『母さん…母さんには世話になったな(:_;)』by鶴さん(御年98才)
昨日の昼食、食欲だけは安定していた鶴さんが、食事を残した。というか、食事の途中で傾眠が強くなり、食事終了となった。最近は痛みが強く、全身に浮腫みがみられる。
『早く死にたい!』が多くなり、ついには別れの挨拶をするようになった。しかも、私を母さんと呼んで…。それはそれは丁寧に、あいさつが始まる。
『母さん!本当にいろいろとお世話になりました。母さんには苦労掛けたね…。短い間だったけどな…。』
『なんだか迷惑ばっかりかけて…悪いな。でも人は、誰かに迷惑を掛けながら死んでいくんだ。仕方ないんだよな…。』
『俺はもうダメだな…。このまま…このままで死んでいきたいんだ。早く死にたい。』
食べることが大好きで、何を出されても『美味しいなぁ~』と言って食べてくれる鶴さん。
鶴さんは、私たちの愛するお父さんだ❤
つい1週間前までは、ご機嫌でパイナップルやマグロのお刺身を食べて喜んでいた。
大好きな日本酒も、お声がけすると必ず『あぁ~お酒ねぇ~いいねぇ~(*´▽`*)お願いします!』と御ちょこで2~3杯グイっと‼
そんなお父さんが『死にたい!』を繰り返すようになったのは、
最近のことだ。
あまり死にたいを繰り返すので、娘さんや息子さんに連絡しなくていいのか?と尋ねると、『あぁ~それはもういいんだ!会うだけ会ったからな!』と言う。
以前、会いたいのは、戦死した友人だと答えていたが、それが本当らしい。家族にとっては、少し寂しい話だ。
痛み止めの服用をすすめても、『飲んでも効かないからいい』と、よっぽどでないと飲もうとしない。90代は我慢強い。
朝夕の風がめっきり秋めいてきているこの頃…お別れを告げる静かな鐘の音が一つ…二つと聴こえてきた。
神様のギフトをいただいて、しばし自分時間を楽しんだ後には、約束通りに別れの時がやってくる。
神様!もう少し…もう少しだけお待ちいただけませんか?
鐘の音が鳴りやむ前に、さぁ~❝はるか食堂❞開店です🐸🌙
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?