《ライブレポート》9/7大阪日本橋 アーサー王伝説ナイト『荷車の騎士』
みなさまごきげんよう。
さて。去る2024年9月7日。アーサー王伝説ナイト、終了いたしました!!
お越しくださいました皆様、告知にご協力くださった皆様、そしてジャッキー様とスタッフのお二方、誠にありがとうございました🙏✨✨
1.ライブレポート
さて当日は大阪のミナミ・日本橋駅で降り、なんばウォークで腹ごしらえ(食べ物屋さんが死ぬほどある)をし、B26の出口から歩いて2分の酒場「ジャッキーの隠れ家」さんへ。
お店が地下街から歩いて2分なのが魅力。今の時期は屋外は暑さでペチャンコになりますからね。体力温存体力温存。
それにしても道中は「これが大阪だ!」と言わんばかりのコテコテなミナミです。
とうちゃっく!
準備していましたら、お客様がもりもりいらっしゃいます。
私は竪琴をポロポロ弾いて、ウォーミングアップ⤴️ウォーミングアップ⤴️
もうね、控室がないところで年中ライブしてますのでね、ウォーミングアップも人前です。公開ウォーミングアップ⤴️
お客様の男女比は同じくらいです。
男性で遠慮しちゃわれる方いらっしゃるんですが、大丈夫ですよ〜。店長さんも男性です。
あと店長さんはむちゃむちゃ優しいので、女性の方もご安心を。
酒場ではありますが、ソフトドリンクもあるのでお酒飲めない方も大丈夫。
あと商品の販売もされてる関係で全面禁煙。煙草を吸わない私としては助かります。
タバコは基本苦手なんですが甘い香りのだけ、私は大丈夫なんですよね。昔友人が吸ってるの横にいても、そのタバコのときだけ全然平気だったので。
私の愛用香水もトバッコトスカーノ(サンタマリアノヴェッラ)。香りとしてはタバコとバニラです。落ち着くんですよねこれが……本物のタバコ生まれてこの方、一回も吸ったことないですけども。
でもまあ喉にはよくないのでタバコは控えるのが吉です😌
さて、写真はないのですが、お店の中央にはおおーーきなテーブルがあるのです。大人数でワッと囲めるようになっています。
普段はボードゲームとか、ドールオーナーさんで集まったりだとか、してるみたいです。
私はその大テーブルの片側で皆さまに語る形。もう片方で皆さまがお聴きになっています。
左サイドには↑の写真のカウンターがあって、カウンターの方からもお客様がご覧になっていて、右サイドの丸テーブル↓からもお客様がご覧になっています。
そんなこんなで開幕。
……と?
今回、客席が静か?!!
おおぉぅ、これは予想外だぞぅ。
前回、めっちゃ笑ってらっしゃる方がいらっしゃて、それに引きずられてか客席がわいのわいのしてて、「さすが大阪落語のノリだぜ」と思ってたのですが、今回は静か。
当てがはずれてズッコケそうになりましたが、それは心のうちにとどめておいて(実際にズッコケたら竪琴が負傷してしまう。ダメ、ゼッタイ)語りと竪琴を続けます。
流れ↓
口上
↓
アーサー王宮廷
↓
道中
↓
城
↓
分かれ道
↓※
首を求める乙女
↓
剣の橋
↓
ゴール王国到着
↓
決闘
ランスロットが決闘に負けそうなときに、乙女の鋭い声が。
「こちらを見なさい!あなたが慕う方がいます!!」
……というところで第一部終了。
休憩中には資料が配られます。
休憩が終わりまして、後半。
決闘
↓
王妃様に無視される
↓
ガウェイン卿のところ行く…
↓
捕まってゴール王国に連行
↓
ケイ卿の冤罪
↓
ランスロットの連れ去りと監禁
↓※
乙女走る
↓
ランスロットの帰還
なんやかんや紆余曲折あってのめでたしめでたしでした!!
(ちなみに二つの※のところに本来はもっとエピソードがあるのですが時間の関係で吹き飛ばしております。さようなら王妃様の髪を超絶御宝稀少品扱いするランスロット……)
そして終了後……
投げ銭タイムを忘れました!(私が!!)
