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大人の遊び

子供の頃の遊びに行く、は公園だったり、友人の家だったり、夏なら川や海、と身体を使った遊びが主流だった。20代、30代ならディスコやクラブなども意味するだろう。が、今現在、そんな遊びはとうにしなくなったのに、友人と会うと

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また今度、遊びに行こう、と、口に出る。

この遊びとは何なのか。

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サバイバルゲームのチームに入っていたりなんかしたら、サバゲーは遊びだ、確かに。だけど一般的にはそんなに人口はいないはず。ボードゲームは愛好会があるのも知ってるが、これも特殊。ギャンブルを遊びと言える人たちもいるけど、私の周りにはいない。芸者遊び、遊びと名がついているが、お金がかかって仕方ない。

そうだな。今日、遊びに行かない?とメールが来たとしたら、私の場合、飲みか、食事を意味することがほとんど。大人になればなるほど、この割合は大きくなるんじゃないかな。しかし食事は毎日、飲酒も日常的に行う人もいる行為(私)。

ではどうやって遊ぶのが楽しいか。

気の合う友人同士なら、どこで何を食べても楽しいのだが、例えば行ったことのない飲食店を 相手や自分の好みや予算を考えて、リサーチし、それが功を成せばさらに楽しいのではないか。飲み食いでお腹を満たし、友人との話で情報も得れ、さらに新しい経験もできる。

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どうせお金を使うなら、より良い店を探し、それを誰かと堪能、その功績を自分なりに評価するという遊びだ。

さらに、なんかの折に行ってみたい店があるとする。値段も雰囲気も若い頃には行きにくかったようなレストラン。

そこに相応しい服装で行き、きちんとメニューを読み取り、合わせるワインを選び、わからないことは臆せず店の方にきちんと聞ける。そんなことができたなら。

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きちんとした店であればあるほど、お客様に対しての失礼はないだろうが、

良いお客さんとして扱われてるな、こんな素敵なお店で。堂々と振る舞えてるーー

と、感じられて

憧れている店の中に溶け込めている自分を見出せたら、最高に楽しいと思う。

大人の遊び=お客さん側も店側もリスペクトで成り立つ。

2000円ランチのフレンチも十分美味しいものは食べられる。それが20000円のコースになった時、10倍美味しいかって言うと、そうではないかもしれない。けれどより良い素材、手の込め方、盛り付けの綺麗さ、サービスの丁寧さ、そういったものに価値を見出すことが、実感できることが大人の遊びな気がする。

飲食店だけでなく、ショッピングでも

20代小娘時代にはわからなかった。なぜ、高級店は小娘な私に冷たかったのか(冷たいと感じた、くらいです)。銀座のある高級ブランド店路面店に、買う気はないけど、高価なバッグを見に行ったことがある、二十歳ジャストの私は専門学校の帰りで、大きな画板とアクリル絵の具がついたシャツを着ていた。見たいバッグがあると カウンターのお姉さんに告げたが、彼女は視線も合わさず、無言であっちと指さした。

お金も持っていない私は特に酷い扱いを受けたとも思わなかったが、今となっては場にそぐわない格好で行った自分が逆に恥ずかしい。

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今、高価なものを買うならば、身綺麗な服装で伺うだろう。どんな様相をしていてもお客はお客!という考え方もあるとは思うが、そこはほら、人間だもの(あ、みつをが出てきた)場に合った雰囲気の人の方が受け入れてもらいやすい。と言うか、年を経てそういう知識も身ついた。

その場にあった対応をできる自分を楽しみたい=大人の遊びだ。

これがわかってから、どこに行くにも楽しくなった。高級店ばかりじゃなくいろんな場所で自分が感じ良く大人としての振る舞いができるか、どうか。今までの経験の積み重ねがものを言うので、年を取れば取るほど、面白くなる。

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考え方一つで大人は毎日、どこでも遊べるわけだ。

私の夫は40過ぎて、若造に見られなくなった時、クレジットカードさえあればどんな店のドアでも開けられる、(そのカードは年齢に見合った限度額のもの)と言った。例えば表からは中が見えない重厚なバーの扉。うっかり入って、とんでもなく高い店だったとしても、適当な酒を頼んで、慌てず、失礼のないぐらいの勘定をして出てこれる、と、少しドキドキしてもうまく立ち回れた時、達成感と自分の成長を確認できるらしい。

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まさに大人の遊びだ。

お金だけがあってもだめで、ある年齢になって、きちんとした振る舞いができるようになって初めて居心地が良くなる場所が世界には山ほどある。堅苦しいわけではなく、ほんの少しの緊張感と、今までの自分の経験が試せるようなところ。

そして遊びながら、また学べる。うーん大人!

年齢を重ねると、遊べなくなるんじゃないか、責任ばっかり増えてつまんなくなるんじゃないか、と考えている若者諸君。

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大人の遊びはなかなか面白いよ。

おまけ。

飲食店をやっている時、閉店時間間近に、良い感じの男性のお客さんに『このあとちょっと付き合ってよ』と言われたことがあった、あら、デートの誘いかしら、どこに連れて行ってくれるのかしら、といわゆる大人の遊びを想像していたら、

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待ち合わせた夜の公園で、数々の鉄棒の技を見せてくれた。

大人の遊びはいろいろあるね。

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