第一次予備校時代1

ターミナル駅前の学校

うちのF高校は、数年前までの平成初期までぐらいまで学年で10~20名程度の大学進学率のようでした。それも指定校や公募制推薦のみ。短大もチラホラ。一般入試は皆無。150~200名ぐらいは専門学校。残りは就職かフリーター。進路指導の先生が入学時にお話されました。

勿論、進学校でもない単独高校には厳しい現実ですよね。新しい校長になってからは、以下の目標を作りました。

・来る少子化から来る選ばれる高校受験。
・どうしても目につく進路実績。
・特進クラスの設置。普通科の充実。

丁度、私の4つ上、3つ上から特進クラスが設置されましたので、そういった兆候が出ていました。所謂、1期生からMARCH合格者が。2期生は、早稲田大学合格者も。3期生は、海外の大学などに留学する人も増えてきました。

確かに特進クラスは、かなり授業が難しいようでしてね。
補習、講習、宿題が大手予備校ぐらい難易度が高めだったです。担任のT先生は、2期生を担当していたことから、普通科でも充実させるべく、補習と講習を他の教科の先生を巻き込んでました。英語のY、T先生は特に厳しい人で、特進クラスを辞めた生徒も結構いたと聞いています。

普通クラスは、文理で分かれますが、教科書自体はそんなに難しいレベルでもないし、日々の小テストや宿題も多くありませんでした。放課後に特進クラスと合同で演習と補習をやるぐらいです。

しかしながら、まだまだ発展途上です。そんなに多くの授業が開講されてませんでした。しびれを切らしたうちの親がある雑誌にターミナル駅前の予備校の広告を見つけました。

「誰でも段階別に勉強が出来る」
「個性を伸ばす学苑。」
「早いスタートは、合格大学を増やせます。」

ピンと来たようでした。夏休みに入ると早速学校見学です。私個人は、バリバリに勉強するというよりかは、1年生から補習してもらう形で通うイメージでした。週に3回程、行くことになりました。

当然、小規模の予備校なので1年生は少なめです。英語の授業は中高一貫校の人しかいませんでした。国語は、2年生の先輩と合同です。90分の内、現代文と古文を45分ずつやるのでみっちりやりっぱなしではない。悪くありません。

残りの日は、レベルアップテストと称した基礎から発展までの小テストを国語と英語の週で分けてひたすらマラソン演習させられました。かつていたC塾と似ていますが、再テストは自己採点で悪いところのみやるのです。

先生は、とても個性的の人達でした。塾長は、190センチ以上有るバレーだか、バスケの経験者。有名国立大学卒なんですが、口調がオネエ笑 パッと見、堅苦しい政治家みたいな雰囲気なので、今でも思い出し笑いします。

しかし、後日談になる第一次予備校(終)ではこの頃から経営困難になっていたのは誰も知る由もないです。

担任は、K先生という若い早稲田大学卒の女の先生です。色々と話が出来る頼られるお姉さんのような存在でした。国文学科を出ているせいか、国語関係はホントに頼りになった記憶がありますね。ただ、どこかで影がある印象でした。

この二人以外は、特に記憶がありませんけど、どなたもわかりやすく教えていただいたと思います。

ミステリアスのような女の子。

予備校に入ってくる生徒も2年生になりましたら、どんどん増えてきました。新しい人はやはり中高一貫校の人です。英語が出来る人が多くて、私はまるで歯が立ちませんでした。けれども、話が面白い人が多くて地元や高校以外でも良い影響を受けたと思います。

特に30歳ぐらいまで連絡を取っていた女友達のYです。まさに運命の出会いと言いますか、面白い子でした。見た目は、小柄で色白。細身で可愛いタイプです。私立の中高一貫校ですからセーラー服もお似合いです。しかしながら、入校してから3ヶ月ぐらい話したことがありません。というか全くこちらとコミュニケーション取る気が無い様子でした。

ある時、国語の臨時講師T先生が、上手くとりもってくださったのです。

T先生「智聖くん。君は男子校だったね。Yさんは女子校だよね。」

僕ら「はい。」

T先生「俺も男子校だったんだよ。大学付属のあそこ。」
超有名な高校でしたので、僕らも当然知ってました。するとYが初めて私に聞いてきたのです。

Y「君、どこ通ってるの?」

事の顛末ですが、自分の高校について話しました。F高校はぶっちゃけ無名に近い学校です。ですが、知っている人は知っている程度の知名度でした。

Y「知らないなあ。そっちの方用無いし、知り合いもいない。」

彼女の学校は、女の子には人気の中高一貫校。珍しいセーラー服の柄やリボンだったので、大きな駅などではよく見掛けてました。しかしながら、まさかここで出会うとは思ってもいませんでした。

その後、夏休みが終わりまして、秋が深まった頃に事件がおきました。当然2年生の秋ですから新しい人が入ってくるのは当たり前なんですが、そのニューカマーズに難敵が潜んでいるのです。

新しい来訪者達。

大学付属の男子校の人達が数名入ってきました。そこは、うちの小学校の人が2名程入ったところでして、家からも近い学校さんです。そこそこ有名な大学付属なので人気は高いです。ただ、結構柄が悪いというか、粋がっていると言いますか、1年生から通っている中高一貫校+私のような単独高校生と距離感など当初からにじみ出てたのです。

国語では、私とYは2学期から基礎から発展クラスに上がりました。新しい彼らは、成績優秀の学校でしたので、当然うちのクラスに入ってきました。そのリーダー格のG君、サブリーダーのJ君から挨拶をされました。

G「○○でテニス部のキャプテンしてるGです。」

J「○○で同じクラスのJです。」

G君は、背が高く髪型もスポーツ刈り。笑顔なんですが、目つきが異常に悪いので、パッと見第一印象は悪いタイプ。

J君は、ヤンキーとか不良には遠いオタク系の人でした。ただ、何を考えているかよくわからない男という印象でした。

私とYは、「ありがとう。よろしく。」で終わりました。

しかしながら、基礎クラスにいた1年生からいる中高一貫校のB君(腰パンとか茶髪の当時流行りの人。彼も大学付属ですが、有名な所ではない。)とC君(Bと同じ学校でサッカー部のイケメンで制服は普通。)がJ君にメンチを切られたとかガン飛ばされたとか何とかで揉めてたようです。

今思うとくだらないことですが、私のF高校でも先輩後輩とかで目が合ったとかありました。私の2つ下の有名な問題児(入学早々に2年生の学年主任を授業中胸ぐらつかんだ事件)などイザコザがあったので、よくあることだな。と思ったのです。

授業が終わり、基礎クラスの仲の良い生徒達を校舎の裏でYと待っていました。いつも先に彼らはジュースをのんでいるのですが、この日は何時まで経っても彼らが来なかったのです。不思議に思っていた所、数分後理由がわかりました。

まさか、新しいニューカマーズがここまで酷かったとは。。
続きます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?