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20210405 日記95 『まともじゃないのは君も一緒』の感想

休み。昼頃に後輩の誘いがあって、映画を観に行きました……。

正直、前々から気にしていた映画という訳ではなく(予告編では目にしていたけど、どちらかというとデートムービーだと思っていた)後輩に誘われて、少しだけ調べたら主演が成田凌さんだったことと、Twitterおやすみしている間は可能な限り人と会おうと思っていたので行くことにした。

私が一番大好きな男性がオードリー若林さん(尊敬しすぎて、テレビで見かけるとマジでドキドキする)であることは割と公言してきたけど、顔が一番好きな男性は成田凌さんだったりする。

去年、トップクラスに良かった作品として『窮鼠はチーズの夢を見る』という映画があったのだけど、男である私からみても成田凌さんがあまりにも蠱惑的で、作品の説得力が抜群に増していたのが印象的だった。

余談だけど、その若林さんがこの前のオールナイトニッポンで「成田凌さんの顔が好きすぎて『愛がなんだ』を2回観に行った」という話をしていて、またしても強烈な親近感を抱くことになった。

前置きが長くなったのは、この映画に対して語る言葉を特に持っていないことが最大の理由です。

その上で、間違いなく2021年に観た映画の中ではナンバーワンだと感じた一作でした。

この映画について語る言葉を持っていないのは、この映画に似た感情を覚えたことがないことが理由な気がする。

初めての感情だった……実写映画でここまで萌えてしまったのは……。

顔は良いけど、喋り方が完全にオタクで相互のコミュニケーションに難がある予備校講師・大野康臣(成田凌)に、その生徒である女子高生・秋本香住(清原果耶)が、結婚願望のある先生に対して「普通」とは何かを教えていくお話。

先生の方が分かりやすく記号的に「普通じゃない」描かれ方をしており、香住は学校でも女子グループにも上手く溶け込み「普通」をやれているように見えるのだけど『まともじゃないのは君も一緒』というタイトルの通り、香住もまた、不器用で普通じゃないことが少しずつ分かっていく。

最初は、香住の想い人である青年実業家と、その婚約者を別れさせるために、顔の良い先生を半ば利用する面もあるのだけど、その不器用な人間模様があまりにも愛らしい。

途中、萌えすぎて心臓がぐちゃぐちゃになってしまい、マスクの下で「かわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいい」と口パク百裂拳をすることでしのぎぎった。

成田凌さんもさることながら、清原果耶さんも滅茶苦茶素晴らしかった。

清原果耶さん演じる秋本香住は、作中の7割くらい、先生との会話の成立しなさにブチぎれてるのだけど、その様を不快と思うのではなく、ただただ愛らしいと思えたのは、ひとえに彼女の快演の賜物だと思っている。

商店街のスナックでエナジードリンク10本飲んで荒れるシーンが特に最高だった。

私には姉がいて、姉と口喧嘩をする時、私が理詰めで、姉が感情剥き出しにしてブチギレるという構図が20年近く続いてきたのだけど、清原果耶さん、生々しすぎて完全に姉の姿を重ねて見てしまった。

冒頭の数分で、少なくとも女子高生を描けている映画だというのは確信があり、それだけで十分に得るものはある(女子高生を描けている映画は、人間を描けている映画のため)と思っていたのだけど、一見するとキャラクターナイズされた設定が、演者二人の会話劇によって、どんどん実像を帯びて行き、生命になっていくのを感じた。

頑張ったのだけど、全然言葉にならん!!!!!!!!

正直、演出面で良かったところとか、シーンごとに光るところも確実にあったのだけど、あまりにもかわいい映画すぎて、そういうのを汲みとろうとするのを放棄してしまい、ただただ叫びそうになりながら身悶えしている1時間半だった。

俺もここまで萌えてしまった理由が何なのか掴めないまま、萌えに心をぐしゃぐしゃにされて映画館を後にすることになったので、オススメしようにも上手く伝えられない。

そして、もう1回観に行くかと言われると、この映画は1回で良かったようにも思っている。

それでいて、恐らく今後の人生で、何度となく思い出すレベルの大好きな作品になってしまったため、観るかどうかは別としてBDなどは買うと思う。

諸事情により、昨秋から東京スカイツリーを見ると心臓の奥が痛くなるという奇病を患っているのだけど、今回は錦糸町のTOHOシネマズで映画を観たのでスカイツリーがよく見えた。

かつてスカイツリーで負った傷、この映画を最高に楽しむためには非常に重要なエッセンスとなったので、観終わった後は晴れやかな気持ちでライトアップされたスカイツリーを一瞥することができた。

やっぱり、滅茶苦茶いい映画だったかどうかというより俺のこれまでの人生の様々な時間が奇跡的に噛み合った結果、個人的超激萌映画になったという線が最も強力な気がした。

連れていってくれた後輩も絶賛していたけど、彼は俺と感性を共有しすぎている節があるので、確認のために誰か観てきて感想を教えて欲しい気持ちもある。

ただ、主演二人を始めとしたキャスト陣の演技には一見の価値があると思う。

普段、基本的に役者で映画を観ることは無いので、この観点で語る術を持っていないというのもあると思う。

去年の『窮鼠はチーズの夢を見る』と、今年の『まともじゃないのは君も一緒』で、完膚なきまでに成田凌さんのことが大好きになってしまったので、今泉力哉監督の代表作『愛がなんだ』も、近いうちに観ようと思います。


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