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受け入れられない愛を現わす人、ヴィランー 「ノートルダムの鐘」






この映画
私が一番反応したのは
彼でした



大聖堂の鐘楼の中で
一人きりのカジモドに
「ここは聖域。外の世界は邪悪だ」
と教え込み、半ば「閉じ込めて」きた
判事フロロー。



🎬 あらすじ



15世紀末のパリ
街の中心に建つノートルダム大聖堂の鐘楼に、カジモドという名の鐘つき男が住んでいた

心優しい彼は、醜い容貌を理由に
塔に閉じ込められ、3体の石像を友として育つ

年に1度の祭りの日
彼は外界で浮かれ騒ぐ人々を見るうちに
憧れが膨らみ、ついに鐘楼を抜け出す。


🎬 偏屈おじさんヴィラン


フロローが敵視するジプシー
エスメラルダは

「あなたは弱い者を虐げる!正義を!」

と高らかに声をあげ
真っ向立ち向かう



フロローは
そんな彼女を
この胸に、でなければ地獄へ!と
怒り苦しみながら
執拗に追う。






…観てるこっちが
罪悪感たっぷり抱えていた頃なら、

騙されてるカジモドに共鳴し
フロローを「憎っくき奴!」と
断罪していたでしょうけど。


そこはもう通り過ぎたし、
エスメラルダとフィーバスのロマンスにも気が向かず。

それよりも
暖炉の前で一人
エスメラルダを想うフロローに
引っかかったw


🎬 愛だろ、愛!


ヴィラン(悪役)は
主人公が到底受け入れない方法でしか、他を愛せない存在
そして皆一様に素直ぢゃない



フロローの場合
美しい女をこの胸に抱けないなら
火刑に処すって、どんだけやねん。

この偏屈なおじさん観てたらさ
…それって、

愛じゃん?







ひねくれ曲がるにも程があるけどな笑

カジモドを閉じ込めるのも
美しいジプシーを追うのも、処刑するのも
つまり、あなたの愛なんでしょ
(歓迎されちゃいないけどw)



周りから見れば、到底受け入れられない
ひねくれ曲がったあなたの



なのよね〜。



「相手が望むようには愛せない」とは
人間関係のお悩みテッパンと言えますが


役割と義務の世界に生きる人たちの中には
周囲には到底受け入れられないことを
デフォルトとする人がいます


相容れない存在とは
離れるのが得策

離れられない!となると
問題を生み
物語を生む。



彼の場合、
自身の想いをまっとうすると
ああいう最期になるのね。
といふ。


🎬 物語とは付き合わされる話?




悪役ほど
七面倒臭い奴らもいない。


善人は、その面倒臭さに
付き合わされる。


己の、悪の側面

カジモドの場合は
外へ出たい!という想いを
素直に主張すること。
↑禁じられ、悪だと思い込んでいるもの

を引き出されて。





私が引き出されたのはね

役割と義務の世界ほど
愛を現わすのが難しい世界もない
のだろうな。とね




色々考えちゃいました。
判事の姿が、どこかの党首さんに
見えちゃうねー。

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