夏の暑さに頭をやられて、この世のすべてが憎い?

最近の私というのは、夏の暑さに頭をやられ、それはもうかなり深刻で、この世のすべてが憎いほどである。

仮になにがしかの分野で決定的な成功をおさめ、もうこの上ないであろう幸福を全身に浴びたとして、それでもこの憎しみは消えぬだろう、というくらい憎い。すべてが憎い。

いいやお前は十分恵まれている、だのに、往年の少年漫画の、それもかなり紋切型の敵ボスキャラクターの様な愚痴を言って、それは所詮ペシミスティックなセンズリじゃあねえか、などと文句をつけてくる輩もいるかもしれないが、そんなこと、知らん。とにかくすべてが憎い。

しかしはて、と考える。この憎しみは、本当に夏の暑さによるものなのか。

思い返せばそもそも、筋金入りのインドア派である私は、出来るだけ外出を避けるくちである。日中は、クーラーの効いた快適な室内で過ごすことがほとんど。つまり私は、この夏の酷暑、というものを体験していない。

だのに、これが憎い。なぜだ?あるいはもしも、である。
もしも、この憎しみが夏の暑さによるものでないとしたら?

だとしたら私は、何を憎んでいるのだろうか。

という夢をみた。

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