見出し画像

鷗外と家族

森鴎外記念館に行ってきた。
画像は併設カフェの特別メニュー。
今回は森茉莉特集。
鷗外は奥さんに対しても子どもたちに対しても溺愛っぷりがすごく、しかも照れもかっこつけもなく全然溺愛を隠してないのがすごい。
一体何通手紙を送っているんだい?といつも言いたくなる。
だから子ども側もパッパへの愛を素直に表明することになる。
茉莉がパッパは私を恋人のように思っていたと普通に言えるの、なかなかないと思うよ。
茉莉の写真がよかった。当時珍しかった洋装着せてるの。大変かわいらしい。
で、茉莉がパッパの美しい性質があらわれてる、って言ったらしい鷗外の写真もよかった。雑誌に載った鷗外の写真に幼い茉莉が「えらい」って落書きしてるのもよかった。うん、確かに、えらい。

紹介されてた原稿。
「金比羅」
これ、鷗外の短篇の中でもかなり好きなのだけど、
百日咳に罹って茉莉は助かり不律は亡くなってしまったことを題材にした短篇。
金比羅様にお参りする機会があったんだけど、しなかったんだよね。鷗外、迷信とか縁起とか気にしないからね。それと子どもの病気は関係ないってわかってるのが鷗外の理性なんだけど、お参りしなかったのを奥さんには言わないほうがいいということもちゃんとわかってるんですよ。奥さんは気にするから。そういう微妙な心の機微がすごくいいんだ。
もちろん子どもを想う気持ちも伝わってくる、いい話ですよ。

「半日」
なつかしい!ゼミでやりました!奥様と母上の間で板挟みになる鷗外。
茉莉曰く実際はそんなにお母さん贔屓してなかったらしい。なるほど。


鷗外の奥さんラブっぷりについては杏奴がまとめた「妻への手紙」がすごくよい。悶絶するくらいラブラブである。偉いからって陸軍で定められてる回数ガン無視して手紙送りまくる鷗外。

次回の展示は鷗外と漱石がテーマらしいのでこれも行きます。世間では圧倒的に漱石が人気だけど私は断然鷗外派ですよ。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?