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もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら

約12年前に話題になった「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら(もしドラ)を読みました。

小説を読む前は、「高校野球の女子マネージャー」がドラッカーの「マネジメント」をどのように解釈していくのか想像すらできませんでしたが、小説を読み進めるにつれ「マネジメント」を弱小高校野球部に例え、どう生かしていくかを甲子園を目指す事を題材としているためわかりやすく、これからマネジメントの知識を習得したいと考えている方には、おすすめの小説ですのでぜひ読んでみて下さい。

もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだらの感想

1 ストーリー

主人公である川島みなみは東京都立程久保高校2年生。病に倒れた親友である宮田友紀に頼まれ野球部のマネージャーを務める事になった。
川島みなみはマネージャーになる際に、「野球部を甲子園に連れて行く」事を目標に掲げたが、現在の程久保高校の実力では到底甲子園を目指す実力がない。逆境になるほど闘志を燃やす主人公はマネージャーとしてあきらめるところかやりがいを感じていた。
先ずは、マネージャーの事を理解しようと書店で「マネジメント」の本を探し、ドラッカーのエッセンシャル版マネジメント基本と原則を購入。マネジメント基本と原則を読み進める事により、野球部組織づくりに応用できる事に気が付き、野球部を良くしていくために方策を実践し弱小チームを強豪チームにしていくストーリーです。

2  マネジャーの資質について

マネジャーの仕事とは、体系的な分析の対象となる。マネジャーに出来なければならないことは、そのほとんどが教わらなくとも学ぶことが出来る。しかし、学ことのできない資質、後天的に獲得することのできない資質、始めから身に着けていなければならない資質が、一つだけある。才能ではない。真摯さである。

ドラッカーマネジャーの資質

身につけていなければならない資質が「真摯さ」であるという事に衝撃を受けた。マネジャーの仕事に求められているのは、多くの部下を育て知的な能力を持ち、先入観を持たず公平公正に部下を評価する事と今まで信念を持っていたが、「真摯さ」がなければ学ぶこともできない事に気づかされました。

3 マーケティングについて

企業の目的は、顧客の創造である。したがって、企業は二つの、そして二つだけの基本的な機能を持つ。それがマーケティングとイノベーションである。マーケティングとイノベーションだけが成果をもたらす。
真のマーケティングは顧客からスタートする。すなわち現実、欲求、価値からスタートする。「われわれは何を売りたいか」ではなく「顧客は何を買いたいか」を問う。(一部省略)

ドラッカーマネジメント

マーケティングと聞いて「われわれは何を売りたいか」の考えでいたが、真のマーケティングは「現実、欲求、価値」からスタートするとの言葉に感銘を受けた。この言葉を理解し、部下一人一人に「現実、欲求、価値」について傾聴し、部下の気持ちに近づけるマーケティングを実践したいと感じました。

4 人のマネジメントとは

人のマネジメントとは、人の強みを発揮させることである。人は弱い。悲しいほどに弱い。問題を起こす。手続きや雑事を必要とする。人とは、費用であり、脅威である。しかし人は、これらのことのゆえに雇われるのではない。人が雇われるのは、強みのゆえであり能力のゆえである。組織の目的は、人の強みを生産に結び付け、人の弱みを中和することにある。
また「人は最大の資産である」

ドラッカー 人のマネジメント

今までは部下の強みを活かす事には着目し生産に結び付ける事は考えていたが、部下の弱みについては短所を長所にする為に働きかけていたが、労力をかけても効果としては薄く、指導教育方法に問題があると考えていたが、部下の強みを活かし部下の弱みを中和することが最善である事が認識できた。

5 イノベーションの戦略

イノベーションの戦略は、既存のものはすべて陳腐化すると仮定する。
イノベーションの戦略の一歩は、古いもの、死につつあるもの、陳腐化したものを計画的かつ体系的にすてることである。イノベーションを行う組織は、昨日を守るために時間と資源を使わない。昨日を捨ててこそ、資源、特に人材という貴重な資源を新しいもののために解放できる。

ドラッカー イノベーションの戦略

イノベーション戦略については、日々の業務に常に疑問を持ち取り組む必要があると捉えられる。既存業務を見直し、「古いもの・死につつあるもの」=陳腐化又は形骸化した業務を刷新し、改善に努めていきたいと感じました。

6 トップマネジメント

①トップマネジメントのメンバーはそれぞれの担当分野において最終的な決定権を持たなければならない。
②トップマネジメントのメンバーは、自らの担当以外の分野について意思決定を行ってはならない。ただちに担当のメンバーに回さなければならない。
③トップマネジメントのメンバーは、仲良くする必要はない。尊敬し合う必要もない。ただし、攻撃し合ってはならない。会議室の外で、互いのことをとやかく言ったり、批判したり、けなしたりしてはならない。ほめあうことさえしないほうがよい。
➃トップマネジメントは委員会ではない。チームである。チームにはキャプテンがいる。キャプテンはボスではなくリーダーである。キャプテンの役割の重さは多様である。

ドラッカー トップマネジメント

トップマネジメントをチームとして機能させるためには、現在職場で①②を実践させるために模索中だが、トラブルに発展させないためにもルール構築し数カ月後には実践できるようにしたいと感じました。

7 成果こそすべての活動の目的

組織構造は、組織のなかの人間や組織単位の関心を、努力ではなく成果にむけさせなければならない。成果こそ、すべての活動の目的である。専門家や能吏としてでなくマネジャーとして行動する者の数、管理の技術や専門的な能力によってでなく成果や業績によって評価される者の数を可能な限り増やさなければならない。

マネジメント 組織構造

成果ではなくプロセスに重きを置いていたが、成果よりプロセスを重視してしまうと、部下は「仕事のための仕事」をしてしまう事に気が付きました。
また組織は成果のために働かなくてはならない事にも気が付きました。

8 今後の抱負

もしドラを読む機会を頂き読み進めるにつれ、自身のマネジメントスキルの乏しさを痛感しました。
上記の気づきはもちろんですが、1~2カ月に1回読み返し復習しながら一つ一つ実践していかなければならないと感じました。






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