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陸視点

陸「昴さんただいま!」

昴「おかえり  ………たった1月見なかっただけで随分成長したな………」

陸「身長伸びて185cmになった  多分止まったと思うよ」

昴「そうか  取り敢えず風呂入ってこい  食事の用意しとく」


昴にそう言われたので陸は荷物を部屋に置いてすぐに沸かされていた風呂へ


陸「…………」

昴さんの左眼前よりも暗くなってた………多分チョーカーの鈴の音で俺が帰ってきたことを察知したんだろうけど………なかったら多分扉を開けるまでわからなかったんだろうな………恐らく今はシルエット程度しか左眼は見えていない………


最後に見た時よりも暗さの増した左眼に陸は気がついていた………いつ完全に見えなくなるのか分からない昴の左眼………きっとその時は近く後何週間もすれば昴の左眼の視力は完全に失われる


陸「お腹空いた〜」

昴「はいはい  陸の好物のオムライスとコールスロー(みかん入り)とヌガー作ったから座れ」

あー………1ヶ月しか経ってないのにこの安心感やばいな………

陸「( *°∀°* )」


たった1ヶ月昴の食事を食べていないだけで昴の味が恋しかった陸は、昴の作るふわとろオムライスとみかん入りのコールスロー、ヌガーを満面の笑みで食べていく


昴「喜んでくれて何より  それでこの前話してた4人のことなんだけど」

陸「うん」

昴「住むぶんには構わない  ただおそらく授業内容で家庭科があるはずだ  日にち毎に料理を教えるから家事を分担して欲しい  家賃等は俺が払う」


実は陸  チームメイトの地獄の1ヶ月を生き抜いた4人と一緒に住めないかと昴に相談していた


陸「分かった  他の条件ある?」

昴「夜間の外出は禁止だ  百歩譲っても近くのコンビニまで  それさえ守ってくれれば良い」

陸「分かった  ありがとう」

そうと決まれば早速連絡しないと………

昴「食うの早くなったなぁ………」


空腹だった陸は昴の作った量多めの夕食を5分で食べ終わらせ食器を洗って、乾燥機へ入れつつ感心している昴を他所にチームメイト4人に許可が降りたことを連絡する


快『了解  海、空、夜摩と家に向かうわ』

あっ今4人一緒にいたのか


元々4人は学校の寮で過ごしていたのだが、身体年齢が高くなったために寮を出て、陸が昴の義理の息子として過ごしている家に一緒に住めないかと提案していた


昴「陸  4人に食事はとったか聞いてくれ」

陸「分かった〜」

「食事はとった??」っと………返信早………

快『全員まだだけど………どうして?』

陸「どうして?って」

昴「食べてないなら用意する  アレルギーとかは?」

陸「誰も持ってないよ」

昴「分かった  風呂沸かし直ししながら料理作る」


そう言って昴は再度料理を再開


〜20分後〜

ピンポーン

昴「陸  出てくれ」

陸「うん」


20分後  家のチャイムが鳴り陸が出るとそこには荷物を持った快、海、空、夜摩がいた


陸「いらっしゃい  入って」

快、空、海、夜摩「「「「お邪魔します」」」」

昴「おう  取り敢えず座って  食事を用意したから食べて  その後に風呂に入って〜陸に部屋の案内と条件の説明は任せるよ  後俺の左側には立たないでくれ  見えない上に動きが悪いから」


昴はこれから仕事があるため外出するので陸に色々任せる


快、海、空、夜摩「「「「はい(  ๑•̀ω•́๑)」」」」

昴「返事がよろしい」

陸「昴さんこれから仕事?」

昴「あぁ  と言っても近況報告しに行くだけだけどね」 


昴はそう言いながら部屋を出ていきそのまま仕事へ向かった


〜食後の風呂終わり部屋案内と条件説明終了後〜

夜摩「なぁ陸」

陸「ん?」

海「昴さんってお兄さんか弟さんいる?双子の」

双子?………………そう言えば双子の兄がいるって言ってたな

陸「「双子の兄がいる」って前に言ってたけど………なんで?」

空「俺たちさ………誰かに育てらせたんだよ  それも昴さんに凄く似てる人  俺ら戦争孤児で8歳の時の戦争中に黒髪の片目の白目が半分黒い人で………超能力者  俺達を匿ってるのが敵にバレて………身内に躊躇なく武器を向けてた………その後その人とどうなったのか分からないんだ………気がついたら学校の寮で過ごしてて………昴さんなら知ってるかもしれない」

陸「昴さん余り身内の話ししないんだよね………でも聞きたいのなら本人に聞いた方が早くない?」

海「まぁそれもそうなんだけど………」

後ろめたいことがあるんだろうな………


自分達を育ててくれた人の面影を昴に見たと本人に言ったら怒られるかもしれないと………4人はそれを思って少し引き気味


夜摩「なぁなぁ  陸の部屋ってどんな感じ?」

陸「あっ見る?良いよ」


そして陸の部屋に興味を持った夜摩達を自分の部屋に案内


快「白黒の白基調のモノトーンカラーなんだな  らしいと言われればらしいけど………これは?」


ふと快が机の上に置いてあった涼月のチョーカーに気がついた


陸「それ?チョーカーだよ  鈴がついてる」

空「鈴?なんで?」

あっこいつら話聞いてなかったな………


食事中で大事なことしか聞いていなかった4人


陸「昴さん  1週間に少しづつ左眼が見えなくなってる  今はもうシルエットしか分からないと思う  だから鈴をつけたチョーカーを持つことで昴さんに居場所がわかるようになる」

夜摩「通りで左眼が光を写してないと………」

陸「もうほとんど見えてない  それに戦争後の怪我の後遺症で左腕と左足の動きが少し悪いんだよ  だから基本右を中心的に使ってる」

空「動き悪いんだ………相当左腕と足を集中的に攻撃を受けたってこと?」

それか単純に利き手と偽っていたかだけど………


「ガチャン………バタン」

陸「帰ってきた」


不意に聞こえた家の扉の開閉音に陸はチョーカーをつけて玄関へ向かう


陸「おかえりなさい」

昴「ただいま」

本当に近況報告だけだったんだ………怪我はしてない


無傷でしかも服も汚れていない状態で昴は帰ってきたので一安心な陸


昴「さて………賑やかになりそうだな〜」


昴はそんなことを言いながら出迎えてくれた陸の頭を撫でる………


左眼の視力が完全に失われていることを隠して………














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