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藻のマフィン モフィン

藻を買った。
30パック、税抜7980円。高い。

スーパーフードらしい。
アニマルフリーらしい。
光合成で増えるからSDGsらしい。
ビタミンも入っているらしい。



だけど、
一袋290円もする高級食材。

そして
味が、しない。らしい。
無味無臭!と書いている。


味を愛するわたしとしては
わたしともっとも遠い存在の食材。
なぜあなたはここに存在する?とまで思った。




しかしながら
わたしはこの子を
どうにかして照らしてあげたくなった。

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今回のメンバー

今回の配合比

無塩バター 50g
グラニュー糖 30g
全卵 ひとつ
小麦粉 80g
ベーキングパウダー 3g
オーツミルク -
バナナ 172g(2本)
グラニュー糖(バナナカラメリゼ用) 30g
水(バナナカラメリゼ用)15 g
タベルモ 40g

卵に模様があって、それに見惚れていたら、全卵の計測をうっかり忘れてしまった!

ほらね 惑星みたいだ


バナナはDoleのGABA入りのフィリピンバナナ。わたしはエクアドル産のバナナの方が好きだけど、この日は売っていなかった。仕方ない。

バナナの重さ知らなかったな

水とグラニュー糖をホーロー鍋でカラメリゼして、フォークの裏でにゅっとつぶしたバナナを加えた。

カラメリゼしたグラニュー糖 見えなくなっちゃった

もう少し、カラメリゼしてもよかったかもしれない。

常温に溶かしたバターに、グラニュー糖を少しずつ加えて混ぜる。久しぶりのお菓子作りだったからか、泡立て器の中にバターが入り込んで「まだ僕たち冷たいから、混ぜられたくない!」と言っているような気がした。お菓子作りには、気長に待つことと、素早く作業することの二つが大事だと思い出した。

そうだよね 少し早かったね

ここに、あわせてふるった粉と、卵と、藻を交互に少しずつ加えた。水気を加えるときは藻、水分が増えてきたら粉、気分で卵、の順で、5回に分けて添加した。このとき、おそらくゴムベラで混ぜる必要があったが、取りに行く時間が惜しく、泡立て器のまま続行した。もしまた作る場合はゴムベラをそばに準備したい。

藻はフリーズされているので少し扱いづらい

お菓子作りは温度が重要なので、常温に戻した子たちに冷凍されている藻を加えるのに相当な勇気を使った。みんな急激な温度変化には弱い。わたしもぬるま湯に氷水を入れられたら、多分嬉しくない。

コネコネするのは本当に楽しいし、お菓子作りの醍醐味のような気がするが、「混ぜすぎない」ことはとっても大事なことである。餌を目の前にしたワンちゃんが「待て!」と言われているような気分を味わう必要がある。

生地の観察中、藻からの水気を想定以上に多く感じたので、オーツミルクの添加をやめた。ちなみに牛乳を切らしてしまって仕方なくのオーツミルクだったので、オーツミルク的には「仕方ないなんて理由で使われなくて正解だ!」と思っているかもしれない。結局、オーツミルクはオーツミルクだけで美味しくいただいた。ちなみに、わたしは普段はオーツミルクは飲まない人なんだけれど、食物繊維って飲めるんだ。と思って試しに買ったものが冷蔵庫にあった、それだけの話。

それと、マフィンをきのこの形にするには、マフィン型の10割生地を注ぐことなのだけれど、今回わたしが作った生地が結構固かったので、上手に並々注ぐ、ということができなかった。少しツノが立ってしまったが、これがどうなるかは乞うご期待。

結構 緑だね


この藻のフィコシアニンという色素で、何をイメージする?
リトルグリーンメンやヨーダよりは青くて、トイストーリーの兵隊さん達よりは淡い。ヨモギに似た色だ。草の香りが恋しくなった。

マフィンは ミニマフィン 小さめの型

生地の固さだけど、ホットケーキのタラ〜って垂れるくらいがいいのか、ツノが立つくらいがいいのか知見がなかったので、ゆっくり最適な配合比を見つけていきたいな、と思った。

5個分だった

生地が固すぎたせいか、マフィン型と生地の間に空隙が入ったのが少し心配だった。
オーブンの温度と時間は180度で23分、下段で焼成した。マフィンもスコーンのようにクラックが生まれるのだろうか。

かわいいね


完成品はこちら。


藻のマフィン モフィン


わたしには、すでに、大大大好きなマフィンがある。そのマフィンは、周りの紙も食べしまいたくなるほどに美味しい。そんなマフィンを知ってしまっているからこそ、わたしの作ったマフィンは赤ちゃんだなぁ、と思った。

でも 嬉しいことがあった。


藻の味がした!

無味無臭を売りにしている藻から、藻の味がした。

こうでなくっちゃ。
あなたたち、いい味だしてるじゃない、と思った。

わたしはあなたたちの魅力を消さないで
あなたを主役にしてみたい、と思った。

あなたにしかできない仕事がどこかにあって、
それは、あなたにしかできない。


人間と一緒!


わたしは、スーパーフードとか、プロテインとか、カロリー計算とか、動物性がNGとか、そこにはあんまり興味がない。

だけど、あなたたちが本気を出せば、「美味しい!」が生まれるような気がしている。そんな場を提供できたら、わたしは嬉しい、かもしれない。




さぁ、始めようか。

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