甲状腺がんだって⑧術後3日目~退院

2018年6月13日 寝て起きたらちょっとしびれ感がよくなり、何日かぶりにちゃんと寝たせいもあって気分がよい。頭がかゆくて、シャンプーできる日だけど我慢できずにドライシャンプーを使ってブラッシングした。今日からおかゆではなく通常食に。おいしくないということ以外は問題がない。

午前中にシャワー浴びて、外来で診察があったので久々にパジャマから着替える。ファイバースコープで声帯のチェックだったが、声も問題なく出ているし大丈夫だろうと軽い気持ちで診察室に入ると、はじめてのおじいちゃん先生。動きが緩慢で嫌な予感がしたが、かつてないほどに苦しくて痛かった。鼻の奥が狭いからと先生は言っていたが、絶対違う。前2回は気持ち悪い感覚はあったけど涙流すほどは痛くなかった。あとで看護師さんに「耳鼻科の検査が……」と言いかけたら「おじいちゃん先生だからね、仕方ないよ」と言われたが仕方なかったのか……。
※今(2019年2月)思い出しても、本当これひどい。細胞の検査の次にきつかったのがこの声帯検査。あと、外来の診察室にいくのに、看護師さんに「みんなパジャマのまま下りて行きますよ」と言われたけど、さすがにそれは……となった。

午後に執刀医の先生が来て「明日、私はいないけど退院ね」と正式に告げられる。クールで余分なことを言わない、そしてプライバシーにとても気を使ってくれた先生だった。他のベッドの人はみんなに聞こえてしまうくらいの声で病名、術法などを説明されていたが、そのあたりを全部書類指差しで声に出さずにやってくれた。3種類くらいしか病名はないとはいえ、知りたくもない他の人の病状と手術法を聞かされる日々だったので気遣いが身に染みた。摘出したものの写真ももらったが、なんというか砂肝みたいだった。腫瘍は確かに、これは全摘だなあという大きさ。よく他に転移せずとどまっていたなあという感慨がわく。
※大体聞こえてくるのが転移がどこにあったとか、そういう話だったので気がめいるパターンが多かった。他のベッドの人の執刀医は「僕は原因の特定が専門だから聞くけど、小さいころに何か放射線浴びた?」という質問を繰り出していた。自分の執刀医は「まあ原因なんてわかりませんから」とクールに言っていた。

ちなみに手術後に家族には切り取ったものを見せながら説明があった。親は絶対見ると言い張り看護師さんに失笑されていたが、他の付き添いの人(特に男性)は絶対に見ないと言っている人が多いようだった。甲状腺は蝶々の形で、特にグロいというものでもなかった。

6月14日 前日の夜も導入剤をもらい、5時間ほど眠る。朝の検温のあと、リストバンドを切ってもらう。テレビカードを精算し(普段地上波を見る習慣がないので、買わなくてよかった。つかいまどきBSも見られないなんて……)、借りていたパジャマやタオルを回収場所に片づける。看護師さんに傷テープの貼り方を教わり、荷物を片付け、請求書の到着を待つ。ひどい雨にも関わらず、病院はとても混んでいて精算にも時間がかかった。入院・手術費・診断書代も含めて10万円弱。これにタオルやパジャマのレンタル代400円/1dayが加算される。
※看護師さんには「自分で読んどいてください」で済まされることが多かった。高齢の患者さんはとにかく手がかかりそうだったので、まあ自分で読んで自分で判断できる患者は放っておくよな。話すとみんな感じがよく、そしてとても優秀な方々でした。



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