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時系列が分かれば工業簿記は怖くない!

工業簿記ってなにやってるのか分かんなくて投げ出したくなりますよね
でも、ちょっとしたコツ楽しい視点で工業簿記の世界をのぞいてみませんか?
さあ、一緒に魅力的な工業簿記の話を探求してみましょう。

では、早速ですが工業簿記のちょっとしたコツをお教えします。
それはズバリ、細かく時系列を知ることです!
工業簿記の流れを知り、今なにをしている場面なのかをきちんと把握できれば、理解度は格段に上がりますよ!
では参りましょう!

1.工業簿記の時系列を知ろう

難しい話はしないのでリラックスして見てくださいね
工業簿記は以下のような流れで製品が作られていきます。
ざっくりですが頭の中で全体の時系列を作ってください。

時系列解説

費目別計算
費目別計算とは、一定期間における原価要素を費目別に分類測定する手続きのことであり、財務会計における費用計算であると同時に原価計算における第一次の計算段階のことです。
簡単に言ってしまえば、買ってきた材料や発生した加工費をどこにいくら使ったのかを把握する場面です。下の図で流れを確認しましょう

費目別計算でやることは、購入金額(発生金額)を把握して、その内訳を分類するという2つだけです。たった2つならできそうな気がしてきますよね!

部門別計算
部門別計算とは、費目別計算において把握された原価要素を、原価部門別に分類集計する手続きをいい、原価計算における第二次の計算段階のことです。
まとめると、①製造間接費を部門ごとに集計し、②補助部門費を製造部門へ配賦し、③製造間接費を製品へ配賦することです。

ややこしいですね笑
こちらも図で時系列を確認するとグッと理解度が高まります。

①製造間接費を部門ごとに集計する場面では部門個別費と部門共通費が出てきます。部門個別費は既に部門で集計済みなことが多いので、皆さんは部門共通費を配賦しましょう
②補助部門費を製造部門へ配賦するときは、問題で与えられた配布方法に従って配賦しましょう。
配賦を終えると、製造部門費は製造部門費+補助部門費となります
③製造間接費を製品に配賦する場面では、製造部門に集計された製造部門+補助部門費を製品に配賦していきます

部門別計算のポイントは、①→②→③の順番で話が進むということです。
繰り返しになりますが、時系列を細かく把握することで
今自分がどこの論点のどの部分を解いているのかを知ることができ工業簿記の苦手意識をなくすことができます

部門別計算はやることが多いので知識がグチャグチャになりやすいですが
時系列ごとに把握していけば問題を解くときや解説を見たときに理解しやすくなりますよ!

製品別計算
製品別計算とは、原価要素を一定の製品単位に集計し、単位製品の製造原価を算定する手続きのことで、原価計算におけるおける第三次の計算段階です。
まとめると、当月投入した原価を製品単位に集計する→製品単位求めるの流れです

製品別計算は4つに分けられます

  1. 単純総合原価計算

  2. 等級別総合原価計算

  3. 組別総合原価計算

  4. 個別原価計算

上記4つのうち、なんと3つは総合原価計算です。
つまり、総合原価計算の時系列を知るだけでこの3パターンに対応することができます。
では、製品別計算に参りましょう!

・総合原価計算
総合原価計算の時系列のポイントは、材料の投入タイミングと加工進捗度をきちんと分けて考えることです。下の図をご覧ください。

期首の考え方は、既に40%まで加工された仕掛品が前期から繰り越されてきたです。また、材料は前期に投入されているので投入量が増えることはなく、残り60%加工するだけです。

当月投入の考え方は2パターンあります。(上の図参照)
・当月投入された分のうち、完成したもの
これは、加工進捗度0%で投入された材料が100%加工されきった状態です

・当月投入された分のうち、月末仕掛品となったもの
これは、加工進捗度0%で投入された材料が70%までしか加工されていない状態のことです

これを下書きで表現するとお馴染みの下の図になります

期首250の加工進捗度は40%なので、加工進捗度を表す()の中は100
期末300の加工進捗度は70%なので、加工進捗度を表す()の中は210

完成品の中の(150)は、期首250のうちの残り60%加工した分です。
前期末加工できなかった60%を当期に加工したため、もっと言えば60%分の加工費を当期に投入したため、当月投入から発生した完成品となります

混乱しがちな期首と当月投入の完成までの時系列を解説してみました
文章を見ただけではまだ分からないことも多いため、実際に問題を解くことをお勧めします。
ただ、時系列が分かっていればスラスラと理解できると思います!

・個別原価計算
正直、個別原価計算は時系列もクソもなく指図書に従って原価を配賦していけば終わるので割愛します。
それだけ簡単ということです

終わりに

皆様の勉強の時間を共有してくださり、心から感謝申し上げます。
この記事が皆さんの簿記の理解度上昇に貢献できたら幸いです。
またお会いできることを楽しみにしています。
では、また次回の記事で会いましょう!


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