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我が家の猫(小夏 編)

一人っ子の銀がさみしかろうと思い、2年後の春に譲り受けたのが小夏。お迎えでは2時間のロングドライブを耐え抜いたタフな女である。

小夏(長女)

小夏専用ボックスにて

年齢:4歳(2019年生まれ)
毛色:サビキジ
特技:誘惑

お迎えの経緯
 銀を迎えた猫カフェにはこだわらずに、保護猫のHPで探したちょっと遠くにいた女の子。
 保護猫は通常、1、2週間程度のトライアルを行うのが通例だが、車で片道2時間の距離では「はいダメでした」で戻ってくるのは難しい。なのでよっぽどでない限り帰らない覚悟で迎えに行ったのだ。
 家ではケージに入った小夏に銀がしきりに話しかけ、小夏もまんざらでもない様子なのですぐに解放する。この二人は最初から仲が良かった。

 ちなみに最初は緊張してたせいか発現しなかったが、小夏は人慣れしておらずシャーフー状態。初めてのお触りは2週間後までお預けになった。(シャーはそれからも半年ほど続く)

名前の由来
 映画「蒲田行進曲」で銀四郎を支える女性、小夏より命名。
 落ち着きのない銀に振り回される様子は映画の小夏に通じるが、決して男に尽くすタイプではない。

性格
 小柄ながらすらりとしたアスリート体形で、固めの毛を持つ野生児。本気を出せば他の子たちを凌駕する身体能力を持ちながら、周りに遠慮する平和主義者である。
 しかしながら決しておっとり系ではなく、私が一人のときを見計らってはしっかりアピールしてくる抜け目なさもあわせもつ。
 私の足元にいつのまにか座っていて、気づいてもらうまでじっと見上げる。そして目が合うとブルニャーン!と呼びかけるのだ。
 上目遣いで懸命に声かけする彼女には誘われるままついて行ってしまう不思議な魅力があり、家では「姫、小悪魔、猫界のブリジットバルドー」などと呼ばれている。

好きなもの

カリカリ:〇
ウェット:〇
さしみ :〇
ニボシ :〇
鰹節  :〇
カニカマ:×
ちゅーる:〇

おやつに関しては銀とほぼ正反対の好みを示す。おやつを統一できないということだ

好きなこと

抱っこ:×
添い寝:×
ブラシ:×(ストレスで脱毛するかも)
風呂 :△(号泣だがやらせはする)
爪切り:△(抱っこNGだが不可能ではない)
被り物:不明(ダメもとでやってみる気すらおきない)

嫌がっても狂気を発しないところでギリギリの可愛さを保つ

触らせ可否

頭:〇(うなじの皮をつまむ:◎)
顎:△
背中:◎
お腹:△
手:×
しっぽ:◎(特におしり)

意外に触れる。努力のたまものである

プレイスタイル
 小夏はおもちゃ遊びが嫌いではないのだが積極的に遊ぼうとはしない。周りに遠慮するタイプなので合同演習では特に消極的だ。
 そんな小夏だが、チョコマロが遊んでいるときに突然乱入してくるときがある。
 彼女が本気を出すタイミングはわからないのだが、この時のスピードとパワーはチョコマロを圧倒する。

「こうするのよもう!」

投げモノ:〇(またたび玉など、ほぼ銀にもってかれる)
振りモノ:△
釣りモノ:〇(争奪戦だと遠慮ぎみ)
ホンモノ:◎(セミ、G等、見失っても決してあきらめない)

田舎の野生児はリアル狩猟に執着する

お気に入りイベント

お尻ポンポン:◎

【ポンポンタイム】
 お尻をポンポンされながら部屋をぐるぐる歩き回る遊び。
 椅子に座っている私の足元でじっと見上げている小夏に気づいたらイベント発生。ブルニャアアアーーン!(声がでかい)
 歩きながら歌いながら、途中で猫草を食べたり箱にスリスリしたり、ベッドでフミフミしたり顔を見上げたりを繰り返す。
 夜なら猫ベッドでフミフミのあと丸くなって寝の体制へ。そのまま目が細くなるまで続けるのだ。

りっぱな奴隷である

小夏の優先順位
 小夏は周りに誰もいないとポンポンタイムやおやつを要求してくるのだが、他の子(特におやつセンサーの鋭いチョコ)の気配を感じると食べている口がぴたりと止まり、ゴクリと飲み込んで終了してしまう。
 なので小夏に呼ばれたときは後回しにせず最優先で対応するのだ。そんな風に姫を気遣う私は忠実な家老として彼女に認められている。はずだ。

難度Aへの挑戦
 気まぐれな小夏とのスキンシップはその状況によって撫で方、場所、強さ速さを柔軟に切り替える熟練の技が必要だ。難度Aの彼女だが、満足した表情を見せたときの達成感もひとしおである。
 私はこれを会得するのに2年をかけ、5年になろうとしている今も修行は続いている。

「今よはやくポンポンして」
「そうよそこそこハニァン⤴」

まとめ
 一人っ子で好き放題過ごしてきた銀が猫として猫と暮らす(よくわからんが)ことができるのか、どんな風に変わってしまうのか不安だったが、小夏はうまいこと銀のプライドを傷つけずに懐へ入り込んでくれた。
 他の猫だったら銀が反発してこうはならなかったかもしれない。これは我が家でよく語られる話である。

 小夏は空気のおいしい田舎で保護された子だ。私は時折、草原で走り回っていたほうがこの子にとって幸せだったのではないかと思う。
 でも彼女は一人寂しく暮らす銀に寄り添うために、そこを離れてわざわざこの家に来てくれたのだ。
 そんな小夏との縁を大切に、私は今日も姫に尽くす家老として精進していくことを誓うのだ。

この目に誰もが
やられるのだ
黒澤映画に出てくる姫のように
ワイルドとキュートを兼ね揃える
ボヤッキーよやっておしまい(アイアイサー!)
お迎え当日の銀
このころはまだ人を寄せ付けなかったが
迎えに行ってよかった


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