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終わったなぁ

疲れた、ひどく、本当につかれたよ

よくここまで運転して戻ってこれたもんだわー

もうひと休憩入れたら帰ろー

腐るほど泣いてきた
号泣してきた、体の中の水分全部なくなっちゃうじゃないかなってくらい。

めちゃくちゃ注目された、
めちゃくちゃ見られました。

それでもその視線に負けなかった自分を誉めてあげよー

疲れたよねー、
元姑居るかもしれんし、
あの人もあの人も居るかもしれんし、

そら、会いたくないわなー

義兄がいてくれてなかったらこうもうまくはいってなかったよね

〝あ、なんかあったらこの背中に隠れたらいいんだ〟って思われるあの背中が、
あの広い黒に染まった背中がなかったら、
今頃まだ、車に乗ることすら難しかったでしょうなー


母が慌てて用意してくれた〝喪服〟、

父の〝数珠〟、

祖父の〝想い〟、

姉の〝心配〟、

娘と息子の〝指輪〟。

なかったらキツかっただろうなー、
てか今頃行けてなくて家にうずくまって泣いて
また行けない自分を責めてただろうなー。


おばあちゃんに手を合わせたとき、

〝ちからをかしてね〟

って泣きそうになりながら言ったら

〝なにを言うとんの!〟って叱られて…。

〝あんた!なにを言うとんの!
 あんたがそんなんでどないするんや!
 あんたはやればできる子やろ!
 あんたらならできるんやから!
 子どもら見てみない!心配しとるやろ!
 お母さんがそんなんでどないするんや!〟

って叱られた気がして、そんな声が聞こえた気がした。

祖父の仏壇の前で手を合わせた時、
祖父は静かになにも言わなかったのに…。

とか思いつつ、我が子はこれじゃなきゃなぁ…ってふと思ったよね。

いつもいつも大っ嫌いだった。

亡くなった時、〝くたばれ!クソババァ!〟
って言ったこと本当の本当に後悔した。

それでも一番私の背中を押したのは
祖母の激励、と言う名の怒られたこと。

いっつもそうやって怒られてて
いっつもそうやって喧嘩して
いっつもいっつも悲しかった

怒られる自分に、まだできてない、って思ってしまう自分が大っ嫌いだった。

葬式会場に向かう間、ずっとぼーっとしてた。

祖母の愛し方を知った。

ふたたび、祖母の懐の広さを知った。

祖母の、大好きで大っ嫌いな祖母の、

記憶が、体感が、

全部、全部、覚えてるよって

細胞レベルで知ってるんだろから。って言うように

全部込み上げてきて。

初めて祖母が亡くなってよかったなって思えた。

もうこれからは、〝いつでも会える距離なのに、会いたくても会えない。〟

そう思わなくていいから。

一番、一番、祖母がそばにいる気がした。

大好きで大っ嫌い。

でも愛し続けるから、これからもまたよろしく頼むよ、おばあちゃん。

大好き、あいしてる。

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