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ロック・ユー!

平民生まれの少年、騎士に憧れて馬上槍試合に挑む……!!

シンプルに夢を目指すお話。
初っ端、いきなりクイーンの"We will rock you"で会場が盛り上がる!!

『ロック・ユー!』はそんなはじまりの映画。ロックそのもの。音楽が印象的!!


中世の音楽は現代人から聞くと古臭いかもしれない。だが中世の人たちにはそれは新しい音楽であって、それに心躍らせていただろう。その「新しい音楽に躍る心」を表現できるように、あえて現代のロックンロールを使う……という手法。いいな〜!!

クイーンはわたしの世代のさらに前の世代のもの。ですが、こないだ『ボヘミアン・ラプソディ』が流行りましたし、"We will rock you"は今聴いてもいい曲ですしね。無問題。現代です。
(プラスして、頭痛のときにいいんですよ。よく聴いてます。整う。)

あ、ちなみに。馬上槍試合は↑のように、馬に乗った騎士が槍をぶつけ合う試合です(いつか本当に海外に見に行くのが私の夢です)。

一対一もあれば多対多もありますが、映画では一対一に限ってます。

あと、素っ裸でいきなり登場する文筆家ジェフリー・チョーサーが最高にいい。騎士もいいですが、創作をする人にとってはストーリーテラーの存在は大きいんですよね。自分だから。

(チョーサーは中世ヨーロッパ文学『カンタベリー物語』でトップクラスに有名な人です)

チョーサー、紋章官をやってくれるのがいいんですよね。試合のときにブワーーーッと観衆に「うちの騎士はすごいんやで!」と演説をぶってくれる役。紋章官。

経歴の披露するかと思ったら、観衆の心を掴む方の演説をするんですよね。観衆の。平民の。

そう。このお話は、平民上げをして、平民に勇気を持たせるお話。これは民主主義の現代だからできることでしょうね。
中世文学は大概王侯貴族に捧げられた文学。そんな文学で、平民上げをしても評価はもらえない。王侯貴族、平民が視界にすら入ってないですから……

中世文学でクレチアン、ヴォルフラム、ゴットフリート(著者の人の名前です)などを読んでいて、特に平民上げとかなかったと思います。

とはいえチョーサーの『カンタベリー物語』はある程度やってるかも。どうしよう、読んでみようかな。『カンタベリー物語』はアーサー王のガウェイン卿のお話に似てる話しか読んだことないんですよね。

そうチョーサーですよ!演技もめちゃくちゃいいですね。「あー、当時の文筆家こんなのかもww」と思える破天荒さ。たーのーしーいー✨✨

ちなみにチョーサーは賭け狂いなので、しょっちゅう丸裸になります。スリル好き過ぎでしょww

主人公のヒロインも女子の正直なところを描いててスッキリしますね。美人に対して、美をdisってくるお坊さんにきつめに皮肉言ったり。
「美しいものお前も好きな癖に、綺麗事言ってマウントするとか、矛盾してますけど?もしかして頭お悪い?……」という感じでしょうか。フッフフ、笑っちゃう。

あと、愛を試すために、騎士に「わざとぶざまに負けなさい」と貴婦人が試練を課すの。アーサー王文学で見たことある〜〜!!アーサー王の王妃様がランスロットにやってた〜〜!!

アーサー王へのオマージュが出てくると嬉しいじゃないですか〜〜💕💕(あ、もしかしたら、チョーサーが類話書いてたりとかあるかもですが!)(追記。特典映像見たら、やっぱりアーサー王物語からって!!わーい、当たりー!!)

いろいろ萌えポイントは多いですが。

一番は

馬上槍試合かっこいい!!!!!


です。
こっちは甲冑姿の騎士が好きで好きで、あの姿見ながらご飯が美味しい民なので。

馬に乗ってるのもいいですし。
槍で突き合う荒っぽさもワクワクするじゃないですか。

やっぱり中世ヨーロッパは楽しい。

ちなみに主演はヒース・レジャーです。
バットマンのジョーカーで有名な方ですが、あの役は彼の心によくなかったみたいで。

役のキャラクターが自分の心に沁み込んできて、切り離せなくなるタイプの役者さんは、心身にいい役以外やらない方がいいですよね……。

『ロック・ユー!』の主人公ならまったく問題ないんですけどね。『カサノヴァ』でもヒース・レジャーを見ましたが、あれも問題ないタイプの役でしたね。

悪役ばっかりやってて平気な役者さんもいるわけですからね。悪役は、悪役をやっても平気である哲学、で生きてる人向けなのでしょう。

マッドな悪役をしなくても、ヒース・レジャーは十分に素敵なのに。惜しい方を亡くしました。

……湿っぽくなってしまいましたね。

とにかくいい映画なので、中世ヨーロッパ、西洋甲冑、騎士、好き!!!!!な方は見てみて❤️

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