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走れおにいちゃん

ななまがり駅発21:00の夜行列車に乗る。明日は妹の結婚式だ。故郷を出てから3年。その間、妹には会っていない。
スーツの入った手提げを掛けてボックス席に座る。窓の外には大きな月が見えた。

「関門峡駅行き、発車しまーす」
電車は重い体を持ち上げるようにゆっくりと走り出した。

さっき買っておいた木の実駅弁と猿酒をいただく。いくつになっても列車は苦手だ。忘れないうちに酔い止めも飲んで、さっさと食べたら寝てしまおう。ガラガラの車内にはチラホラと乗客の姿は見えるくらいでとても静かだ。猿酒が効いたせいなのかいつの間にか眠りに落ちていた。

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1,791字
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アバラ通信

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