漫才 「ジェットコースター」

ミミ吉  「ミミ吉です」

ハナゾウ 「ハナゾウです。お願いします」

ミミ吉  「よくある質問だと思うけどさ、平凡な人生と波乱万丈な人生だったらどっちが良い?」

ハナゾウ 「あ~、まぁ俺は平凡な方が良いかな」

ミミ吉  「だよね。“波乱万丈な人生”って言葉の響きは良いけど、やっぱり平凡が一番だよね」

ハナゾウ 「ほんとそうだよ。そんな落差の激しいジェットコースターみたいな人生嫌だよね」

ミミ吉  (子供みたいな口調で)「え~、ジェットコースターみたいな人生って何~。すごく面白そ~!ジェットコースター大好き~」

ハナゾウ 「…いや、でもさ波乱万丈ってことは、人生のどん底も経験するって事だよ」

ミミ吉  「たしかに!」

ハナゾウ 「ほら!嫌でしょ?そんな地に叩きつけられる様なバンジージャンプみたいな…」

ミミ吉  (子供みたいな口調で)「え~、バンジージャンプ楽しそう~!テレビで見たことある~。『3、2、1バンジー!』って言いた~い!」

ハナゾウ 「飛ぶ人はそれ言わないと思うけど…」

ミミ吉  (子供みたいな口調で)「『3、2、1バンジー!』って言われた~い!」

ハナゾウ 「…でもさ、上昇したり下降したり、そんなエレベーターみたいな…」

ミミ吉  「エレベーターはダメ!!!閉じ込められるから!!!」

ハナゾウ 「…やっぱりさ、ジェットコースターって楽しいよね」

ミミ吉  (子供みたいな口調で)「ジェットコースター大好き~!怖くて目開けられないけど~」

ハナゾウ 「俺、今度バンジージャンプしに行くんだけど、一緒に行く?」

ミミ吉  (子供みたいな口調で)「行きた~い!バンジージャンプ楽しそう~!一気に急下降って波乱万丈な人生みたいで楽しそう~」

ハナゾウ 「でもさ、波乱万丈って、たしかに良いこともあるだろうけど、下手したらあれだよ…死ぬかもしれないからね」

ミミ吉  (子供みたいな口調で)「え~、なにそれ~!死ぬかもしれないってあれじゃ~ん、俺みたいじゃ~ん!俺の人生楽しい~!」

ハナゾウ 「人生楽しいか?」

ミミ吉  (子供みたいな口調で)「楽しい~!バンジージャンプ出きるから楽しい~!どこのバンジージャンプ行くの~?」

ハナゾウ 「タワーの屋上から飛び降りるバンジージャンプでさ」

ミミ吉  「タワー?」

ハナゾウ 「そう。エレベーターで45階まで行ってさ…」

ミミ吉  「エレベーターはダメ!!!閉じ込められるから!!!」

ハナゾウ 「閉じ込められる事なんて滅多にないから大丈夫だよ」

ミミ吉  「そのエレベーターってシースルーエレベーターじゃないだろうな?」

ハナゾウ 「シースルーエレベーターってガラス張りのやつだよね?」

ミミ吉  「おう!」

ハナゾウ 「…シースルーだよ」

ミミ吉  「ダメ!!!」

ハナゾウ 「何でだよ」

ミミ吉  「閉じ込められたら恥ずかしいから!注目集めちゃうから!!写真撮られちゃうから!!!」

ハナゾウ 「シースルーエレベーターに閉じ込められたことあるの?」

ミミ吉  「ある!救出されるまで1時間30分かかった!色んな人の目についた!」

ハナゾウ 「今回は大丈夫だから…」

ミミ吉  「逆バンジーで屋上まで行く!」

ハナゾウ 「逆バンジーはやってねぇ!」

ミミ吉  「って言うか、橋の上から飛ぶバンジーがやりたい!」

ハナゾウ 「は?」

ミミ吉  「タワーの屋上から飛ぶからエレベーターに乗らなきゃいけないんだろ!橋の上から飛ばせろ!」

ハナゾウ 「でもさ、エレベーターに乗ったらボタン押せるよ」

ミミ吉  (子供みたいな口調で)「ボタン押すの好き~!」

ハナゾウ 「エレベーターなら何回でも押していいぞ!」

ミミ吉  (子供みたいな口調で)「“開”のボタンいっぱい押す~!」

ハナゾウ 「“閉”のボタン押さないと乗れないよ」

ミミ吉  「閉めるのは嫌!!!閉じ込められる!!!」

ハナゾウ 「でもさ、そのタワー海外にあるから外国旅行できるよ」

ミミ吉  (子供みたいな口調で)「外国旅行好き~!」

ハナゾウ 「飛行機にも乗れるよ」

ミミ吉  (子供みたいな口調で)「飛行機好き~!墜落事故起こすかもだけど、それでも好き~!」

ハナゾウ 「エレベーターの閉じ込めは嫌で、飛行機の墜落事故の可能性は許せるんだ」

ミミ吉  「事故とか気にしてたら飛行機乗れないもんね」

ハナゾウ 「エレベーターも一緒だ」

ミミ吉  「ジェットコースターで事故にあった事あるけど、それでもジェットコースターまだまだ乗りたいもんな」

ハナゾウ 「ジェットコースターで事故にあった事あんの!?大丈夫だった?」

ミミ吉  「…大丈夫だったよ」

ハナゾウ 「因みに、どんな事故だったの?」

ミミ吉  「大丈夫だったよ」

ハナゾウ 「だから、どんな事故だったのかを聞いてんの」

ミミ吉  「大丈夫だったよ!!!」

ハナゾウ 「多分ダメな事故だ!どうもありがとうございました」

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