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昔、エホバ信者の友達がいた。終

こんにちは。生田です。 つづき。 ◼︎登場人物 ・生田 自分。バイト漬けの高校生。 雪はおもしろいと思っている。 自傷癖がある事は雪との秘密。 ・雪 同い年のバイトの後輩。フリーター。 清楚で品がある。かわいい顔。 エホバの証人である事は生田との秘密。 それからも、雪のエホババレ防止にいろんな対策をしながら楽しく過ごしていた。とんちじゃねーかと笑う事もあった。自分の日常は雪にとってミッションまみれのようだったが、雪はひとりでも上手くかわせるようになっていった。 時は過

    • 昔、エホバ信者の友達がいた。⑥

      こんにちは。生田です。 つづき。 ◼︎登場人物 ・生田 自分。バイト漬けの高校生。 雪はおもしろいと思っている。 自傷癖がある事は雪との秘密。 ・雪 同い年のバイトの後輩。フリーター。 清楚で品がある。かわいい顔。 エホバの証人である事は生田との秘密。 エホバの勧誘を断ってからも、雪はエホバの話をタブーにしなかった。嬉しかった。 「その本読んでも、雪ができない事とかやりたくない事が何があるのかよくわからなかった。」 「確かに。これには書いてないや。」 うーん、と雪は

      • 昔、エホバ信者の友達がいた。⑤

        こんにちは。生田です。 つづき。 ◼︎登場人物 ・生田 自分。バイト漬けの高校生。 雪はおもしろいと思っている。 自傷癖がある事は雪との秘密。 ・雪 同い年のバイトの後輩。フリーター。 清楚で品がある。かわいい顔。 エホバの証人である事は生田との秘密。 雪と別れて家に帰る。 とても濃い1日だった。 布団に寝転び、雪から借りたエホバの雑誌を開く。 内容はよく覚えていないが、『良い事』『悪い事』がはっきり分かれてるな。と思った。間がないのだ。 そして、『楽園』というワード

        • 昔、エホバ信者の友達がいた。④

          こんにちは。生田です。 つづき。 ◼︎登場人物 ・生田 自分。バイト漬けの高校生。 雪はおもしろいと思っている。 ・雪 同い年のバイトの後輩。フリーター。 清楚で品がある。 熱心なエホバの証人の人。 かわいい顔してる。 「まあでも今は学生イベントみたいなのもそうそうないしね。昔よりは楽?」 「楽ではあるけど…」 まだ出てくるぞ。おもしろい。もっとくれ。 「行事系が結構NG多いからたまに困るかも。」 「へえ。例えば?」 「例えばというか、生田が普通にやってるイベント多

        昔、エホバ信者の友達がいた。終

          昔、エホバ信者の友達がいた③

          こんにちは。生田です。 つづき。 ◼︎登場人物 ・生田 自分。バイト漬けの高校生。 ・雪 同い年のバイトの後輩。フリーター。 清楚で品がある。 熱心なエホバの証人の人。 予想外の告白を受けて一時は驚いたが、吹っ切れておいしそうにアイスティーを啜る雪を見て、1つ気になった。 「神様を信じてない自分と仲良くなって大丈夫なの?」 これは、自分はどう転んでも信者にはならないという意味も込めている。 「うーん、1人くらいならいいのかな?友達生田しかいないしね。」 ほんとは

          昔、エホバ信者の友達がいた③

          昔、エホバ信者の友達がいた②

          こんにちは。生田です。 つづき。 ◼︎登場人物 ・生田 自分。バイト漬けの高校生。 ・雪 同い年のバイトの後輩。フリーター。 清楚で品がある。 気まずい会話の後、このままでは次回に引き摺ると思い、勢いで雪をカフェに誘う。 さっきとは別になんでもないような話をして、とりあえずなんとかなったと安堵していた。 この時自分は家庭が崩壊していて、それを後から知られてタブー扱いされるよりは自虐ネタで笑いにしてよく保険をかけていた。(笑ってくれる人はあまりいなかった。) このまま適

          昔、エホバ信者の友達がいた②

          昔、エホバ信者の友達がいた①

          こんにちは。生田だよ。 昨晩夢に、昔のバイト時代の友人が出て来た。 自分の後輩として加わった同い年の彼女は見た目から控えめでお淑やか。ツヤツヤの黒髪ストレートを一つにまとめ、目を泳がせながら 「雪です。よろしくお願いします。」 と頭を深く下げる。 学校にろくに通わずバイト漬けで、汚い金髪を制服の帽子からはみ出させる自分は、仲良くはなれないな、と思いながら 「よろしくね。敬語いらないよ。」 と返した。 雪は仕事を覚えるのが早いらしい。 ちょっと注意されたらすぐ泣きそうだな、

          昔、エホバ信者の友達がいた①