詩)燃えるようなキス
燃えるようなキスを
しませんか
鹿たちが恋人どうし
触れ合うときに交わすように
お互いを見つめ合い
お互いの眼の底にある
お互いのコンプレックスを突き詰め
じっと眼の中の真ん中にある
吐息を呑み込み
息を止め
ゆっくりと上唇を近づけ
軽く噛み
含む
ゆっくりと舌を入れ
離し
ため息を漏らす
ああゝ
体の芯をゆっくりと緩め
その肩を抱き
愛撫し
もう一度
唇を触れ合う
深く深く
しっかりと
じっくりと
お互いの息を感じる
離して
もう一度お互いの鼻を近づけ
息を確かめ
見つめ合う
どれだけ待っていたか
どれだけ切なく
生きてきたか
もう一度確かめあい
もう一度唇を交わす
燃えるようなキスって?
どんなだろうね
そういいながら
もしかして寝る前にちょっと
おやすみキスを毎日続けることかも
そんなことを思う
映画のようなキスしたら
力抜けるね
きっと
2022年に詩集を発行いたしました。サポートいただいた方には贈呈します