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旭山動物園のライラ・レイラ

 北海道旭川市の『旭山動物園』に、ライラ・レイラという夫婦のライオンがいました。ライラが夫(雄)で、レイラが妻(雌)。
 ライラ・レイラはとても仲の良い夫婦でした。特に冬になると、雪の上に置かれたすのこがライラ・レイラの場所で、いつも並んで座っていました。

CIMG0188(加工)

 この写真は、2016年3月に撮影したものです。ライラに頬をすり寄せるレイラ。笑っているレイラ。照れているライラ。人間のカップルと変わらない愛情表現。私はライラ・レイラに魅了されました。なんて可愛いのだろう。なんて可愛い夫婦なのだろう。私は旭川市に住んでいるので旭山動物園へ年1回くらいは行っていましたが、この日のライラ・レイラを見てからは旭山動物園へ頻繁に行くようになりました。

 そして更に様々な動物の色んな表情を知りたくなり、北海道各地の動物園へ行くようになりました。今年(2019年)は全部で40ヶ所の動物園、水族館、牧場などに行きました。何度も行っている場所もあるので、平均すると週1回はどこかの動物園や水族館へ行っている計算になります。この辺の詳しい話は、また別の投稿記事で・・・。

 とても仲の良いライラ・レイラでしたが、2017年11月、夫のライラが亡くなりました。そして半年後の2018年4月、妻のレイラが亡くなりました。こういう言い方が正しいかどうか分かりませんが、先に旅立ったライラの後を追ってレイラも旅立っていったかのようでした。最後までライラ・レイラは仲の良い理想の夫婦でした。
 ライラ・レイラには6頭の子供がいて、日本各地の動物園で元気に暮らしています。孫もいます。ライラ・レイラの命は今も受け継がれています。いつか日本各地にいるライラ・レイラの子供と孫に会いに行くのが、私の夢です。

 レイラが亡くなってからおよそ半年後、2018年8月、旭山動物園に新しいライオンが来ました。『桐生が岡動物園』から来てくれたオリトくん。当時まだ1歳のとても若いライオン。来園してからしばらくは新しい場所に慣れてもらう期間を設けるので、屋外に出てくるのは僅かな時間のみか、全く出てこない日もあります。私は何度か旭山動物園へ行ってもなかなかタイミングが合わず、2019年3月にようやく初めて会えました。これはその時の写真。

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 この頃はたてがみがまだ少なくて、お客さんから「ライオンだ!オス?メス?オス・・・だよね?」みたいな疑問形の会話がよく聞こえました(笑)
 それから1年が経ち、今ではすっかり立派なたてがみ。これは2019年8月の写真。

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 とても美しいライオンに成長し、敬意と愛情を込めて『オリト王子』と呼んでいる人も多いです。私も『オリト王子』と呼んでいます。旭山動物園に来てくれて、とても嬉しい。ありがとう。
 いつか、オリト王子も姫様を迎え入れるのでしょう。そして、ライラ・レイラのように仲睦まじい様子を見せて貰えたら嬉しいです。

【※追記※】
 2021年には「とべ動物園」からイオちゃんが来て、2022年にはオリトとイオの間に三つ子の赤ちゃんが産まれ、フウ・レイ・イトと名付けられました。
 動物園の大型動物は、父親、母親・子供、というふうに隔離されるのですが、旭山動物園はライオンの父親も母親も子供も家族みんな一緒に暮らすようにしました。

 2023年に子供の1頭(イト)が円山動物園へ移動していき、2024年以降は父親(オリト)、母親(イオ)、2頭の子供(フウ・レイ)、家族4頭で一緒に暮らしています。

  オリトもイオもライラ・レイラと血は繋がっていないのですが、旭山動物園のライオンとしての絆を受け継いでいるように感じます。
 オリト、イオ、旭山動物園に来てくれてありがとう。

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