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『ふるさとの全力プロ野球』ルートインBCリーグを徹底解説!【独立リーグ】

こんにちは!umiです!

前回の四国IL(四国アイランドリーグplus)まとめの記事にたくさん反応をいただき、ありがとうございます!嬉しいお言葉もいただき光栄です🌟

まだご覧になられていない方は、こちらからどうぞ⬇️

川崎宗則選手

さて、本日は日本で2番目に設立されたプロ野球独立リーグである「ルートインBCリーグ」(ベースボール・チャレンジ・リーグ、通称:BCリーグ)についてまとめます!

ぜひ最後までご覧ください✨️
(かなり長いので、興味のあるところだけ目次から飛んで読むのもオススメです◎)

【BCリーグの歴史・概要】

・リーグ発足の経緯

BCリーグ発足の経緯は、広告代理店の営業マンだった村山哲二氏の人生と大きくリンクしています。

村山氏は高校まで硬式野球、大学(駒澤大)では準硬式野球をされていました。そして、大学卒業後にはBMWに就職。ディーラーとして営業の才能を見出します。この経験を他の分野でも活かしたい!と考えた村山氏は、電通東日本へ転職。一流企業をクライアントとする営業活動に従事することとなります。

村山氏の営業成績は新たな環境でも評価され、サッカーチームであるアルビレックス新潟を担当する運びとなりました。このチームは2001年にJ1昇格を果たし、サポーターも非常に熱心な方が多いそうです。(試合速報を配信しているサイトは、アクセスが多すぎてサーバーダウンしたこともあったとか。)

あまりの人気だったため、村山氏は敵地のスタジアムに応援に行けないサポーターのことを思い、地元ラジオ局に試合速報を流してもらうよう交渉しました。こうした取り組みも功を奏し、電通東日本の売上は右肩上がりとなりました。

この頃には、村山氏はアルビレックス新潟の営業会議にも参加するようになっていました。その際に当時アルビレックス新潟のオーナーであった池田弘氏から野球のビジネスモデルの作成を依頼されたのです。

偶然にも四国ILの創設者・石毛宏典氏は村山氏の駒澤大学の先輩で、頼れる存在でした。石毛氏からお話を伺い、計画を練るなかで「地方創生」を目的とした独立リーグの創設が最適ではないかという考えに至りました。

村山氏はあくまでアルビレックスグループへの事業提案をしたつもりだったそうですが、池田氏は新しいビジネスモデルを面白いと評価し、「金は出してやるからお前がやれ」と言ったのだとか。この日から村山氏は四国ILの視察に奔走し、リーグの方向性を定めることに尽力します。(BCリーグの目指す姿、BCリーグ憲章については後述します)

その後、村山氏は電通東日本を退社。石毛氏にも同行してもらいながら新潟県・長野県・富山県・石川県での球団設立を目指し営業に走ります。

そして2006年7月「株式会社ジャパン・ベースボール・マーケティング(JBM)」を設立。翌2007年4月より「北信越ベースボール・チャレンジ・リーグ」としてリーグ戦を開始することになりました。

(2008年には「ベースボール・チャレンジ・リーグ」、2014年には「ルートインBCリーグ」に名称が変更されています)

・四国ILとBCリーグ、始動したきっかけの違いとは
《BCリーグ憲章》

四国ILとBCリーグが始動した経緯には、
以下のように明確な違いがあります。

四国IL夢を叶える場所、夢を諦める場所
→NPB選手を目指す選手の受け皿
BCリーグ地域のプロ野球リーグ、主役は地域の子どもたち
→NPBへの選手輩出は副産物という認識

また、BCリーグはリーグと球団を支えてくださる全ての方への約束として「BCリーグ憲章」を定めています。

どの項目にも「地域の子どもたち」という表記があることからも地域密着型のリーグであり、かつ子どもたちへ野球を通じて夢を与えたいという思いが伝わってきますね!

