ほら行け出番さ、パンクバンド
前回のシングルを発売した2年前から、ブレンダはほとんどスタジオでの演奏に特化したインドアバンドと化している。
そしてその「いずれはサンシャイン」というシングルをリリースした直後、曲作りにおけるゲシュタルト&メンタル崩壊により極度の無気力状態に陥っていた。
そして数ヶ月ぶりに集まったブレンダのリハで演奏した時、大股開き直りによって再び無事に曲作りが再開された。
作りかけては壊してサボり、またサボりかけては作っては壊して2年が経ち、ようやく解決の糸口が見えてきた。
もうじきお届け出来る事を楽しみに、三十路のパンクスははしゃいでおります。
先日シン・仮面ライダーを観に行ってきた。
冒頭から笑った。
映画として云々では無く、庵野秀明が作り上げる「シン」というジャンルの、どうしても大画面で観たい娯楽。
めっちゃ好きなものを熱く語ってる人を見ていたら何か笑ってしまう、あの感覚に近いかもしれない。
プレイリストを解説しろと、前回更新した際の俺から指令があったので書きましょう。
①Care/ビーバドゥービー
最近よく聴いている、宮田岳の「ゆりかご」で事故りかけた後も聴いていたビーバドゥービー。
90年代後半から2000年代初頭のシャンプーのCMで使われてそうなテイストが、何ともくすぐる。
最新アルバムもめっちゃ良い。
②間に合わない僕ら/片岡フグリ
高校の頃からの友人、片岡フグリことタケシの最新アルバム。
当時彼はオイルショックというバンドをやっていて、黒猫でよく一緒にライブをやっていた。
ライブハウスブッキングの柴藤さんから
「こないだ澤達と同い年で、ギターとボーカルの2人組で柔道着着て最後に全裸で走り回るバンドが高校生コンテストに出てたんやけど、今度一緒にやらへん?」
というお誘いがあり、出会う前から仲良くなっていたような存在。
いや、肝心のアルバム、めちゃくちゃ素晴らしい。
完全に何かがぶっ飛んだ後に、ノイズとかフォークをポップに押し込めた反動で浮遊してるような気持ち良さ。
ちなみにベースはがっちゃんが弾いているらしい。
ここに来てあの2人が仲良くなってるのが個人的にはかなり面白い。
③Loneliness/ジンジャー・ルート
昨今の「シティポップリバイバル」みたいな触れ込みの音楽はもれなく聴かず嫌いしてしまうけど、そういうの良くないな、と思って聴いたらめちゃくちゃ良かったジンジャー・ルート。
そもそもシティポップって何なのか、定義も大して無いのかもしれないけど。
最近のリバイバルのイメージでは、シンコペーションとメジャーセブンを使い荒らし、酒片手にクネクネ踊ってるような人達が好んで聴く音楽かと思ってたけど、一概にそうとも言えないらしい。色々聴いてみよう。
④damn/藤井風
ラジオで流れてたりして初めて聴いた瞬間に刺さる曲がたまにあって、この曲もまさにそれ。
イントロのリフからサビのメロディ、コード進行の流れ全てがスマートで、センスの塊。
ラスサビの英語になるとこも好き。
⑤These Are The Way/レッドホットチリペッパーズ
ジョンフルシアンテ復帰後1枚目、ジョンフルシアンテ感満載の曲。
1番好きなアルバムであるBy The Wayでも顕著なのが、ジョンフルシアンテ感満載の曲におけるアンソニーの歌がめちゃくちゃ沁みる事。
レッチリとの出会いもBy The Wayだった。
当時高校生だった兄の部屋から聴こえて来るのはヒップホップばかりで、いつも壁越しのスクラッチ音と重低音によって俺のローリングストーンズやエアロスミスがかき消されていた。
そんなある日、いつものように隣の部屋からはヒップホップらしき歌が聴こえてきて
"また変なラップ聴いて、、、、
いや、様子が違うぞ"
と思ったのがBy The Wayという曲だった。
ちなみに東京ドームのライブを観てから特にフラッシュバックするのが、Zephyr Songとこれ。
特別好きじゃなかったけど生で聴いてめっちゃ好きになる曲あるよね。
⑥クリスマスの後も/P.K.O(Panta Keiichi Organization)
去年のクリスマスに発売されたPANTAさんと鈴木慶一さんのユニットによる大名曲。
