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節分 立春 立春朝搾りで祝いの宵

二月三日 節分

節分の夜は出かけるというので、お昼ごはんに恵方巻などの縁起物の節分献立をいただくことにした。

柊、豆がら、鬼の面
鬼退治セット
季節の変わり目に生じるという邪気を追い払い
福を呼び込み春を迎えます


「恵方巻って食べにくいし、一本を黙々と食べるのってどうもねぇ。うちで作る牛肉と午房入りの中巻がいいよね」
と長年言っていたけれど、二年前から
「豪華な海鮮恵方巻を買ってきて食べるのもいいんじゃない?」
というリクエストにより、これが定着。

「だったらうちで巻けない恵方巻だよね」
と、2022年、熱気あふれる恵方巻きコーナーで見つけたのが魚屋渾身の海鮮恵方巻だ。

(今年もあるといいな)と特設コーナーを探すとありました!

魚屋渾身の海鮮恵方巻
二年前初めて買い、うちに帰って気付いた
「この市松模様は・・・竈門炭治郎かまどたんじろうの羽織柄?!」
とたんにテンション⤴⤴⤴


節分鰯には背黒せぐろ鰯の目刺し
九十九里で獲れる背黒鰯は胡麻漬けが有名だけど
目刺しもとても美味しいです

お吸い物は福茶をアレンジした簡単な縁起物のお吸い物で、節分には欠かせない。

節分一汁三菜
魚屋渾身の海鮮太巻、煎り大豆・昆布・梅干し・鰹削り節でお吸い物
ももの輔糠漬け、ちぢみ法蓮草とキャベツの胡麻和え
背黒せぐろ鰯の目刺し


超簡単な節分お昼ごはんで、来年もこれでよし。

2022/02/03
なんだか河童夫婦の節分っぽい・・・


食後、前日からお泊りに来ていた少年と夫とで早々に豆まきをして、節分の邪気払いは終わる。

6歳になったばかりの少年作の青鬼は
ひとかどの青鬼さんの風貌
若かりし頃の高倉健に似ている?


二月四日 立春

前々日から
「鬼まんじゅう食べたい。ばぁば作って」
という少年の熱烈なるリクエストに応え、四日午前、鬼まんじゅうを作り届ける。

紅はるか、粗製糖+椰子糖、塩、薄力粉+米粉、水少々
砂糖の分量はかなり控えめ
最近のさつま芋は糖度が高いから砂糖はほんの少しでよし


それから鬼打ち豆を使って、富久豆ふくまめを煮る。

江戸時代後期古伊万里染付盃洗はいせん
九種類の具材で煮た彩り煮豆だから富久豆ふくまめ
私の造語です


用事を済ませて午後四時、注文していた立春朝搾りを隣市の酒屋まで取りに行く。


最初のころは築地の酒屋まで買いに行っていたけれど、
隣市にある石渡商店に出会ってからはずっとここです
量り売り樽酒も、量り売り甕入り泡盛古酒も、各地の銘酒も、
ジョージアワインもある酒屋


千葉県の立春朝搾りは、飯沼本家の甲子きのえね


立春朝搾りを注文して、このお酒で立春を祝うという行事が我が家の行事に加わったのは2015年からだ。

春の始まりを寿ぐめでたき日の朝に搾り上がったばかりのお酒が立春朝搾りで、加盟店の酒屋が早朝、酒蔵に手伝いに行き、生まれたての新酒を各店に持ち帰り、正午には店頭に並ぶという、酒に関わる人々の思いが詰まった熱き酒だ。

甲辰きのえたつの年にいただく甲子きのえね
最高に目出度い酒です


午後七時からささやかな立春の宴をはじめる。


二本並べてパチリ
一本は次回の集いにキープ
目出度い新酒だからみんなに飲んでもらいたいですからね



直前に作ったのは菜花の辛子醤油和えだけ
帆立のお刺身を切って、すべてを盛り付けます


帆立お刺身、数の子入り松前漬け、鮒の甘露煮
富久豆ふくまめの彩り煮、ラディッシュ糠漬け
菜花の辛子醤油和え


器は江戸中期~明治までの古伊万里など
鮒の甘露煮と数の子入り松前漬けは
お正月のお節をこの日のために冷凍して残しておいたもの

立春朝搾りの酒粕をもらったので、急遽、鶏もも肉を酒粕と塩麴でマリネしてグリルした。

蓮根、カラーピーマン、ケールのソテー添え
酒粕のほのかな甘さと香りが塩麴と相まって奥行きのある味わい


「おお、荒走りの新酒ですねぇ。だけどアルコール分が最後に口に残るのじゃなくて、酒米のほの甘さと香りの余韻です」

どの料理にも寄り添い、新酒も自分の個性をいい具合に主張
食中酒としてよき立春朝搾りの甲子きのえね


甲辰きのえたつの立春に甲子きのえねで春を迎えられた佳き夜は、こうして過ぎていった。


春はすぐそこです。

明治九谷四寸皿よんすんざら 梅に鶯


春の兆し、ひとつ、ふたつ 浮島と珈琲


可愛くあでやかに


東京国立博物館 表慶館


緑青色ろくしょういろのドーム屋根をいただくネオ・バロック様式の建物に
絵画の如し紅梅


枝垂白梅


紅梅や春ふたたびの日を約し
 中村汀女


東風解凍

はるかぜ こおりをとく


(立春記事を公開後みぞれ?
あらららーっ
初雪です
大雪注意報まで発令されました❄️)




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