最強のマーケター



昨日もお伝えした森岡氏。
森岡氏は、USJの救世主である。
そんな森岡氏が構想したマーケット戦略がある。


3弾ロケット構想2010年

第一弾 2012 ファミリー層の獲得
第二弾 2014 ハリーポッターで関西以外、海外層の獲得
第三弾 2016 ノウハウを展開 (沖縄など)


第一弾 2012 ファミリー層の獲得

そもそも、USJにはファミリーで遊べるところがなさすぎる。
質は高いが、ファミリー向けのアトラクションがないのだ。

だからこそ、ユニバーサルワンダーランド(ライド7個 施設28個)を設備投資回した。


第二弾 2014 ハリーポッターで関西以外、海外層の獲得

ハリーポッターに、450億円もの設備投資をしようとした。
しかし、当時の売り上げ約900億円であり、最初は社長に反対された。

そこで森岡氏は、アメリカのハリーポッター開業での
効果はどのくらいの売り上げかの予測をし、ズバリ当てて見せた。
よって社長もハリーポッターに設備投資することを決めた。

そして2011年は、設備投資がない中でも、売り上げを伸ばす必要があった。


第三弾 2016 ノウハウを展開 (沖縄など)

目的 ゴール

目標 ターゲット who

戦略 何を what

戦術 どうやって how


まずはゴールを決める。誰宛に何をどうやって?
これを決定する必要がある。
そこで一つポイントがある。


1番目にいいのは、戦略も戦術もいい
2番目にいいのは、戦略いい戦術悪い
3番目にいいのは、戦術悪い戦略悪い→どちらも悪いことの方がいい
4番目にいいのは、戦略悪くて戦術いい


戦略は目標であり、
戦術は手段。

戦術が良いのに戦略が悪いと、
方向性がズレてんるのに、やり方は合ってるパターン。
つまり気がついたら、全く違うところにたどり着くことがある。

よって、戦略をしっかりさせないといけない。
それを踏まえた上で以下のケースをご覧いただきたい。


ケース1. 2011年 10周年イベント

目的 お金がない中、前年比8%超え集客
目標 10周年に期待してくれる人
戦略 ハッピーサプライズ→いつ来ても予測を上回る驚きを体験できる
戦術 
フラッシュ・バンドバード(フラッシュモブ)→清掃の人が急に楽器を使ったり。
トリックアート10個 →経費かからない
ワンピースを前面に。→当時3億部突破

実は、当時は映画にこだわっていたため、ワンピースを肩身狭い形でやっていた。
とてももったいない。よって表に出した。
そしてハッピーサプライズの宣伝にベッキーを採用した。

そしてすごいのが、戦術を全てハッピーサプライズ(戦略)でまとめてる。

ここで売り上げを出さないとまずい。
本当にそういう状況だった。
しかし、同年、東日本大震災で自粛モードに入ってしまう。
USJはガラッガラになるのだ。

ケース2 2011年夏、震災後の自粛ムード解消

目的 ガラガラの状態を回復したい
目標 自粛ムードにある人
戦略 関西から日本を元気にする
戦術 大人1人につき子供1人無料
   橋本知事の会見で知事から発表

関西から元気にするしかないという見せ方をする。
更に戦術では、会見直後からスマイルキッズCMを投入する。
これは単に「単純に値引きしますよ!」
ではいけないということ。
”提供”価値をしっかりとすることが大切だ。

ケース3  2011年10月ハロウィン

ここから二発三発を当てないとまずい。
到底ハリーポッターは夢の夢になる。

目的 設備投資なく、10月の集客14万人プラスon
目標 大学が試験が終わる
   10月に若い女性のレジャー需要が高まる
戦略 日本の女性は米国に比べ、ストレス発散の手段に恵まれていない→発散の場(インサイト)
戦術 映画基準のホラーメイクをしたベッキーを採用


結果

14万人目標→40万人以上集客
スパイダーマン(投資140億)を2ヶ月で回収。
ハロウィン・ナイトが初めて大成功し、そこからUSJの定番になっていった。
そしてそこには、ディズニー並みに人が動いた。

ケース4  2011年12月クリスマス

目的 クリスマス集客
目標 森岡氏は小さい娘を持つお父さん
戦略 あなたの可愛い娘と過ごせるクリスマスはあと何回?(インサイト)
戦術 
TVCM(無邪気に可愛い笑顔+時折見せる大人っぽい表情) これをオーディションで募集した
世界一の光のツリー(電球の数ギネス)

戦略で、「あと何回ですか?」の発想をインサイトさせる
目標を、普通ならカップルや家族などにしてしまいがち。
ここでペルソナを絞った。

ケース5 2013年1月2月 閑散期

ハリーポッターに向けて、設備投資ができない。

目的 1.2月の集客を140%増やす
目標 寒さを気にしない若者→コアなファンを持つオタク
戦略 コアなファンがいるコンテンツをクールジャパンとして打ち出す
戦術 進撃の巨人 エヴァンゲリオン バイオハザード きゃりーぱみゅぱみゅ

そうすることで、コアなファンは、寒さを気にせずに来客してくれるのだ。

そうして、USJの奇跡の一年は幕を閉じ、2014年にはハリーポッターをリリースし、今では世界最高のエンターテイメントとなっている。


1. 評論と実践は全然違う
2. 成果を出すには順番が大事
3. 売り上げを作るのって面白い
4. 顧客目線になれるまで仕事に没入せよ

森岡さんは、仕事中は、髪の毛を紫にしたりした。
顧客目線になった。

目的 何をゴールに?
目標 ターゲットは誰?
戦略 何を提供?ターゲットのインサイト
   あなたの商品は何?
戦術 どう価値を表現する?

ここの順番を意識して欲しい。

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