旅と杖

アレをしちゃだめ、コレをしちゃだめ。
ああしろ、こうしろ。

出だしからイヤなフレーズを書いちゃったけど、この台詞ってホントは凄くありがたいことなんだよね。
なんせ失敗する前に「経験の先人」が転ばぬ先の杖を与えてくれてるのだから。
この「杖」は有り難く拝聴し、守っておいて損はないのだ。

あまりにうるさく言われると感じた時は、ちょっと落ち着いて考えてみる。
そうすると、こちらがその助言を都度守れていないからだということがわかる。
ともかくこの杖は大切で重要なのことを忘れちゃいけない。

さて、ボクはバイクの事故と作業中の落下で膝を壊して数年の間、物理的な杖を使ってきた。
ここ一年で体重が50キロ台となったことで、膝への負担も減りほぼ寛解。杖はいらなくなった。(けど出歩けないね。きー悔しい)

この杖は歩行の助けとなるばかりか、身の回りの人々の人間性を計るマジックアイテムでもあった。
見て見ぬふりの人、席を譲ろうとしてくれる人、なにかに夢中なのかぶつかっても謝らないどころか気づきもしない人…

見知らぬ人の行動に一喜一憂しても仕方ないけど、見たいものより見えなくてもいいものばかり見えちゃってたのは、世の中が荒んでいるからなのかな。

物語や映画じゃないけど、やはり「杖」ってものには何某かのパワーがあると思って間違いなさそうだ。
この状況が収束して何回かは出歩く時に杖は持ち歩いた方がいいかもしれないな。だなんて思った。


GIO.

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