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コンテナから読む世界経済 で選ばれる方法を考えたお話。

Q?:一番、響いた一文とは?
A?:水と空気とコンテナ輸送

コンテナから読む世界経済
松田琢磨
を読みました。

海運、コンテナ船に特別な興味を持っているわけではありません。

でも、以前にコンテナ船の運行に密着したテレビ番組をたまたま見たり、
その時に映ったONEのコンテナがかっこいいと思ったりして、
頭のどこかに引っかかっていました。

その中でこの本の存在を知り、手に取ってみることにしました。

「水と空気とコンテナ輸送」とはどういうことか?

産業のコメといえば昔は「鉄」、今は「半導体」です。
それらを運ぶ役割を担っているのがコンテナ船で、
「経済の血液」とも言われているそうです。

つまり原料にせよ、中間生産物にしろ、完成品にしろ、
作っても運ばれなければ、経済は回りません。

これまであるのが当たり前だったからこそ、
それが失われた時に、その重要性を思い知ることになる。

水と空気であれば、誰しもすぐに納得するかと思います。
そこにコンテナ輸送がどうして入るのか?

なぜ「水と空気とコンテナ輸送」なのか?

2020年のコロナ禍、アメリカ西海岸ロサンゼルス港などで、
陸上に無造作に置かれたコンテナ、
入港できない数多くのコンテナ船、
のニュース映像を覚えている方はいるでしょうか?

さらにスエズ運河を塞いでしまった巨大コンテナ船エバーギブン号の事故は?

つい先月には、スエズ運河を含む地域での戦争によって、影響を受けています。

私にはいずれも衝撃的でした。
そしてこれらの影響が、直接的、間接的に出ています。

「運送費の高騰」が一番わかりやすいと思います。
商品が値上げされる時に言われる「コストの上昇」。
この中に、運送コストが含まれています。

また、サプライチェーンの混乱も2020年以降、よく話題になります。
原薬が調達できないために、医薬品が作れない。
そのため、病院で出してもらっている薬が、薬局で買えない。
自動車や電化製品などの納品遅れ、品薄なども同じではないでしょうか?

世界の物流はコンテナ化により、効率化が一気に進み、
その結果、サプライチェーンが全世界に広がりました。
またハブ・アンド・スポーク型のネットワークを構築することで、
さらなる効率化を進めてきました。
同時にコンテナをは混むということが、コモディティ化しています。

アジア海運の中心は、中国はもちろんベトナム、タイ、インドへと移っているとのこと。
世界の工場の移動に伴っているといえます。

そのため日本にコンテナ輸送量も運賃もシェアが低下しているそうです。
今後は、世界の海運に選ばれる立場になっていく必要があります。

「選ばれる」にはどうするか?

世界の海運に選ばれる立場になっていく方法。
流石に専門外なので、その方法はわかりません。

自分の仕事で考えてみます。

  • 他との差別化

  • 平時に想定をしておくこと

自分の強みを伸ばして、他と差別化することで選ばれる。

  • 平時にさまざまなことを「想定」することで、想定外に対応していく

  • 通常の業務を続けられるようにしておく

この2点が重要だと思います。

新型コロナウイルスの輸送への影響

6つの要因で説明されており、とてもわかりやすかったので、引用します。

  1. 初期段階での経済停滞による輸送の停滞(2020年上半期)

  2. 内陸輸送の停滞と各地港湾の混雑(2020年下半期〜)

  3. アジアにおける輸出コンテナの不足(2020年下半期〜2021年上半期ごろ)

  4. 巣ごもり需要と在庫確保の発生(2020年下半期〜2022年初頭)

  5. コンテナ運賃の高騰と輸送の遅滞(2021年上半期〜2022年上半期)

  6. 過剰在庫と運賃の反転(2022年下半期〜)

経済よ、回れ!
そんな今日この頃。

「紙1枚」

#読書 #紙1枚読書法 #コンテナから読む世界経済 #松田琢磨

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