・2024年シーズン所属球団

(便宜上、所属=リーグ戦参加開始年としています。)

■信濃グランセローズ

石本光紀選手

信濃グランセローズは長野県のチームです。
こちらのチームはリーグ発足の2007年よりBCリーグに継続して所属している唯一のチームで、8回のリーグ優勝を経験しています。

しかしながら、創設から10年もの間優勝未経験だったそうです。11年目に悲願の初優勝を達成した際のファンや選手の皆さんの喜びは想像に難くないですね。

2023年シーズンは地区優勝を達成するまで、連敗はなんと1回のみという圧倒的な強さを見せました!✨
また「グラッツェ」というカモシカをモチーフにしたチームマスコットや、主催試合の試合前には長野県歌「信濃の国」を斉唱することにも注目です!

■群馬ダイヤモンドペガサス
本拠地:高崎市城南野球場

荻野恭大選手

群馬ダイヤモンドペガサスは群馬県のチームです。
こちらのチームは2008年よりBCリーグに所属し、なんと22回のリーグ優勝を経験しています。注目すべきはリーグ参加初年度から優勝している点です。さらに、独立リーググランドチャンピオンにも2度輝いています。

かつてNPBで活躍されたアレックス・ラミレス氏が選手兼任コーチとしてプレーしたこともあるそうです。
現在高崎市内に屋内練習場の整備を計画していると報じられており、さらに充実した練習環境の展開が期待されています!

■埼玉武蔵ヒートベアーズ
本拠地:熊谷さくら運動公園野球場

武内風希選手

埼玉武蔵ヒートベアーズは埼玉県のチームです。
こちらのチームは2015年よりBCリーグに所属し、2回のリーグ優勝を経験しています。発足当時から2018年までは「武蔵ヒートベアーズ」というチーム名称でした。

また、NPB球団が存在する都道府県に誕生したBCリーグ初の球団です。2021年には埼玉西武ライオンズとの間でコーチ・トレーナーの派遣や2軍(ファーム)との交流戦、地域貢献活動に協力して参加したこともありました。

2022年にはG.G.佐藤選手、2023年には清田育宏選手などがプレーしたことも話題です!

■福島レッドホープス

石川颯選手

福島レッドホープスは福島県のチームです。
こちらのチームは埼玉と同様に2015年よりBCリーグに所属し、1回のリーグ優勝を経験しています。

2018年までは「福島ホープス」というチーム名で活動していました。東北地方にある唯一の独立リーグ球団でもあります。

監督はチーム発足時から変わらず、ヤクルトや楽天、さらにはメジャーリーグやWBC日本代表でも活躍された岩村明憲氏です。

昨年度には元オリックス・バファローズの木須フェリペ選手が入団し、同年7月にヤクルトスワローズの育成契約を勝ち取りました!

■栃木ゴールデンブレーブス

峯村誉範選手

栃木ゴールデンブレーブスは栃木県のチームです。
こちらのチームは2016年よりBCリーグに所属し、2回のリーグ優勝を経験しています。

現在は元ソフトバンクホークスの川崎宗則選手、また選手兼ヘッドコーチとして元千葉ロッテマリーンズの成瀬善久選手が在籍しています。

過去には元阪神タイガースの西岡剛選手、高野圭佑選手、元読売ジャイアンツの村田修一氏、リーグ初の女性選手である吉田えり選手、また現在オリックス・バファローズでブルペン捕手を務めておられる叺田本気氏なども所属していました。元NPB選手が多いため、チームに対する注目度も高いのではないでしょうか!

叺田本気ブルペン捕手
(オリックス・バファローズ)

■茨城アストロプラネッツ

伊藤龍介選手

茨城アストロプラネッツは茨城県のチームです。
こちらのチームは2018年よりBCリーグに所属し、1回のリーグ優勝を経験しています。

チーム発足時には既存チームから選手を分配してもらう分配ドラフトというシステムで選手を集めました。

またイランやパキスタン、香港代表の監督歴を持ち、野球で16カ国を渡った色川冬馬氏がGM(ゼネラルマネージャー)を務められたり、外国人選手が入団したりなど国際色が豊かなチームです。海外への選手の派遣も積極的に行っています。特にタイ野球連盟との連携には注目したいですね!

