高の一瞬、それを本人が幸せと捉えたなら幸せということにしてあげたい。だってそうでなければ、我々は生まれて死ぬゼロでしかないはずだから。
 ヘスの法則になんか従っていられない。ファインマン物理学にだって、我々の先に待つものは記されていないはずだから。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?