ジジの母の怪奇奇譚-2
・ 母にお礼に来るお客様
私の母は怖いもの知らずのせいか、はたまた何も考えていないからなのか、自分の目の前に繰り広げられる光景をありのままに受け入れられるようで……
母は私が小学生になる少し前、急に花屋になると宣言し、自宅からだいぶ離れた場所に花屋を開店しました。そこは大通りから少し奥に入った場所でしたから、路面店としてはお世辞にも好立地とは言えませんでした。
しかし、住宅街に近く、近隣の方々は大変優しく、その場所の近隣にはお得意様もたくさんできました。数年して私が小学3年生になるころに、事業拡大、自宅と店舗の統合を目的に移転したのですが、移転後もお得意様とは関係が続き、変わらずご注文をいただいておりました。
このお話はそういったお得意さまの中にいらした、大変律儀な方のお話です。
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気まぐれではありますが、ちょっと変わったそちらの世界の方々の声を届けます。
見えませんけど、ナニカ?
1,000円
見えないけどなぜか聞こえる、そんな私の怪奇奇譚です。 時々、母の経験談も入ってます。
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