■神奈川フューチャードリームス

高木勇人選手

神奈川フューチャードリームスは神奈川県のチームです。
こちらのチームは2020年よりBCリーグに所属しており、なんと参加初年度にリーグ優勝を達成した史上初の球団です!

しかし、2020年といえば新型コロナウイルスが猛威を振るっていたため、新体制発表会は報道陣のみを対象に行われ、有観客試合を初開催したのは同年8月のことでした。

また、現段階ではNPBのドラフト指名歴はまだないため、今後のさらなる躍進に期待です!

・過去に所属していた球団

■オイシックス新潟アルビレックス・ベースボール・クラブ(現・NPBイースタン・リーグ所属)

吉田一将投手

オイシックス新潟アルビレックス・ベースボール・クラブはリーグ発足の2006年から2023年までBCリーグに所属していました。NPBが2024年からの二軍(ファーム)参入球団を募集し、イースタンリーグへの参入が決まったことからBCリーグの試合には不参加になる運びとなったのです。

同時に球団名もメインスポンサーの「オイシックス・ラ・大地」が命名権を獲得したことから「オイシックス新潟アルビレックス・ベースボール・クラブ」に変更されました。また、過去には本拠地を定めていませんでしたが、2024年シーズンより「HARD OFF ECOスタジアム新潟(エコスタ)」が本拠地になりました。

佐藤拓実選手

過去には現ヤクルトスワローズの監督の高津臣吾氏が選手兼監督を務めたこともあり、BCリーグでは11回のリーグ優勝を経験してきました。新球団加入によりさらに盛り上がるNPBファームにも注目ですね!

■富山GRNサンダーバーズ(現・日本海リーグ所属)

生島大輔氏
(写真は和歌山ウェイブス所属時
現・淡路島ウォリアーズ監督)

富山GRNサンダーバーズは2008年から2021年までBCリーグに所属し、8回の優勝を経験しました。

しかしながら2022年より富山・石川・福井・滋賀の4球団で「日本海オセアンリーグ(NOL)」を創設することに伴って、BCリーグを脱退する運びとなりました。そして2022年シーズン終了後にはこちらの日本海オセアンリーグを脱退し、石川とともに「日本海リーグ(NLB)」を結成しました。日本海リーグはIPBL(日本独立リーグ機構)に加盟しています。

湯浅京己選手(阪神タイガース)

監督は帝京高校出身で、テレビ番組「とんねるずのスポーツ王は俺だ!」に「石橋JAPAN」の一員として出演していることでお馴染みの吉岡雄二氏です!

■石川ミリオンスターズ(現・日本海リーグ所属)

植幸輔選手

石川ミリオンスターズは、2007年から2021年までBCリーグに所属し、15回のリーグ優勝を経験しました。
現在の日本海リーグに所属するまでの経緯は富山GRNサンダーバーズでご説明した流れと同じですので割愛します。

スタ坊

2023年までは元オリックス・バファローズの後藤光尊氏がコーチと監督を務めておられました。2024年シーズンからは阪神タイガースより岡崎太一氏が派遣の形で監督に就任することとなっています!

■福井ネクサスエレファンツ
(福井ミラクルエレファンツ/福井ワイルドラプターズ)

片山雄哉選手(阪神タイガース)
岩本輝氏
(写真はオリックス・バファローズ所属時
現・タイガースアカデミーコーチ)

福井ネクサスエレファンツは、福井ミラクルエレファンツ/福井ワイルドラプターズ(経営母体の変更に伴った名称変更)という名称で2008年から2021年までBCリーグに所属していた球団で、10回のリーグ優勝を経験しています。

2022年シーズンには日本海オセアンリーグに加盟していましたが、同年をもって活動を休止することを発表しました。観客数の伸び悩みやスポンサーの確保が難しかったことが理由とされています。活動休止時の運営会社は本店登記を千葉県船橋市に変更し、現在は千葉スカイセイラーズという球団を運営しています。このチームが実質的な福井の後継球団と言えるでしょう。
(2023年シーズンは日本海オセアンリーグが名称を変更したベイサイドリーグ(BSL)でYKSホワイトキングスとリーグ戦を行いましたが、脱退して今後はBCリーグへの加盟を目指して活動を続けるそうです)

