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SAPIXについて(その1) ~最難関は一択なのか

1.中学受験における塾の位置づけ

 中学受験においては、塾の利用が不可欠とされ、志望する学校や各家庭の事情に応じてその選択肢は広いです。大手塾、少人数、個別指導、家庭教師やそれらの組み合わせ、またダブルスクール(一つの塾をメインに、弱点分野等を他塾で補強)というパターンもあります。どの道が正解というものはなく、本人の性格や適性、各家庭の事情に大きく依存すると思います。

 世の中の中学受験ブログもかなりチェックしましたが、通塾せずに家庭学習と模試のみで最難関校に合格したケースもなくないものの、非常に稀です。私が見た、塾に通わず家庭学習で受かったケースでは、四谷大塚のテキストと問題集をベースとして自習し、親(東大卒理系)が直接指導したケースでした。結局は何等かの形で塾のカリキュラムに基づいて家庭学習を進めるということでは本質的にはあまり変わらないのかもしれません。

 中学受験をスタートするにあたり、男女御三家と言われる中学の過去の入試問題にざっと目を通してみました。国語と算数の問題のレベルの高さ、理科と社会の範囲の広さに舌を巻きました。優秀な生徒を選抜するための試験(=差をつける問題)というのはわかるのですが、正直なところ、どこかの大学入試に出てもおかしくないレベルだと思います。

 この域に達するためには、すべての範囲を一通りカバーするのに1年では足りず、知識の習得と定着に2年はかかるボリュームだと思いました。例えば、社会は、日本史、地理、公民(憲法など)と時事問題があるので実質3-4科目分ありますし、理科は、生物、化学、物理、地学の4科目分あります。これだけで7-8科目分!メイン科目の国語は、大人向けの論説文や小説を題材とした記述問題がほとんどですし、算数は一筋縄でいかない思考系の問題がずらりと並びます。一定の知識や解法を身に着けたうえで、それを前提に入試実戦形式、応用系に慣れる時間も欲しいところです。

 それまで中学受験というと何でそんなに早くから受験勉強を始めなければいけないのかと不思議でしたが、大手塾で新小4(小学3年の2月)からカリキュラムが開始されるのもわかる気がしました。我が家の場合も、新4年生から中学受験をスタートしました。

2.SAPIXを選んだ理由

 塾は、難関校合格実績、上位層のレベルの高さ、層の厚さを考慮して選択しました。早アカも考えたのですが、校舎が自宅から遠く、選択から外れました。SAPIXは、「ルポ塾歴社会」(おおたとしまさ氏著)という本を読んで興味をもっていました。おおた氏によれば、SAPIXと鉄緑会がこの国の頭脳を育てている(?)、と言います(全く大げさだと思いますが)。

 所属する校舎は馬喰町の本部ではなく、最寄りの中規模校にしました。自宅から歩いて通える範囲にあることが理由です。コロナの時期に重なり電車やバスの利用を控えた時期があったことと、時間の節約の観点からよかったと思います。

 小3の12月に入室テスト(国算2科目)を受け、上から2番目のクラスでスタートしました。授業開始は翌年の2月からでしたので、1月に準備講座を受けたのですが、そこでやった理科の電気工作がメチャ面白かった、と目を輝かせていました。




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