そもそも、PANTA&HALのアルバムを慶一さんがプロデュースしていたり、お2人の関係性を知っていると違うけど、冷静に考えるとPANTAさんと慶一さんってロック界でかなり異色で意外な組み合わせだと思う。
それぞれのバンドで作るものは全然違うのに、いざ一緒にやると元々一緒にやっていたかのように相性が良いのが不思議で、ユニットのマジックを感じる。
録音後の音源をPANTAさんの車で初めて聴かせてもらった時から大好きな曲で、慶一さん色の強い曲にPANTAさんの歌詞が乗っている事、当時の色んな事が頭に巡って聞く度に泣きそうになる。
しかし、この詞をPANTAさんが書いたと知った時は驚いた。
徹底的に暴力的でおっかない歌詞から、スイート路線な歌詞まで幅が広い事は当然知っているけど、ご本人も言っていたけどここまでストレートで優しい歌詞はかなり新鮮に聴こえた。
歌声も相まってそう聴こえる事も大きいかもしれない。
「クリスマスの後も」って曲名も、一年中クリスマスムード引きずる事が出来るようでワクワクする。
次のUnti X'masでは是非PANTAさんにはサンタクロースの格好でこの曲を歌ってほしいなあ。
⑦超えたい・BORDER/白井良明
ムーンライダーズ繋がりの1曲。
今年の正月に神戸で、恒例になっているマサキさん(クワレアルギ)との2人新年飲み&カラオケ会で、誕生日プレゼントにくれた1枚。
ジャケットはナンセンスの向こう側のような、振り切ったデザインでインパクトが強い上に、アルバムタイトルが「カオスでいこう!」。
確かに音色はファミコンでしか聴かないような音が入っていたりカオスではあるけど、この曲を筆頭に良明さんのメロディセンスが随所に散りばめられていて、サウナと水風呂のルーティンのような気持ち良さがある。
良明さんの作る曲って、少年が丘の上で何処かで覚えた曲を歌っているような、懐かしい夕暮れを感じる。
上半期めちゃくちゃ聴いてる。
⑧風と太陽/ユニコーン
ユニコーンの曲の中でも上位5位には入るぐらい好きな曲。
再結成後のユニコーンをユニコーンたらしめているのは、阿部さんの作る曲が担っている部分がかなり大きいと思っている。
シャンブルの「WAO!」や「ひまわり」、「Hello」から始まり、その後のアルバムの中にも必ず皆が思うユニコーンを感じさせてくれる曲があって、そのほとんどが阿部さんの曲な気がする。
そしてそれらの曲を民生さんが歌うかどうかの判断をどうしているのか気になる。
ご本人達はどう言うか分からないけど、おそらくアルバム内の並びは勿論、ライブでの空気感とか、めっちゃ考えられてるんだろうと勝手に推測している。
外しているように見えて、1つ1つの曲に対する判断をめちゃくちゃ大事にされているように感じて、尊敬している。
⑨愛の太陽/くるり
くるりの最新EP収録の曲。
これも最近ヘビーリピートしている。
この曲が作られたのは何年も前らしいけど、くるりのこういうカラッとした曲がめっちゃ好き。
ちょっとだけ専門的な話をかじらせて貰うと、冒頭の8分の6拍子のアルペジオギターに対してバスドラが4つ打ちならぬ6つ打ちで入り、そこへ歌が表拍子で入ることで変拍子に聴こえるという不思議なAメロから曲が始まる。
そこから1サビ明けで、ドラムが頭打ちで3拍子のアクセントに変わる事で全体のリズムが統一されて一気に音像が明るくなり、そして2Aの歌も同様に3拍子の譜割りに変わった事で聴き易い曲になる。
寝起きの靄のかかったボーッとした頭から、コーヒー飲んだり歯磨いたりして徐々にハッキリしていく視界を表現しているかのよう。
サラッとこういう手法をくるりは色んな曲で実験的に取り入れているけど、そこに微塵の嫌味を持たせず、聴き易いポップスに仕上げる技がズバ抜けている。
だからゴリゴリのオルタナ好きにも、それなりの邦楽ポップス好きにも同じぐらい愛されているのだと思う。
⑩愛は夢の中に/カーペンターズ
やっと10曲目まで来た、、。
つい書きすぎて疲れたら、ちょうどこの曲が聴きたくなった。
結局カーペンターズはいつ聴いてもフィットする。
さて、皆さんもこれ聴いて星でも見てちょっとだけロマンティックな感じになって、明日の為に睡眠をかまして下さい。
おやすみ。
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