■滋賀GOブラックス
(オセアン滋賀ブラックス/滋賀ユナイテッドベースボールクラブ)

滋賀GOブラックスはオセアン滋賀ブラックス(オセアン滋賀ユナイテッドBC/滋賀ユナイテッドBC)という名称で2017年から2021年までBCリーグに所属し、1回のリーグ優勝を経験しました。BCリーグとしては初めての近畿地方を活動拠点とするチームでした。

BCリーグ脱退後、2022年には日本海オセアンリーグに所属しましたが、同年に滋賀県内の企業に運営権を譲渡することを発表。そして新体制の準備期間として2023年の活動は休止となることが発表されました。
しかしながら、日本海オセアンリーグを引き継いだベイサイドリーグは現在YKSホワイトキングスのみが所属していて、かつ2024年の活動体制に関しては未発表です。さらにこの球団は現在所属選手がおらず、ウェブサイトも閲覧不可で実質的には崩壊状態となっています。

滋賀の2024年シーズンの所属リーグも発表されていないため、今後についてはまだ見通せない状況です。

・2023年試合開催球場から調査!各球団の実質的な本拠地はどこ?

BCリーグは「地域のプロ野球」というコンセプトのもとさまざまな球場にわたって活動しているため、群馬・埼玉を除く5球団は本拠地を定めていません。
色々な球場で、違った気分で野球を見ることが出来るのは大きな魅力ですよね!✨️

そこで、実質的な本拠地を調査するためにも2023年シーズンに試合が開催された球場と開催回数をカウントしました。(目視で数えたため、間違っている可能性があります💦)
昨年度まで所属していた新潟アルビレックス・ベースボール・クラブについても併せてご紹介します!


信濃グランセローズ

中野市営球場
信濃グランセローズ 試合開催球場

信濃グランセローズは長野県営での試合が最多となっています。
しかし、中野やハイスタ松本、しんきん諏訪での開催数もさほど変わらないため、長野県営を実質的な本拠地と言い切るのは難しいかもしれません。

■群馬ダイヤモンドペガサス

高崎市城南野球場
群馬ダイヤモンドペガサス 試合開催球場

群馬ダイヤモンドペガサスは本拠地を城南に定めています。そのため、こちらの球場での試合開催数が圧倒的に多いです。

■埼玉武蔵ヒートベアーズ

熊谷さくら公園球場
埼玉県営大宮公園野球場
埼玉武蔵ヒートベアーズ 試合開催球場

埼玉武蔵ヒートベアーズは熊谷を本拠地に定めているものの、2023年シーズンはUD上尾スタや県営大宮での試合開催がかなり多かったです。

■福島レッドホープス

福島レッドホープス西会津球場
福島レッドホープス 試合開催球場

福島レッドホープスは開成山での試合開催が最多です。
牡丹台やしらさわでも5試合以上が開催されました。
「福島レッドホープス」と名の付く西会津では2試合のみに留まりました。

■栃木ゴールデンブレーブス

栃木県総合運動公園野球場
栃木ゴールデンブレーブス 試合開催球場

栃木ゴールデンブレーブスは小山での開催が18試合と、他球場よりもかなり多い数字になっています。
過去の開催実績を見ても試合開催数は圧倒的で、栃木の実質的な本拠地は小山と言えるのではないでしょうか。

■茨城アストロプラネッツ

日立市民運動公園野球場
茨城アストロプラネッツ 試合開催球場

茨城アストロプラネッツは笠間と牛久での開催がどちらも11試合と並んでいます。それ以外の球場は片手で数えられるほどのみの開催数となっています。

■神奈川フューチャードリームス

神奈川フューチャードリームス 試合開催球場

神奈川フューチャードリームスは平塚での開催が最多であるものの、かなり試合開催球場が分散している印象です。いつか横浜スタジアムで試合を開催して欲しいですね!

