見出し画像

2024/07/09の日経新聞を読んで

防衛省は週内にも、陸海空3自衛隊と「背広組」と言われる内部部局の防衛官僚の大規模な処分に踏み切る。数十人が懲戒処分になる見通しだ。安全保障に関する「特定秘密」の不適切な扱いに加え、内部部局でのハラスメントも複数件確認された。記事を要約すると共に所感を述べたい。

  • 衆院は近く情報監視審査会を開き、防衛省から不適切な扱いの件数などの報告を受ける。

  • 特定秘密の不適切な運用を巡っては海上自衛隊トップの酒井良海上幕僚長が引責辞任する意向を固めている。

  • 海自の護衛艦で長期間、特定秘密を取り扱う資格がない隊員に関連する業務を担わせていた。

  • 防衛省・自衛隊全体を調査した結果、陸上自衛隊、航空自衛隊、3自衛隊の運用を担う統合幕僚監部、同省の内部部局でも同様の不祥事が判明した

  • 情報を共有する同盟国・米国との信頼関係を含め、安保の根幹にかかわる特定秘密の扱いで不正が常態化していたことになる。

  • 2022年に発覚した元陸上自衛官の女性への性暴力事件を受け、20万人を超える全自衛隊員を対象にハラスメントに関する特別防衛監察を実施していた。

  • 23年12月に自衛官245人の処分を発表した。

  • 調査範囲を背広組の防衛官僚に広げたところ、複数の管理職による部下へのパワハラとセクハラが確認された。

【所感】
大変遺憾である。我が国を守るべき使命を果たすのが防衛省自衛隊であり、取扱う情報は秘匿性の高い情報が多く、特定秘密はまさにそう。多くの防衛産業に対しては厳として扱う様に指導をしているのにも関わらず、防衛省自衛隊内部でこの様な杜撰な管理が長期にわたって行われていたのは言語道断。昨日はフィリピンとの2プラス2を実施して、フィリピンとは準同盟国に格上げした。当然、フィリピンとも特定秘密を共有するだろうが、フィリピンからしたら、防衛省自衛隊は管理が杜撰であると思われたに違いない。そしてそれは、米国、英国、豪州からも思われているに違いない。川崎重工の事案も大変遺憾だが、この防衛省自衛隊内の事案の方が規模は大きい様に思える。徹底的に膿を出し切り、再発防止策を徹底してほしい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?