ツッコミをいただいて(ありがとうございますッッ!)アワアワ投げ銭をいただきにまいりました。
銭を投げると危ないので、紙幣を積んでくださるのが助かります。
あと非力なので物理で軽いのもね、紙幣だと助かるんですね。……紙幣の発明は偉大です。
そして余分に積んでくださる貴族の方も。おぉ、ありがたや。吟遊詩人のパン代とさせていただきます🥰(ご飯も食べます)
本当にね、助かります。
その後はご質問やいろんなご感想をいただくタイム。
小人が気になる方が続出。そ、そんなに印象的でしたでしょうか。
そう、このお話、大事なシーンで2回小人が出てくるんですよね!そしてランスロットが言うこと聞いちゃう。
「言うことを聞かせる魔法のパワーが?!」
とお客様が沸いてらっしゃったのですが、ガウェイン卿は言うこと聞いてないので……言うことを聞かせるパワーは、ない、かと……たぶん。
でも予言めいたことを言うし、そういえばトリスタンものでも小人が星読みしてたし、なんか能力があってもおかしくはない、かもしれない。ヌヌヌン、今後も着目しておきたいところです。
なんにしましても、お客様に喜んでいただけたようでしたら何よりです🥰
いやもうシンプルにね、お客様に物語を楽しんでいただけると嬉しいのですよね。ウフフフフフ、良かった良かった!!
さてさて今回のお話は北フランスのお話だったのですが。北フランスとはいえ南フランスの文化が流入しているお話でしたので、南フランスの歌をいれました。あの暑苦しいまでの至純の愛。南仏を感じるぜ✨
すると南フランスの言語を勉強しているよ!という方がいらしていて、ちらほら隣の方とかにフランス語の発音でのアーサー王伝説の登場人物名をおっしゃってくださるのが嬉しい。
そうアーサー王の登場人物って、言語によって呼び方が変わるんですよね。たとえば英語名ガウェインが、フランス語名ならゴーヴァンになったりします。
翻訳作品ではその国での呼び方のままで訳されることが多いですが(フランスものならフランス語名)有名な人は英語読みにあえてされていたりします。
アーサー王やマーリンがその対象になりがちですね。理由は想像つきます。アーサーを「アルテュール」と言われても「誰?」ってなるんですよね。理屈ではわかっても、感覚的に違和感が出ます。そのためかと。
そういったこと含めて、アーサー王についてのあれやこれのお話をたくさんしまして。お開きとなりました。
ありがとうございました〜!!
2.『荷車の騎士』という作品について
この作品『荷車の騎士』は、ランスロット卿の王妃様への一直線な愛が、命を捧げるほどの覚悟のある愛だったことが懇切丁寧にしっかりとくまなく描かれている作品です。
それと共に彼は、どうしようもないずるさや弱さも抱えています。
そのあたりも、この作品にはまったくもって容赦なく描かれているので、まったくもって容赦なく伝えさせていただきました。
さらにはランスロット、行動がだいぶはっちゃけていて「人間の恋って……狂気だな……」というのも感じていただけたかと存じます。
そういえば、愛の神が心に棲んでいて、愛の神が命じてくるという描写がありますね。なかなかすごいシーンかと思うのですが、ひとつ思い出されることがあります。古代ギリシャの『イーリアス』で武将が、神の力により、自分の感情が操られているところです。
『荷車の騎士』を書いたクレチアンが『イーリアス』を読んだかはわかりませんが、『変身物語』というエログロたっぷりの作品を書いた古代ローマの詩人オウィディウスの著作を翻案してはいます。
つまりクレチアンにとって、ギリシャローマ的な表現はお手のものというわけです。
ランスロットの心に棲む愛の神は見るからにキリスト教の神ではないですね。
中世はキリスト教が厳格にすべてを取り仕切っているイメージです。その通り、もちろん彼らも表面上はキリスト教に従って生活している。「神の加護を」と祈っているときの神はキリスト教の神でしょう。
でもこのランスロットのお話のように簡単に逸脱は見られるんですよね。キリスト教の神じゃ……ないな??という神がひょっこり顔を出す。こういうのが面白いところです。
そ、し、て。いざというところの濡れ場シーンで「これ以上は語るまい」とぶったぎられるのは「ナニーーーッ?!つ、続きはっ?!」となりますよね。
私がなりました……なのでそこも忠実に語らせていただきました😌
3.お客様からのご感想。
X(Twitter)にいただきましたお客様からのご感想です。
お客様にTwitterユーザー様が多く、Twitter経由でご感想いただくことが多々ございます。
ありがとうございます🙏
ありがとうございました🙏
さて、次回はアーサー王伝説よりさらに時代を遡りまして、古代のケルトの伝説をお届けします!
ケルトの新年を一緒にお祝いしましょう🥂
お読みいただきありがとうございました。
お相手は吟遊詩人の妙遊でした。
ではでは、また👋
吟遊詩人は旅するもの。我が旅の軌跡が少しでもあなたの心に響きましたら、ぜひとも旅の路銀を投げ銭くださいませ🪙