■新潟アルビレックス・ベースボール・クラブ

長岡市悠久山野球場
新潟アルビレックス・ベースボール・クラブ 試合開催球場

新潟アルビレックス・ベースボール・クラブはイースタン・リーグ参入に伴い、エコスタを本拠地に定めましたが、2023年シーズンは悠久山での試合開催が最多でした。
2024年シーズンは主催73試合中、エコスタ37、悠久山15、みどり森12、三条4、佐藤池3、ベーマガ2試合の予定となっており、さまざまな球場で試合を開催するBCリーグの特徴を受け継いでいます。

・BCリーグの運営体制

2024年度のBCリーグ加盟球団は以下の通りです。

信濃グランセローズ
群馬ダイヤモンドペガサス
埼玉武蔵ヒートベアーズ
福島レッドホープス
栃木ゴールデンブレーブス
茨城アストロプラネッツ
神奈川フューチャードリームス


(準加盟球団の山梨県民球団に関しては後述します)

キャンプイン解禁日:3月7日(木)
2024シーズン開幕日:4月6日(土)

【BCリーグ公式戦ルール】(2023年度版より引用)
・指名打者制度(DH)、予告先発制度を採用する。
・タイブレークは1イニングのみ。
・7回で10点差以上または8回で8点差以上の場合、コールドゲームが成立する。
・公式戦の出場登録ができる選手は27名を上限とする。
・球団が保有する選手は26歳年度のシーズンまで。
(ただし、各球団6名まで27歳以上の選手を保有できる)

・NPB選手輩出実績

BCリーグはリーグ創設時より通算70名のNPB選手を輩出してきました。指名を受けた選手の中から数名ピックアップしてご紹介します!

■湯浅京己選手(阪神タイガース)

湯浅選手は聖光学院高等学校を卒業後、2018年に富山GRNサンダーバーズへ入団。シーズン終了後のドラフト会議で阪神タイガースより6位指名を受けました。

怪我に悩まされたことから二軍生活が長く続きましたが、2022年シーズンには念願の一軍の舞台で大活躍を果たします。オールスターゲームではセ・リーグの中継ぎ投手部門でトップに選出されたり、シーズンを通じて45ホールドを記録して最優秀中継ぎ投手のタイトルを獲得にたりと大躍進の1年となりました。

2023年にはワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の代表にも選出されました。独立リーグ出身投手としてのタイトル受賞国際大会の日本代表に選出されることは史上初であり、現在は湯浅選手しか達成していない功績です。今後も阪神タイガースのセットアッパーやクローザーとしての活躍が期待されます✨️

■渡邉雄大氏
(元福岡ソフトバンクホークス/阪神タイガース)

渡邉選手は写真右

「なべじい」の愛称で親しまれる渡邉氏は青山学院大学卒業後、新潟アルビレックスBCで2014年から4年間プレーしました。その後、福岡ソフトバンクホークスより育成6位で指名を受けました。NPB3年目のシーズンで支配下登録を勝ち取ったものの、怪我をしたことでリハビリ生活が続きました。翌年の一軍登板の機会はわずか6試合に留まり、戦力外通告を受けます。

その後、「まだやれる」という本人の言葉通り、阪神タイガースとの育成契約を勝ち取ります。オープン戦での登板を経て、2022シーズン開幕直前に支配下登録されました。ワンポイントリリーフとして存在感を発揮します。

しかしながら、2023年に2度目戦力外通告を受けました。12球団合同トライアウトに参加し、古巣である新潟アルビレックスBCが獲得オファーを出していることが報じられたものの、現役引退を選択。現在は福岡ソフトバンクホークスの育成スタッフを務めておられます。

■園部佳太選手(現・オイシックス新潟アルビレックスBC)

園部選手は専修大学中退後、周囲の勧めもあり地元の福島レッドホープスに入団します。

2020年、2021年の2年間にわたって福島でプレーしたのちに、オリックス・バファローズより育成2位指名を受けました。支配下登録は勝ち取れなかったものの、力強い打撃でアピールを続けます。

しかしながら2023年に戦力外通告を受け、12球団合同トライアウトを受験します。この舞台でも持ち味の長打力を発揮。結果的にイースタン・リーグに新規参入するオイシックス新潟アルビレックスBCに入団することになりました。

一新された新潟球団で再スタートを切る園部選手の活躍に注目です!

