おいしいパンを音楽に例えよう
今日は忙しい1日でした。
午前は家で仕事をして、午後からオフィスに出社しました。
朝が苦手な僕からしたら午後からの出社はありがたいのですが、午後から出社する場合お昼休みを犠牲にして移動をするのでお昼ご飯が食べれないことが多いです。
それで、今日は朝昼を抜いて晩ごはんだけ食べました。
晩ごはんは鮭のグラタンだったのですが、グラタンができるまで我慢ができず家にあったパンを食べました。
近所のパン屋さんで買った、クルミ入りの硬いパンでカスタードクリームを挟んだようなパン。
僕はこのパンが大好きなのです。今までに食べたパンの中で2番目に好きです。
「ノルウェイの森」。それがこのパンの名前です。パンの名前の由来はわかりません。
でもさっきこのパンを食べた時、「おいおい、音楽かよ」って思ったのです。
このパンは周りが硬くモソモソしていて、時折当たるクルミの小気味いいかみごたえを別にすればそれほどおいしいとはいえません。ふーーーん、って感じ。でもそれは壮大な音楽の前奏に過ぎないのです。
食べ進めてクリームにたどり着くと段々と世界が色づいていきます。「あま、うま、」です。徐々に曲は盛り上がり、いずれくる発散に胸は高鳴ります。
そしてサビです。パンの中央に待ち構えていた大量のカスタードクリームが溢れ出す果汁のように口の中に広がります。さらにこのパンの中央は砂糖でほろほろになっていて、あのそれほどおいしくなかった硬いパンは日曜日のお布団みたいにやわらかく僕を迎え入れるのです。
サビが終わるとまたメロディは落ち着き、アウトロのお時間です。でも前奏ほど長引きはしません。優秀なセールスマンが見込みのない客の元から去るようにあっさりと曲は終わります。
ああ、なんて幸せな時間だったのでしょう。朝昼を抜いた後にこんな贅沢な楽しみがあるとは。
きっとパンに限らず、おいしいものって音楽なのかもしれません。