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榊原先生、ありがとうございました

中央大学のビジネススクール(以下CBS)時代、ほんとうにお世話になりました榊原先生が今年の6月26日にご逝去されました。突然の訃報に、ただただ驚くばかりで、悲しみすらよくわからない状態です。

CBSに通っていた2年間、入学当時から榊原ゼミを通してさまざまなことを学びました。CBSはMBAだったのですが、榊原先生は特にアカデミックな先生で、学問というものを一から学び直した気がします。そのことが、今の自分の考え方や、ビジネスの捉え方など、かなり影響を受けています。

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2018年3月24日、榊原先生(中央)と同じゼミの大下さん(左)

当時、榊原ゼミで自分はシェアリング・エコノミーを研究対象として、論文に取り組んでいました。おそらくシェアリング・エコノミーは榊原先生の専門外だったため、ご指導いただくのも難しいようなところもあったようですが、なにかとヒントを頂きながら書き上げたものです。論文提出の前夜に構成変更のアドバイスがあったのは今でも忘れられません。「えっ、今言います??」と思いましたが、榊原先生から直接電話での指示だったので、急いで取り組んだのは今では良い思い出です。

実は榊原先生との出会いがなければ、GIRONも誕生していなかった気がします。GIRONのコンセプトで”見知らぬ人たちとゆるい繋がりで議論をする”というのが前提にあるのですが、この考え方は榊原先生から参考にいただいた資料に基づくものなのです。それはマーク・グラノヴェッターの『弱い紐帯』という論文からくるものです。

"The strength of weak ties"

この論文は社会学なのですが、例えば求職等の情報を得るのは、家族や友人など強い繋がりではなく、弱い繋がりの方がはるかに重要だということが述べらています。この考え方がなければ、今のGIRONの基本コンセプトは出来上がっていないと言えます。

その弱い紐帯をコンセプトにしたGIRON、実は先生にちゃんと報告していなかったんですよね。もっともっと大きくなって、報告しにいこうと思っていました。

「榊原先生、マーク・グラノヴェッターの『弱い紐帯』GIRONで実証しましたよ!」

成功してから行こうなんて悠長なことを言ってたから、榊原先生は待ちきれず、報告させていただけなかったんでしょう。毎回思いますが、時間はほんと有限であり無駄にできないものです。早くちゃんと報告できるよう、焦らずじっくりと成功させていこうと思います。

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修了式で大下さんとお渡ししたプレゼントです。

最後にですが、なにもお返しできていないですが、榊原先生と過ごした時間と学びを糧にこれからも邁進させていただきます。

榊原先生、ほんとうに大変お世話になりました。

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