■西濱勇星選手(現・くふうハヤテベンチャーズ静岡)

西濱選手は関東学園大学附属高等学校卒業後、群馬ダイヤモンドペガサスへ入団。監督のもとで基礎づくりに励み、2年間で球速を155km/hまで伸ばします!

その後、オリックス・バファローズから育成1位指名を受けます。
しかし、入団1年目かつウエスタン・リーグ公式戦ではたった3登板のみで戦力外通告を受けることになります。

もちろん現役続行を希望する西濱選手はトライアウトへ参加。
オリックス、ヤクルトOBの坂口智隆氏は「直球に力があり可能性しか感じない」と堂々とした西濱選手の投球を評価したそうです!

今シーズンからはくふうハヤテベンチャーズ静岡で新たな選手生活を開始します!明るい人柄がよくわかる西濱選手のX(Twitter)もチェックしてみてくださいね☆

・2023ドラフト指名選手

今シーズンよりNPBでプレーする選手は以下の通りです。

伊藤琉偉選手(新潟):ヤクルト 5位
土生翔太選手(茨城):中日 5位
日渡騰輝選手(茨城):中日 育成1位
大泉周也選手(福島):ソフトバンク 育成1位
尾田剛樹選手(栃木):中日 育成3位
芦田丈飛選手(埼玉):オリックス 育成4位
金子功児選手(埼玉):西武 育成4位
奥村光一選手(群馬):西武 育成6位

NPB選手の輩出は副産物と位置づけながらも、これだけの選手が指名を受けていることからリーグのレベルの高さが伺えます!

【BCリーグってどんなリーグ?】

・コンセプト『ふるさとの全力プロ野球』

~野球を通じて、地域の方々に夢と感動を与える~

BCリーグは少年時代に首都圏の野球場で味わった夢と興奮の舞台を、その地で創造し、野球人気の再興に貢献し、全国に広げることによって子どもたちに本物の野球の素晴らしさを伝えたいという思いのもと創設されました。

プロ野球チームを地域が一体となり応援し、支える。
選手やチームも地域に溶け込み、地域に愛され、励まされ、その声援を誇りにプレーする。
地域の方々もチームを楽しんで応援し、チームのことを誇りに思う。

この循環こそがBCリーグの理想なのです。
BCリーグは今後も「ふるさとのプロ野球」という理念に共感してくださる皆様へ、夢と感動を与えられるようなリーグ運営を目指します。

・ティモンディ高岸さんが栃木に入団したことが話題に‼️


お笑い芸人のティモンディ高岸宏行さんが、2022年に栃木ゴールデンブレーブスへ加入しました!

高岸さんは「高校野球で活躍し、プロ野球選手になる!」という強い意志のもと、愛媛県の強豪・済美高校へ進学。ストイックに練習に打ち込みます。

高校卒業時、育成契約での指名なら受けられるという話を聞いたそうですが、ドラフト上位指名を目指して東洋大学への進学を決意します。家庭があまり裕福でなかったことから、より高い契約金を得ることができる上位指名を志したという背景もあるのだとか。

高岸さんは大学入学時、球速が150km/hを超える先輩投手たちに圧倒されます。「もっと頑張らなければ」という思いのもと、無謀にも思われるほどの投げ込みトレーニングを行った結果、徐々に体が悲鳴をあげるようになりました。

その後、キャッチボールもまともにできないようなイップスを発症してしまいます。結果的に、人生をかけて挑んできた野球の道を諦めることになったのです。

そんな高岸さんの夢を叶えたのがBCリーグです。
これまで芸能人歴代最速のピッチングと評されてきた高岸さんは、トライアウトを経て栃木ゴールデンブレーブスへ入団します。

その才能は独立リーグの世界でも評価され、お笑い芸人野球選手二刀流をこなすプロ野球選手になったのです!

