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君達はどう生きるか 感想

思った事を書き連ねたもの

あの宮崎駿が10年ぶりに作ったと聞いたので、早速見てきた。
公開日については知っていて、職場の後輩がジブリ好きなので、ひたすらジブリの話をしていた。ナウシカのこのシーン良いよね、とか。そんな話。
Twitterもすげえ話題になっていた(主に大喜利)。何せ、前作、風立ちぬの公開が2013年で、10年ぶりの宮崎駿作品なのである。

見ない理由はねえなと思って、映画館へ。あ、ここからは印象に残った部分を書いていくので、わからない人にはわからないと思う。悪しからず。

で、行ったらやっぱり、ポスターの鳥が凄い気になった。とにかく鋭い目線をするこの鳥。いったいどんなメッセージがあるんだろ、ということで期待を持ちつつ、視聴開始。

フォロワーが「でけえ鳥」と呼んでた

本編開始。なんと太平洋戦争の真っ只中の世界で。主人公の母親が火事で焼け死んでしまう。それが主人公に精神的なダメージを与えている。
それを引きずりつつ、父親の都合(戦争の状況)が理由で東京を離れる。

そこから、主人公眞人はずっと無口になる。父親が再婚して、母親の妹である夏子が母親になり、見た目が不気味なBBA集団と出会い。部屋に入って一眠りするまで無口になる。この無口になっていたのは、環境の変化に対して、凄い警戒していて、殻に籠もっている子供らしい防衛本能な気がした。

いや、眞人からすればこれは当たり前だと思う。眞人は母親を強く愛していたし、年齢的にも、とてもショックだったんだろうなと思う。なのに父親は自分勝手に再婚。夏子のお腹には子供がいるという。あの歳の子なら、キレてもいい。だけど眞人は「偉い」し「賢い」。生きる為、そのまま従っている。なんか眞人ってすげえ賢い印象。だから子供っぽくない。

とーーーー思いきや。夜になって眞人が階段の上で靴置き場を眺めているシーンが出てくる。この時、眞人が「父親を待っている」という事がわかって「眞人~。そうだよなぁ。お父さんに会いたいよなぁ」となった。ここで子供っぽさが出てくる。だが、しかし、父親が帰ってきた時に、夏子が出迎えてキスシーン。眞人は邪魔したらいけねえわと静かに部屋に戻る。ここで眞人は「あぁ、俺は父親に甘えられねえんだわ」となったんだな、と思う。ここ、眞人からすると寂しいと思うんだよなぁ。

さて次のシーン。眞人、学校に行く事に。父親が「車で送ってやるぜ!」と送るが、これがあかん行為。何せ、当時は戦争中。貧乏人が多い中、裕福な子がやってきたとなればイジメの対象になる。だって、みんな歓迎してないという顔してたもん。という事で帰り道にボコボコにされる。ここで眞人。自分の身を守る為に石で頭をぶつけるという行為をする。これがやり方が汚い、大人のやり方であり、賢いやり方。これで学校に行かずに済むから。眞人は瞬時に計算して、覚悟を決めた肝の据わった男である。

で、色々あってアオサギによる勧誘開始。このアオサギを「殺す」と判断したのがもう、眞人の怖い所であり、防衛本能が強い奴だなという印象。

で、アオサギと攻防中、夏子がいなくなったわという事で近寄ってはならない塔に行き、アオサギの正体が「おっさん」である事が判明。夏子を帰せや!!!となっている所で「大殿」が現れ、眞人は知らぬ世界へ。

知らぬ世界に飛ばされた瞬間、あぁ、ファンタジー世界のジブリ感出て来たわって感じだった。そしてワラワラのかわいさである。一家に一台欲しいレベルで可愛い。そこで判明するのが、彼らは赤ちゃんになる前の魂であるという事。ここで膝を叩いた。これから新しい生命として誕生するもの、それは希望であり、「可愛いもの」という認識が宮崎駿にはある(個人的感想)。だから、あんな可愛く描いている。でも食べられる。だって可愛い=守る手段のない存在だから。

で、夏子を探しに行く事に。そしておっさん事アオザキと一緒に行動する事に。ここで二人は喧嘩しつつ、協力しあって行動を開始する。で、眞人はオウムに捕まり、切り刻まれる所をひみ様(母親)に助けられる。
助けられた眞人は夏子の所へ。夏子は「石」の近くで出産の準備をしていた。だが、夏子は「ここに来てはいけない!」「大嫌い!」と母として、子を守る事をした。ここでようやく眞人は夏子を「お母さん!」と呼ぶ事が出来た。ここで夏子のハッとした顔がよかった。

しかし石の妨害によって気絶。大叔父様のところに呼び出しを受け、世界の真実を明かされる。この世界は積み木の積み重ねによる、とても不安定な状態だと。それを支えろという話。

これはきっと、世の中の事だと思う。世の中はとても不安定で、誰かが支えないといけない。実際、僕ら現実世界はとても不安定だ。戦争は起きているし、国によっては貧困もあるし犯罪も多い。

で、眞人はそれを否定。
ここで眞人は言う「僕は汚い人間です。この綺麗な積み木は触れない。僕は僕の人生を生きていく。友達を作ります」と(このまま言っていないので注意。神崎が思い出しながら書いてます)。

この瞬間、眞人は大人になったと思う。どう生きるか迷っていた時期が無くなり、この世界をしっかりと生きていくと覚悟を決めた、大人になったと感じた。そして、塔から抜けて、戦争が終わった後の世界で、新しい家族と生きていく姿が描かれ、エンディングという感じ。

まとめ

これは、自分の人生において、子供が大人になり、そしてどう生きるのかという話だと思う。眞人が見てきたもの。見つけたもの。考えた事。全てを踏まえて、人生を生きるという話だと思う。アオザキが描かれたポスター、あれは人は嘘を持つ汚い存在。決して良い事だけではない。だけど、君達はどう生きる。これからの人生をどう生きるのか。というメッセージなんじゃないかなと神崎は受け取った。宮崎駿の最新作として、とても良かったと思う。

最後に

でも人は選ぶと思う。ラピュタとかナウシカが好きだった神崎としては、ちょっと微妙だった。Twitterで「宮崎駿の最新作の原液を飲んでる感じだわ!」というのがあって、そのままだと思った。

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