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 SAPIXでは、6年後期から、日曜にSS(サンデーサピックス)という、志望校対策に特化した講座が始まります。SSのクラスは、所属校舎ごとに、開成コース、桜蔭コースというように志望する学校別に編成されます。メインの講座(いわゆる冠コース)に加えて、2講座を組み合わせて選択する単科講座によって構成されます。どの冠コースが開設されるかは、各校舎で実施される事前アンケートに基づいて決められます。志望者が多い学校は複数設定されたり、少ない学校は設定がなかったり、他の学校と纏められることがあります。

 通塾した校舎では、「筑駒・開成Ⅰ」「筑駒・開成Ⅱ」という設定でした。つまり筑駒に特化した対策講座は単独では存在しません。これは他の校舎でも同様です。

 但し、筑駒受験生は、単科講座については、算数の「思考力講座」と国語の「記述表現力講座」を選択するように塾から推奨されました(筑駒を受けない人は、これらの講座はとらなくても可)。また、講座選択の注意点として、「思考力講座は思考力をつけるための講座ではありません。既に相当高い思考力を身に付けている方がそれを伸ばすための講座です。そうでない方は受講しても意味がありません。」というアナウンスがありました。

 また、筑駒受験生向けに、別途、「筑駒補習」が1時間設定され、筑駒の算数の過去問演習が行われました(参加は希望者のみ)。筑駒向けの対策が「補習」とは心もとない限りです。

 学校別対策というからには、開成コースと筑駒コースは分けるべきだと思います。筑駒を狙う層のニーズはあるはずです。

 とはいえ、筑駒の合格実績はSAPIXが他の塾を圧倒しているのも事実です。とすれば、筑駒に特化した講座は今後も開設されないかもしれませんね。

 なぜ筑駒に特化した対策をしていないのに合格実績が伸びているのか、このあたりは、もう少し分析してみたいと思います。


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