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名前をつけてやる

その複雑な感情に名前をつけてみる。

そうすることで人間は恐怖を克服してきたのだ。

だからさあ、名前をつけてやる。
お前に名前をつければ怖くなくなるはずだ。

名前をつける、としても当てずっぽうにつけるわけにはいかない。
それなりに説得力があって、名前の由来なども二、三分語ることができるぐらいにはなりたい。

だからそうさね、それは形があるわけではなく、体を蝕んでいくものだ。
病気の一種として、一旦かかってしまうとなかなか治りにくいもので、今のところ手術とか、治療法があるわけではなく、放置していればそのまま命を失ってしまうかも知れない。
困ったちゃんである。

それは敵なのか。
果たして敵として認識すべきなのか。
むしろ共存してきたのではないのか。
太古より、人間の中にあって、時に体を蝕むけれど、感情や力をもたらしてきたのではないか。
違う、と医学はいう。
けれど、そんなこと本当に、確信を持って違うと言い切れるのだろうか。

僕は医学が憎いわけではない。
けれど、無条件に信じるわけにはいかない。
何せ、僕の人生なのだから。

話がそれた。
名前をつけるのだ。
病魔に、医学名はわかっている。
けれどその名前を呼びたくない。
読んでしまえば影響される。
僕らはか弱い存在で、すぐに影響を受ける。

だからこちらから、名前をつけて優位に立つわけだ。
さあ、君の名は、

暴れ鰻。

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