2023年は故障もあり5試合の登板に留まりましたが、高岸さんなら再びBCリーグの舞台を盛り上げてくれることでしょう!

・山梨球団が2025シーズンより参入
ー山梨ファイヤーウィンズー

山梨県をプロ野球で盛り上げる」という思いのもと、BCリーグに2025シーズンより参入をめざしているのが「山梨ファイヤーウィンズ」です!

現在は球団独自のトライアウトを実施し、選手集めに奔走している段階なのだとか!

球団公式YouTubeチャンネルには、トライアウト参加者のインタビューなどがアップされています!参加者には高校の教員をされている方もいて、「自分の頑張る姿を生徒に見せたい」とおっしゃっていました!

さまざまな思いを持つ選手が集まる「山梨ファイヤーウィンズ」、来シーズンの本格的な始動が待ちきれませんね✨️

・他リーグとの交流

BCリーグは毎年NPB交流戦を行っています!

2023シーズンは、

読売ジャイアンツ三軍
福岡ソフトバンクホークスファーム
横浜DeNAベイスターズファーム
埼玉西武ライオンズファーム

の4球団と計52試合もの交流戦を実施しました!

NPBの舞台に向かって努力をする選手にとっては絶好のアピールの機会ですね!

さらに、2022年には九州アジアリーグ・北海道フロンティアリーグとの合同選抜チームを組織し、みやざきフェニックスリーグに参加しました!

過去には海外独立リーグとの公式戦が開催されたこともあります!

・SDGsの取り組み

ルートインBCリーグは「SDGs」に関する活動を積極的に行っています!それぞれの取り組みがどの項目に関連しているのかも併せてご紹介します!

◾︎地域貢献事業(7,11,12,14,15)
野球教室/地域のゴミ拾い/地域のリサイクル回収

地域の主人公」である子供たちのための野球教室や、地域でのゴミ拾い、地域企業とのサンクスデーの開催や、球場内外での飲食・物販展開などを行っています。

その回数は年間なんと400回以上!2023シーズンは合計1,000回以上の地域貢献活動を目指して活動したそうです✨️


◾︎MIKITO AED PROJECT(3,8,11,17)

このプロジェクトは2006年、少年野球の試合前急性心不全でこの世を去った水島樹人(みずしまみきと)君のお母さんから届いた手紙がきっかけで始まりました。

当時、リーグの発足が難しいのではないかと関係者が頭を悩ませていたタイミングでした。そんなときに届いた手紙には

新潟のプロ野球球団を応援したいと言っていた、息子の夢を叶えてあげてください

と書かれていたのです。関係者たちはこの手紙に心を打たれ、今まで以上に奮起し、リーグ発足に向け力を合わせました。

リーグ開始後には、樹人くんの母・正江さんと長女の菜摘さんと共にさまざまな球場を周り、AEDの普及活動を行ってきました。しかし、このおふたりも樹人くんと同じ病気で亡くなってしまったそうです。

現在リーグでは、樹人くんが当時背負っていた背番号10永久欠番としています。また、地域の小中学生にAED体験会を行うなど、AEDの普及と理解促進の啓蒙活動を続けています。

樹人くん、正江さん、菜摘さんはBCリーグに関わる全ての人の原点であり、リーグが存続する限りこのプロジェクトは続くのです。

◾︎セカンド・デュアルキャリアサポート強化(1,4)

多くの選手がNPB挑戦をめざしていますが、毎年半数以上の選手引退を決意するのが現状です。

そこで、人生のキャリア選手としてのキャリアの両方をサポートする環境を整備し、体制の強化を推進中。将来への不安を気にすることなく野球に専念するために、サポートカンパニーとの連携も行っています!🏢👩‍💼

◾︎かっとばし!!(12,15)

選手が使用して折れたバットを再利用して、「かっとばし!!」という名前のお箸を作ることで、資源保護自然環境保全に貢献しています。

お箸の売上の1部は「NPO法人アオダモ資源育成の会」を通じ、アオダモの植樹・育成に使われることで再び新たなバットを生み出すことにつながっています!

