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親友が結婚した。思いのほか、素直に喜べた。

社会人5年目。
学生時代から今でも付き合いがあるのは、2人といったところか。
半年に一回くらいはサシで飲む。
まあ、いっつも同じ話をするという何という生産性のなさ...!と思ってはいたのだが、まあ悪くない。

私は、この2人は親友だろうと思っている。
性格の傾向も私に近いので、波長も合うのだろう。

当然、2人とも恋なんて縁がないんだろうな、という人間達だ。いつまで経っても私の味方でいてほしかった。
いつまでも、仲良くしてほしい。

コロナ禍で2年ほど会えていなかったのだが、実は最近、そのうちの一人から急に結婚報告を受けた。
「へ?」という感じだった。
たまたまご縁があったらしい。

でも、その報告を聞いてから、私は嬉しくて仕方なかった。ずーっと顔は笑った状態から動かなかった。
夜も嬉しくて眠れなかった。
心の底から祝福した。

少し不思議な感覚だ。
私は性格が悪く、昔から他人の成功を素直に喜べないタイプである。負けず嫌いなんだろう。
また、常に人と比べながら生きてるし、嫉妬しやすい。
でも、今回は違った。
自分でも不思議なくらいだ。
どうして、こんなに素直に喜べるのだろう。いつもの妬みはどこに行ったのか。

私は結婚するどころか彼女すらいない。
いつもの私なら妬んで終わりだ。
いつもなら、表面上は祝福はするが、本心ではそうしていないだろう。

今回は違った。
本当に嬉しかった。自分のことのように舞い上がった。
このご時世なので、挙式はしないようだが、ご祝儀は贈る。お返しなんていらない。心の底からいらない。
ただ贈りたいんだ。いくら掛かってもいい。
そんな気持ちだった。

全くをもって妬みのような感情は結局沸かなかったが、数日後に寂しさが襲ってきた。
コロナ禍で2年ほど会えていなかったとはいえ、もう今後はそう簡単には会えなくなる。
親友二人のうちの一人と、もう会えなくなる。
そう考えると、自然と涙が落ちてきた。驚いた。こんな簡単に泣くのか。

でも、確かにこのまま前述のように年に数回会って同じ話をしてるだけでは何も生まれない。何のプラスにもならない。

彼はこれから幸せになるんだ。送り出してやらなくてどうする。
そう言い聞かせ、彼の次のステージを応援することにした。

2年前は彼女がいるなんて聞いてなかった。
きっと沢山の苦労や経験をしてここまで辿り着いたのだろう。素直にリスペクトしたい。
私も性格が変わったのかな笑

そして、私も絶対に幸せにならないといけないと思った。
お互い幸せになるのが、我々の関係の究極の目標なのだろう。親友とは、そういう関係なんだ。
彼から言われた。「言われなくても、ご祝儀のお返しはしないよ。お前が結婚する時に、ご祝儀を贈らせてもらう。ここでお返しをして完結させるつもりはないから」
ありがとう。私にとっての幸せへの到達までは、まだまだ先が長いのは分かってる。彼は最短ルートに近かったのだと思う。でも、どんなに遠回りをしても、私は幸せになる。遠回りは私の専売特許だ。

先で待っててくれ。そして、お祝いはしっかり貰うから笑

何かが吹っ切れた。そんな瞬間だった。

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