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チャイムの呪い

わたしは今おばさんなんですけど、

学生時代は私にとって地獄だったんですね。

早く終われ!青春め!と思ってた。

小学校の時は暴力教師やったから地獄そのものやったけど、
あとはいじめとかそんなではないがとにかく集団生活が性に合ってなかったんですね。

毎日憂鬱で仕方なかった。

今しがた、雪が降っているから珍しく朝から緑地を散歩していて、

誰も居なくて静かで『ふふ~ん♪』つって鼻歌うたいながら歩いていたら、

ふと遠くから学校のチャイムが鳴ったんですよ。

学生時代の嫌な気持ちがぷ~んって立ち込めた。

学生時代に、自分が学校に行かないと行けない平日時間に好きに出歩いてる大人を見て羨ましくて仕方なかった気持ちを思い出した。

でも今の自分は学生から見たら、平日に散歩してる自由な大人に見えるんだろな。

うん、今の私は自由だ。

あの頃の毎日地獄気分だった学生の私に、

『大丈夫!未来はきみも平日に散歩しとるから!あははは』と時を越えてつぶやいた。

きっとそういうふとした自分の心の励ましが、あの頃の自分に届いて色々乗り越えられたのかもしれない。

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