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看取り

陽当たりのいいお部屋で、ラジオを鑑賞し、
美代子様のお部屋はいつも穏やかな時間が流れていました。

面会に来られるご家族様は、毎回、献身的に介護のサポートをしてくださり、私たち職員を家族の一員のように温かく接してくださいました。

美代子様は亡くなられる直前まで、大好きだったお風呂を楽しまれ、最後まで自分の手でスプーンを持ち、食事を召し上がろうとされていました。
眠っている時間が多くなり、呼吸もつらく、会話も難しくなっていましたが、大好きなひ孫ちゃまが来ると、目を開け会話をしていたのは、驚きました。

最期は、ご家族様みんなの手につつまれながら、ご家族様の声を聞きながら眠るように、
安らかに、令和3年1月12日 22時15分 
享年98歳にてご逝去されました。

美代子様の旦那様もご親戚も、銀木犀〈薬園台〉で看取らさせて頂きました。
大和撫子と言う言葉がピッタリの美代子様。
旦那様の命日が、1月11日。
なんだか、感慨深くなります。

エンゼルケアもご家族様もご一緒に、
身体を拭き、お化粧をして…。
トレードマークのアイラインもひいた美代子様。
驚くほど若返り、素敵な最期のお姿でした。

お別れ会の日。
晴天の青空の中、
入居者様、職員に見守られながら、
銀木犀〈薬園台〉を出発されました。

コロナウイルス感染拡大に伴う面会制限等があるご時世。

ご家族様で過ごす最期のときを支えられたことを、私たちも嬉しく思います。



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