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僕がキングヘイローを好きになったわけ。

”2000年、高松宮記念。
その馬は、10度の敗北を超えて血統を証明した。
敗れても、敗れても、敗れても、絶対に首を下げなかった。
緑のメンコ、不屈の魂、その馬の名は。”

こんにちは、ぎらりょうです。
ごあいさつの記事から日も変わらないうちに2つ目の記事です。

さて、冒頭のキャッチコピー。
これはある競走馬の経歴を簡潔に表した名文です。
その馬の名は。
キングヘイロー。

僕がこの馬のことを知ったのは2018年4月。
ある作品との出会いでした。

『ウマ娘 プリティーダービー』

まさに今、ゲーム界を席巻しているタイトルのアニメ作品です。
この作品で初めて、キングヘイローを知ったのです。
初めは馬の名前を引き継いだ美少女擬人化モノというTHE色モノ作品だったので視聴していませんでした。
しかし、時間が経つにつれ「この作品はヤバい」という評判が駆け巡ります。
その口コミに感化され、視聴開始。
するとまあ面白い。
こんなアツいストーリー、誰が考えたんだ。
生み出したのは、あえて言えば勝負の神様でしょうか。
このストーリーが現実の競馬史を参考に作られていると知り、僕の興味は現実の馬へと流れていきました。
この作品のメインキャラクターであるスペシャルウィークやエルコンドルパサー、グラスワンダーなどの馬がそろった黄金期があることも、この時知りました。

そんな中、あるウマ娘が目に留まります。
この作品は競馬要素をいわゆる徒競走で表しており、特徴的なのは抜かれたウマ娘たちは首を下げながら「むり~」と言って脱落していきます。
しかし、一人だけ決して首を下げず、最後まで諦めないウマ娘がいたのです。
それがキングヘイローとの出会いでした。

そのまま現実のキングヘイローについても調べ、そして冒頭の名文に出会いました。
良血のサラブレッド、どのくらいの成績を残すのかという期待。
その期待に応えられないまま、時は過ぎます。
それでも。
それでも走り続けました。
そして、最後に手にしたG1勝利という栄冠。
その諦めない魂に、心が震えました。
その時にはもう、キングヘイローのことが大好きになったのです。

じゃあなんで僕がキングヘイローにそこまでハマったのか。
これは自分の趣味に通じる部分があったからです。
その趣味とは、サッカー観戦。
特にJリーグが好きで、推しのクラブは地元のギラヴァンツ北九州というチームです。

このJリーグという舞台は、1年間戦った結果で優勝が決まります。
しかし、日本一になるということが本当に難しいリーグなんです。
日本一になるにはいくつか方法がありますが、ここではリーグ戦に絞ります。
2021年現在のトップリーグ、J1の所属チームは20チーム。
この時点で20分の1しか日本一になる権利は持っていません。
しかし、日本のサッカーはこの下が膨大にあります。
J2、J3、JFL、都道府県リーグ……
実に数百ものチームがあるのです。
そういった中で、日本一を最終的な目標にしているチームはたくさんあります。
ですが、上に行くことができるチームは本当に一握り。
しかも、上に行ったとしてもこれまでよりもレベルの高いチームと戦い、勝てなかったら下のリーグに降格、また厳しい昇格争いを行わなければいけません。
それを何度も繰り返し、時には試合以外の面で条件を満たし、そうやってようやく行くことができるのが、J1リーグなのです。

下のリーグであればあるほど、諦めたくなります。
そこそこの成績でそこそこ勝てればまあ楽しめます。
それでも。
それでも上を目指すのが、日本のサッカーなのです。

僕の応援するギラヴァンツ北九州は現在J2です。
しかし、数年前に1度J3に降格、一度は最下位に沈むこともありました。
それでも諦めず、J3を優勝し再びこのJ2に帰ってきました。
そんな世界を見てきた僕に、キングヘイローが駆け抜けた軌跡は眩しく見えました。
そして、勇気をくれたのです。
まさに”刺さる”という言葉が似つかわしい出会いでした。

そんなキングヘイローをゲームで育てたい。
この思いをアニメ1期の時に持ちました。
そしてそれは3年間続くことになったのです。本当ちゃんと出てくれてよかった。
キングヘイローは星1、いわゆる低レアキャラですがこのゲームではガチャをすることで同じウマ娘を集め、レアリティを上げる要素があるのです。本当ありがたい。
なのでガチャを回すときはレアキャラも嬉しいけど、キングヘイローが出るとより嬉しさが募りました。

もちろん、育成も最初に行いました。
結果は惨敗。最初にするには難しすぎた。
それでもキングヘイローのように諦めずに色々な部分でレベルを上げていき、段々と最終目標まで近づくことができるようになりました。

その過程で何度も読むストーリーによって、よりキングヘイローを勝たせたくなりました。
良血のプライドと重み。
それでも自分からキングと名乗り、周りからの冷ややかな目にも決して屈さず、ただ頂点に向かって愚直に進み続ける姿が心を熱くさせてくれました。

その物語は固有スキルにも表れています。
「Call me KING」という名前には、周囲に自分はキングであるということを見せつけ、そう呼ばれることを願った名前だと思いましたが、同時にKINGと呼ばれることで自分を奮い立たせる面もあるのかなと考えました。
そして覚醒後の固有スキル名、「Pride of KING」。
覚醒したキングヘイローにはもう周りからのプレッシャーは必要ない、ただ自分の中にあるプライドにかけて頂点を目指す決意が込められていると感じ、熱くなりました。

閑話休題、いよいよURA決勝(育成の最終目標)。
これまで何度も味わった準決勝での悔しさ。
それを吹き飛ばす爽快な差し勝ち。
その瞬間、力が入った拳を天に掲げました。
これまでにあまり経験したことのないゲームでの達成感。
成し遂げたという気持ちが、全身を包みました。

こんな気持ちになったのも、やはりキングヘイローという存在に入れ込めたからこそ。
それはウマ娘の彼女でもあり、ターフを駆け抜けた一頭の競走馬である彼。
キングヘイローという存在が自分の人生にひとつの明かりをくれたのです。

ということで、今までため込んでいたキングヘイローに対する気持ちをこの生誕の日にまとめることができました。
もし、この記事でキングヘイローのことを初めて知ったという方がいればとても嬉しいです。
彼女、そして彼への感謝を最後に記してこの記事を締めたいと思います。

それでは、次の記事でお会いしましょう。

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