・チケット/グッズ

観戦チケットは1試合1,000〜2,000円ほど。
NPBの試合に比べるとリーズナブルな価格設定です!✨️

また、リーグオフィシャルグッズとして毎年「選手名鑑」が発売されています!

各球団もそれぞれユニフォームタオルなどの観戦グッズを制作・販売しているようです!球団チアリーダーのグッズもあるようですね👀💕︎

【BCリーグの魅力とは?】

XのリプやDMにて、「BCリーグの魅力」を募集しました!
ご協力いただいた方、ありがとうございました😭✨️

ここでは頂戴したお声をご紹介します🌟

\ 選手とファンの距離が近い /

選手が地域のイベントに積極的に参加されていたり、個人スポンサーを募集している選手もいるなど、選手はファンの方との関わりを大切にされている印象です!
ファン感謝デーなど球団のイベントもありますね👀✨️
また、距離が近いからこそ選手の成長を感じやすいという意見もありました!

\ 地元出身選手が多い /

アマチュア(学生)時代に注目していた選手が大学野球や社会人野球の道へ進み、遠方でプレーする場合には情報を追うことが難しくなりますよね💦
彼らが地域のチームに入団してくれれば、観戦に行きやすいことはもちろん、地元のメディアに取り上げられるため情報も得やすいことが魅力だと言えます!

\ 観戦ハードルの低さ /

NPB主催試合に比べてチケット代金がリーズナブルな点は大きな魅力です!
バックネット裏などの席で、迫力満点のプレーを思う存分楽しんでみてはいかがでしょうか!✨️

\ チームカラーが強く出ている /

例えば…
茨城常識に囚われない海外チックなチーム💫パワー至上主義

栃木ネームバリューが強いスター集団🌟能力のバランスが良い

埼玉ファンの応援が日本一熱い🔥
(ヘッドコーチが「選手よりファンを見てくれ」と言うほどだそう!)

こちらは決起集会の様子!NPB応援団にも引けを取らない迫力です!ぜひご覧ください!⬇️

それぞれ輝く個性を持つチームがしのぎを削るBCリーグ、ますます観戦してみたくなります…!

\ NPB・海外など、上位カテゴリを目指す役割 /

先程ご紹介したようにBCリーグからは毎年のようにNPB選手を輩出しています。それに加えて、BCリーグでのプレーを経て海外のリーグで活躍する選手もいるようです!
地域貢献はもちろん、若い選手たちが夢を追う舞台でもあることがよく分かります!⚾️✨️

\ 個性的なプレースタイルが見られる /

特に印象的だとお聞きしたのが赤塚瑞樹選手。
なんと彼は両投げのピッチャーだそうです!スイッチヒッターは聞いたことがありますが、スイッチピッチャー(言い方合ってるのかな?笑)には驚きが隠せません😳
現在は北米の独立リーグでプレーされているそうです😌

\ フラッと球場に足を運べる /

BCリーグは球団数や、試合を開催する球場のバリエーション多さが魅力的です!
そのため、福島を含めた関東圏のさまざまな球場多くの試合が日々行われているため、急に予定が空いたときにも気軽に観戦に行くことができます!🙆🏻‍♀️
訪れたことのない場所へ行くきっかけにもなりますね♪

【おわりに】

いかがでしたか?
ここでは語り尽くせないほどに魅力たっぷりのBCリーグ
記事を書きながら、今すぐ球場に飛んでいきたい気分になりました🎶笑

今回お写真をご提供いただいた方や「BCリーグの魅力」を募集した際にご協力いただいたみなさん、本当にありがとうございました!
改めて感謝申し上げます。

現在私は、

・「独立リーグ×地方創生」を広めたい
・野球選手にインタビューをして記事を書く

このふたつの夢に向かって努力しております!
ぜひ応援してくださると嬉しいです🙇🏻‍♀️

非常に長くなってしまいましたが…
最後までお読みいただき、ありがとうございました!

また次の記事でお会いしましょう👋🏻‪

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