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いまここで、幸せになるー「キリマンジャロの雪」


(2017-09-27 Ameblo記事より加筆修正)


いままで「キリマンジャロの雪」といえば
ヘミングウェイしか浮かびませんでしたが

2011年に、こんな映画が生まれていたなんて♪

こちらは、パスカル・ダネルの歌うシャンソンの
「キリマンジャロの雪」なのですね。



🎬あらすじ



港町マルセイユで暮らす結婚30年を迎えた夫婦は
アフリカ・キリマンジャロへの記念旅行を前に、強盗に押し入られる
犯人は夫の元同僚の青年で
失職しても、幼い弟二人を一生懸命に養っていた…
(公式サイトより)



のっけからジョー・コッカーの渋声
「Many Rivers To Cross」にやられるわー


労働組合の長として
同僚たちを“同志”と呼び闘ってきたミシェルは
強盗犯が、共にリストラの憂き目に合った元同僚だったことにショックを受ける

妻のマリ=クレールもそれは同じ



共に襲われた義妹夫婦は犯人への怒りを隠さず
幼なじみとの仲までギクシャクし出す始末。


🎬いまここで幸せになれれば



ミシェルは
告訴を取り下げただけでなく
行き場のない弟たちを引き取ろうと決意し
妻にアフリカ旅行のチケットを払い戻したと打ち明ける


マリ=クレールは言います

「旅行は夢でいいの
いまここで幸せになれれば」


妻は妻で、夫には
仕事を頼まれたとか言いながら、こっそり世話しているのです。
強盗犯の弟たちをね。



いまここで幸せに

…なれれば、とは言っていますが、マリ=クレールの言葉は
“ここで幸せになる”
と決めている人の言葉です



その証拠に彼女は
夫が浮気してるかも…と悩む娘に
ピシャリとこう言い返す


「自分の人生は自分で決めるの
 何が大切かも」



…ママは犠牲になって、看護学校を辞めたんじゃないの?
と聞かれてもこの通り


「自分で選んだ道よ
 私だけの道  自分で辞めたの

 昔も今も含めて
 自分の人生が好きよ
 パパやお前たちがいたから
 私が望んでいた世界だったもの」

パートナーがいたって
お前の人生よ。自分で決めて。

母は娘にそう、諭すのです。


🎬善良な魂の潔さ


この映画は
ヴィクトル・ユゴーの長篇詩《哀れな人々》から着想された
とクレジットされています。

助け合いの精神とか、人間が本来持つ善良な魂
・・・なんて言っちゃうと
高尚というか、敷居が高くも感じられるけれど



シンプルに
ただシンプルに

何があろうとも
何が起ころうとも
いま目の前の選択をしてく

手を差し伸べたいならそうするし
したくなければしない

ただ、自分自身で決める。それだけ。



その潔さが
この映画の味なのですね
そう感じて、何度も観返しましたよ♪


🎬おまけ

マリ=クレールが元気を取り戻すきっかけになった「メタクサ」というお酒
これを彼女に教えたバー店員とのやりとりがとてもいい♪
是非その目で観て聞いて、確かめてみてね(´∀`*)


もう1杯飲んで。人生は二人で歩むもの
2杯目は僕のため。


(画像はお借りしました。)

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