見出し画像

地方発の田舎者が創業1年半で1億円調達し、B Dash Campファイナリストに選ばれるまで

はじめまして。「介護のテクノロジーを最適化する」といったミッションを掲げているスタートアップ企業「GiverLink」代表の早坂と申します。

30歳のときに仙台市で創業し、1年半でVCから1億円を資金調達し、人生初参加のピッチイベント「B Dash Camp 2021」では、100社以上の応募の中からファイナリストまで進むことができました。

本記事では「そもそもGiverLinkって何の会社?」「なぜ地方発の無名起業家が1億円調達できたの?」「介護業界をどうしたいの?」こういった声に応えたいと思います。

1.株式会社GiverLinkとは?
2.代表早坂の生い立ちと経歴
3.資金調達のきっかけは「Twitter」
4.想いと目指す未来

1.株式会社GiverLinkとは?

画像1

株式会社GiverLinkは2020年1月に設立した仙台発のスタートアップ企業です。

介護職員の業務改善を後押しするために、業務改善につながるサービスを提供している「ベンダー」と、業務改善を考えている「介護職員」をマッチングする事業を行っています。

プロダクト名は「介護のコミミ」です。

介護のコミミとは?

画像2

「介護のコミミ」は介護職員とベンダーをつなぐプラットフォームです。

介護職員は無料でスポットコンサルを受けられたり、最短1分で10社以上のベンダーに資料請求できるため、「業務改善の入り口」として好評を頂いています。

一方、ベンダーにとっては最適な見込み顧客にアプローチすることができるため、大幅な営業コスト削減が実現可能です。

リリース1年で約1,000法人から問合せをいただき、弊社からベンダーに対しては、約5,000回の情報提供を行ってきました。また、製品掲載数も業界トップクラスにまで成長させることができました。

とはいえ、まだまだ私が目指している未来から考えれば、結果が出ていないに等しいので、まずは「フェーズ1:業務改善の入り口として、当たり前になる」を実現するために、介護のコミミを伸ばし続けたいと思っています。(目指す未来に関しては、後述します)

2 .代表早坂の生い立ちと経歴

画像3

私は山形県新庄市という雪国で3人兄弟の長男として生まれ、物心つく前に父の仕事の都合で仙台市に移り住みました。

ちなみに、父の職業は「警察官」でしたが、父の「独特の教育方針」が影響したのか、公務員とは真逆ともいえる「起業家」を志すようになりました。(後日、機会があれば詳しく書きたいと思います笑)

さて、私が育った東北では「スタートアップ企業」という存在はまだまだ珍しく、周りからは「何をやっているのかわからない」とか「へ〜すごいね〜」と生暖かい目で見られることも珍しくありませんでした。

ただ、それでも、「絶対に介護業界を変える」という気持ちがあったため、7年間務めた会社を退職し、銀行から1,000万円を借金し、私の役員報酬は0円にし、「介護のコミミ」をスタートさせました。

ちなみに、「介護のコミミ」の開発はフリーランスに依頼していましたが、そのフリーランスこそが、現在GiverLinkの執行役員として活躍している伊藤証です。(note始めたみたいです→「伊藤証のnote」)

さて、介護のコミミは作り始めてから約半年後の2020年8月に正式リリースしました。

大変ありがたいことに、製品掲載数がやっと両手で数えられるようになった頃から、少しずつ介護事業所からの問合せが増えてきました。

そんな時、TwitterのDMで「介護業界のことを教えてもらえませんか?」と伊藤忠テクノロジーベンチャーズの諏訪さんから連絡を頂いたことで、GiverLinkの運命は大きく変わることになりました。

3.資金調達のきっかけは「Twitter」

GiverLinkは2021年6月に伊藤忠テクノロジーベンチャーズ様から1億円の資金調達を行っています。

そのきっかけは「TwitterのDM」でした。私がTwitterで介護業界について発信していた時に、担当の諏訪さんから「介護業界について教えてほしい」と面談依頼のDMを頂きました。

ただ、当時はエクイティでの資金調達は全く予定していなかったので、次のようなメッセージを返信しました。

▼早坂の返信

画像5

メッセージを見返すと、私、相当感じが悪いやつですね(笑)

ただ、これは決して悪気があったわけではなく、田舎者の私にとってエクイティ調達の知識不足が大きな原因でした。

結果的にエクイティ調達を実施することになりますが、今ではものすごく良かったと思っています。

資金面だけではなく、投資家からの手厚いハンズオンがあるお陰で、会社だけではなく、私自身の成長スピードも加速しました。

その影響もあったのか、人生初参加のピッチイベント「B Dash Camp2021」では、100社以上の企業の中からファイナリストまで選ばれることになりました。

創業時にはまったく想像していなかったので、私にとっても刺激的な経験となりました。

4.想いと目指す未来

介護職員の人手不足問題は深刻です。2035年には79万人の介護職員が不足すると予想されています。

現時点で、約70%の介護施設が人手不足を感じているといったデータもあります。

まさに「待ったなし」の状態が目の前にあるにも関わらず、介護の「生産性向上」は思うように進んでいません。

今だに FAX の利用率は90%以上ですし、紙とペンで介護記録を作成している事業所もまだまだ多いのが現状です。

また、業務改善に役立つツールも年々増え続けているものの、介護職員のITリテラシーや業界構造の複雑さが影響し、介護職員だけではなくベンダーも頭を抱えています。

このままでは、介護職員は高齢者のケアに手が回らず、「ケアを受けたくても受けられない高齢者」や、「両親の介護のために離職する若者」は増え続けることになります。

そんな無視できない課題を抱えている介護業界を変えるべく、わたしたちGiverLinkは存在していると考えています。

その一手として、「介護のコミミ」が存在しています。

介護のコミミを通じて、介護職員は業務改善の必要性に気づき、興味関心を抱き、次の行動を考えるようになります。

しかし、GiverLinkのミッション「介護のテクノロジーを最適化する」を実現するためには、さらにその先にある「業務改善のPDCA」までフォローする必要があると考えています。

業務改善を一気通貫でサポート

そのため、次の一手としては「科学的業務改善プラットフォーム」をリリースしたいと考えています。

まだ開発段階のため、リリースには至っていませんが、業務改善で悩む介護職員のためにも必ず実現したいと考えています。

▼日経新聞に取り上げて頂きました。

最後となりますが、日本の介護は世界で最も深刻な状況と言っても過言ではありません。

そのため、まずは日本の介護を何とかしたいと考えていますが、いつかは世界でも戦える企業に育てていきたいなと、のどかな仙台の街で密かに想っています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?