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ふと一人旅に出てみた話

この記事はTUT Advent Calendar 2022 20日目の記事です。

はじめに

去年に引き続き今年も筆を執ることにしました。さて、段々と肌寒くなり、新年の足跡が聞こえてきましたね。皆さんは今年1年どのように過ごされたでしょうか。新しく何かを始めたり、趣味に没頭したり、はたまたバイトに明け暮れたり、人によって様々だとおもいます。私の場合はそれが旅でした。ふと一人旅に出た私はそこで何をし、何を感じたのか。この場では、旅の中での思い出深い出来事について書き残します。

堅苦しい前書きはさておき。本題へ。

空港での17時間半

スワンナプーム国際空港

日本を出発し、最初の難関が飛行機の乗り継ぎだった。出発の1ヶ月前に唐突に飛行機をとったので、乗り継ぎ時間はタイで17時間半。コロナ禍の影響で空港から外へ出られない。着いてすぐは空港内をあっちへふらふらこっちへふらふらしていたが、3時間で飽きた。ご飯を食べても高々1時間。wifiも不安定だったので本当にすることが無い。スターバックスがあるという噂を聞いたが、informationのお姉さんにはないと言われた。困り果てた私はついに人間観察に手を出した。時間はまだ10時間以上。自分よりも後に来た人が続々と搭乗口に向かっていく。そんな人を観察しているうちにいつしか搭乗時間になると、信じて疑わなかった。けれども現実は非情。眠くなるのは人間の性。さすがに海外の公共の場所で寝るには抵抗があったが、荷物をすべてほっぽりだしてベンチで大の字で寝ているナイスガイを見てすべてがどうでもよくなった。寝た。案外寝れた。明け方の空港が寒すぎて起きたら搭乗開始20分前だった。あぶね~~~~。

シドニーへ

オペラハウス

そんなこんなで飛行機で隣に座ったアーニャ似の幼女に癒されつつオーストラリア、シドニーについた。シドニーでは、帰国を賭けた公衆電話探しをしたり、両替を銀行に断られチャイナタウンの少し怪しげな両替所に行ったり、物乞いに金をせびられたり、バスに置いてかれたり、博物館で職員さんと東京のトマトラーメンの話をしたり、barでオーストラリア人と仲良くなったりしたが、一番の思い出といえばカンガルーのステーキを食べたことだろう。動物園でカンガルーを見たその日の夜に食べた。自分でも些か頭がおかしいと思う。些か。食べたレストランはBUSH。カンガルーステーキを食べたのは二回目に行った時である。一回目は夕方におやつ感覚でチュロスを食べ、店員さんに他の料理の説明をしてもらったり、他愛もない世間話をした。二回目、夜のピークタイムに行った。すんなり入れるだろうと余裕綽々だった。しかしこの店、どうやら夜のピークタイムは予約必須、恋人や家族での記念日で使われるお店だったらしい。周りは夫婦や恋人しかいなかった。なんだかんだ店主らしき人と喋っているうちにお前一昨日も来たろ?一人なら席作ってやるよハハハといわれ、店の端っこに椅子で机を作ってくれた。まさか覚えられていたとは思わなかった。感謝。ウェイトレスさんにはIt's crazy!!と満面の笑みで言われたのでThank you!!とこちらも満面の笑みで返した。褒められたと信じている。つい4時間前にカンガルーを見てきたことを話したことは関係がない。断じて。美味しかったしすべて良し。また行きたい。何度でも。

BUSHでのカンガルーステーキ

出会った日本人

シドニー結構日本人いるのかな、と思ったが帰国前日の夜にしか会わなかった。しかも会ったのは泊まっていたドミトリーのトイレ。歯を磨いてるときにめちゃくちゃみられてたから日本人ですか?と口をついて出た。日本人で良かった。彼は19歳で北海道の大学に通っているらしく、翌日から自分で探した謎の農場でホームステイするらしかった。電波通じないだろうし、殺されても気付かれんよなハハハと話していたが、いざ言葉にすると滅茶苦茶震えていた。慰めて、応援した。ニュースになっていないから、無事に帰国したのだと思う。多分。浪漫を求めて連絡先を交換せず、またどこかで!!とか言ったけど絶対に会えない。もしこの記事見てたらTwitterでdmしてほしい。あの時言ってたカジノ、門前払いされたぞ、と伝えたい。そんなこんなで、日本語で話していたからか、日本人が吸い寄せられてきた。これぞ類は友を呼ぶ。吸い寄せられてきた人はいろいろな国でドミトリーを転々としながらワーキングホリデーをしているらしかった。ワーキングホリデーは良いぞと布教され、未だ君たちは若いのだから何でもやってみると良いよと言い、去っていった。海外でCAと友達になると恐ろしい速度で英語が上達するらしい。ワーキングホリデー、転職の狭間とかにふらっとやりそうな予感がする。そうしてそのまま帰ってこなさそう。知らんけど。

おわりに

今年も今年で当日の夜中にうつらうつら書いていたら、簡素な備忘録もどきになってしまった。はじめての海外で、道端にいる人と言葉を交わしてみたり、レストランで他愛もない世間話をしたり、好きな景色を見に行ったり、少しだけヒヤッとしたり、一人旅の良さをしみじみ感じた。今回の知見としては、歩きスマホをしている人が多い街は安全、ということだ。3月はマレーシアへ、ゆくゆくは中東へ。世界情勢とにらめっこしながら、生きて帰ってこれる旅をしたい。では、今年はこの辺で。来年は、更に筆を艶やかに。

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