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小学生と集団下校してみた記録。

小学生たちと初めて下校した。

いつもは学童に預けているわが子とふたり、並んで帰る。
手をつないで今日の出来事やおやつのお話を聞きながら歩く、15分ほどの親子の時間。

 今日は迎えが少し遅くなって、集団下校組とかち合った。
 組にいた同級生を見つけて、一緒に下校したいと申し出たわが子。乗らないわけにはいかない。
 それに、私も子供たちだけでの下校がどんなものか知りたかった。自身の記憶があまりにも古くて掘り起こせない。そして、彼らと時間を共有してみたかった。過去に過ぎ去った時間をもう一度体験してみたいという欲求に勝てなかった。

 結論から言うと、帰途はいつもの倍以上かかった。
 なぜか?
 それは、突然始ったランドセルじゃんけん。
 「あの〇〇(目印。電柱など。)まで!」を繰り返す。よく停止する。
 勝敗が決したら荷物を振り分ける。大人のようにスマートにはいかない。
 ちなみにランドセルや水筒はここでボロボロになる。なぜかって?
 それは、”地面(アスファルト)に放り投げる”から。
 目印まで来ると、2つ以上の荷物を持っている子供はやれお役御免とばかりにパージ。
 注意したくなったがぐっと我慢(すべきだったのか今でも悩む…親御さんの愛情よ…)。彼らは彼らなりに自分たちの目線でものをみて、感じて、考えて、当たり前のように愛されている。


 じゃんけんに勝ち続けて嬉しそうな子、負けて「ずるい!」と文句を言う子。そして負け続けるとどんどん無口になり、終いには泣きべそ。
 助けてあげたいけれど、それは彼らのルールが許さないらしい。一丁前にNGな理由を一生懸命口にする。いくらでも反論はできそうだけど、従う。
 
 とは言いつつも、私も一つ荷物を持たせてもらった。別れ際に、「ありがとうございましたー!」と元気な声。気持ちいい。そして、うれしい。


 まだほとんど傷がないわが子の持ち物。私がずっと張り付いて保護している。
 いつかわが子のランドセルや水筒の底が傷だらけになっていても、怒らないようにしたい。
 それはきっと、大人抜きの、子供たちだけで楽しみながら時間を共有した記録なのだと思う。


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