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神ひらく物語ー南多島海編ー(宣伝)
南多島海編←こちらから
勾玉の光はヒラクを未知の南多島海へと導く。
新たな海賊の仲間と共に奇想天外な冒険の旅が始まる。
「破壊神の島の周囲には、亀の甲羅の島がたくさんあっただろう? それは眠り続けている巨大なウミガメたちだ。あいつらは意識を甲羅の内側に閉じ込めて、夢を見続けているんだ。ここは甲羅の内側の亀たちの夢の中ってわけだ」
ヒラクが浜に戻ってくると、ハンスが頭を抱えて悩みこんでいた。
ダイクが話したことと同じことを海の民たちから聞いたらしい。
「するってぇと何かい? 俺たちは亀の夢の世界に迷い込んだってわけなのかい?」
神ひらく物語
これまでのあらすじと概要
緑の髪のこども、ヒラクは、アノイ族の父と異民族の母の間に生まれ、アノイの地で育つ。
多神教と一神教の神との狭間で、ヒラクの中である疑問が芽生える。
「神さまって何?」
水の女神プレーナを信仰する母は、ヒラクが五歳の頃プレーナの地へ去った。
その後ヒラクは、神帝国から追放された美しい少年ユピと共にアノイの地で暮らすようになる。
イルシカは眠る我が子をじっと見た。
「ヒラク、おまえは俺の子だ。支配を打ち破り、自由を勝ち取れ」
そのイルシカの言葉を、ヒラクの隣で背中を向けて眠るユピは聞いていた。瞳を閉じたまま、嘲るように、口元に酷薄な笑みを浮かべて。
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ーアノイ編ー ←こちらから読めます
砂漠の地下の町セーカで、ヒラクはユピと離ればなれになる。
緑の髪のせいで、ある陰謀に巻き込まれるヒラク。
そしてユピもまた邪悪なものを目覚めさせようとしていた。
対立する信仰、自由を求める若者たち、歴史に埋もれた真実。
そしてプレーナ教徒最大の儀式、分配交換の場で何かが起きようとしていた。
「よくわからないけど……」
ヒラクは考え込むように言った。
「神さまが救う人間を選んでいるとは思えない。何かを選んでいるのはいつだって人間なんだって思う」
「……あなたが言っていることは、私にはよくわからないわ」
アクリラは困惑顔でヒラクに言った。
「おれもわからないことだらけだよ」
そう言って、ヒラクはアクリラに笑いかけた。
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ーセーカ編ー←こちらから読めます
プレーナの聖地にたどりついたヒラクは、水晶の館の中庭で不思議な少女フミカと出会う。
母の精神的支配とフミカへの倒錯的愛情で、次第に自我を失っていくヒラク。
聖堂の扉の向こうで知った聖地の秘密とは?
フミカは何者か?
プレーナの正体は?
母の過去に迫りながら、ヒラクはすべての真実を知る。
「どうしたら完全になれる?」
ヒラクはフミカが言う不完全さを自分の中の空虚さにあてはめた。
「私が私じゃなくなればいい。求められるものになればいい。価値あるものになれば、もう寂しさは感じない」
「どうすれば、価値あるものになれるというの?」
ヒラクは、まるで自分がそれを望んでいるかのようにフミカに尋ねた。
フミカはしばらく黙り込み、そしてヒラクから離れた。
「特別な存在になればいい。そうすれば人は求める。愛される。人に必要とされるほど、私は価値ある存在になる」
そう言って、フミカは遊歩道を駆けだして、樹木の陰に姿を消した。
ヒラクはその場にただ一人立ち尽くした。
ープレーナ編(前半)ー ←十八話までの内容
![](https://assets.st-note.com/img/1692508789388-pXvyNBHv5m.png)
聖地を去ったヒラクの手には透明な勾玉が握られていた。
それは、偽神を払い真の神へと導く勾玉主の証とされるものだった。
神帝国に潜伏していた希求兵ジークに導かれ、ヒラクは大陸メーザへ。
ユピの出自を知り、受け入れがたい現実に苦悩するヒラク。
しかしユピはすべてを捨ててヒラクと共に生きる道を選ぶ。
(自分が何者かなんてわからない。
だけど無力でちっぽけなだけの存在だなんて、思いたくない)
ヒラクはこぶしに力を込める。
(おれは神を求めているけれど、すがりたいわけじゃない。
知りたいんだ! わかりたいんだ! 決めつけたくなんてないんだ!)
そのときヒラクのこぶしからまぶしい光が放たれた。
ープレーナ編(後半)ー十九話からの内容
故郷の地を離れ、海を渡りメーザ大陸にたどりついたヒラクは王都ルミネスキの女王に謁見する。
そしてかつての勾玉主であった黄金王の伝説と真の神を映すとされる鏡の存在を知るヒラク。
絡み合う前世の記憶。
過去にこの地で何が起こったのか?
太陽神と月の女神の伝説とは?
錬金術師マイラの秘密とは?
すべての謎が解けた時、勾玉の光はヒラクを未知の南多島海へと導いた。
「神はただ一人、この世界を生み出す太陽神のみです。あなたが言っているのは神でもなんでもない」
「じゃあ何?」
「神ならざるものということでしょう」
「それは偽神ってこと?」
「真実の神ではないのなら、偽りの神ということになるでしょうね」
「神さまって、にせものか本物かってそれしかないの? どうして一つの神さまだけが正しいって決めつけるの?」
ヒラクの胸にはもやもやとしたすっきりしない思いがあった。
![](https://assets.st-note.com/img/1692508927613-v9Of2y6bVI.png)
―ルミネスキ編ー←こちらから読めます
南多島海編
ルミネスキ女王の傭兵である海賊たちの惣領、女海賊グレイシャ。
その息子のキッドはヒラクと同じ緑の髪をしているが、それはある呪いが原因だった。
呪いの原因となった呪術師の島へ行くことを条件に海賊たちと共に船出するヒラク。
常識も自然法則も通じない南の地で奇想天外な冒険が始まる。
南多島海編は単純に楽しめる冒険小説になっているので、ここだけでも読んでもらえたら幸いです!
南多島海編←よろしくおねがいします!
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