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#3 【建築士受験】弱みにつけこむ資格学校 – S院の実態!

私は一五(いちご)と名乗る60代のオヤジ、1級建築士を目指している。
2級建築士は2021年(63才)、学科独学、製図はS院でストレート合格した。
 
この投稿は資格学校で2級建築士製図を受講したときの回想録、
これから2級製図を学ばれる受験生の参考になれば嬉しい。

独学か?資格学校か?

学科合格の喜びもつかの間、製図試験は2ヶ月後に控えている。
製図はまったく未知の世界、製図道具すらわからない。
独学か?資格学校か?ネットで検索するも、
製図は独学否定派がほとんどだ。
一五いちごオヤジのように孤独で情報が限られ、相談する相手もいないと、
いくつかの選択肢を検討する余裕も時間もない。
あれこれ迷っている間に試験を迎えることになりそうだ。
「ここは資格学校を頼るしかないのかな?🤔」
学科試験の翌日・・・半ば気持ちが資格学校に傾きつつあるとき、
「リリリーン・・・」スマホを取ると、S院の営業だった。
 
資格学校の驚愕受講料!
学科でS院の採点サービスに申し込んだせいだろう?
さっそく、翌日、学校に招待?され、コースの説明を受ける。
2ヶ月間の日曜学校(約10回)の受講料、53万円、一回約5万円。
加えて製図道具一式、約4万円、計57万円。
「マジか?😲」、相場感はなかったが、
せいぜい10万円程度の腹積もりだった。
数日後の今週末に講義が始まるという。
S院の営業は総じて強引、人の弱みをピンポイントで突いてくる。
“落としのテクニック” 的マニュアルがあるのか?
「今年の課題は例年と違って・・・」
「当院が他に優っているのは・・・」
・・・だから、「他に選択肢はありませんよ!」
と、ばかりにグイグイせまってくる。
「金を惜しんで一年棒に振っては悲しい」
「ここは業界大手を信頼して、断腸の思いで申し込むか・・😔」
Sの営業を前に、「定年オヤジが60万弱の受講料にオタオタしてる」
・・・と見られたくもない。
「60万あれば “大吟醸だいぎんじょう” が何本飲める?🤔」
・・・あさましい比較が頭によぎるが、
努めて平静をよそおい、
「私はね、常に即断、即決なんです。」
「ヘイヘイ、57万ね、明日にも入金しますよ。」

S院の日曜学校とは?

日曜学校がはじまった。
63才オヤジには辛くきつい2ヶ月だった。
40人ほどのクラス、ほとんどが20代前半とおぼしき若者達、
オヤジは極レア希少動物、絶滅危惧種的存在だ。
このSの授業スタイルは基本、講師の指示、マニュアルに忠実に従い、
自らアレンジを加えることは許されない。

9:30~19:00が予定のスケジュール、
18:00過ぎ、既に8時間を超える授業にオヤジは心・体共にほぼ限界、
手首は腱鞘炎けんしょうえん、シャープペンを持つ指に痛み、
製図版に向き合う姿勢に腰痛を感じていたが、
あと1時間の我慢と”じッ”と耐える。
19:00を過ぎた、
「アレッ?😧」・・・何事もないかのように時間が過ぎていく。
講師は生徒達の図面を見て回っているが、
一向に授業を終わらせる気配を見せない。

そして20:00を過ぎた頃、
「お前ら、やる気あんのか? 全然だめだ、もう一丁いくぞ。」
怒鳴り声が響く。
講師のテンションに茫然ぼうぜん
すでに気力も体力も消失しているオヤジ、
「この状態で、惰性だせいで描いたって意味ねえだろ?😩」
・・・と内心反発するが、
周りを見渡すと若者達は黙々と手を動かしている。
彼らは合格に向けて目が真剣だ。
「この場の熱量についていけねェー😫」
オヤジの心はほぼ折れかかっていた。

授業は夜22、23時まで続くことが普通にある。
車で1時間、帰宅して風呂に入ると1時を過ぎることもある。
不眠症のオヤジは興奮状態にあると眠れない。
結局、眠れぬまま朝を迎え、
「オヤジに合わせたカリキュラムはねえのかよ?」
・・・とボヤキつつ、翌、月曜日、何する気力もなく、
ほぼ無駄に一日を過ごすことになる。

まさかの追加講座

基本講座だけで手一杯、心も体もほぼ骨折状態・・・にもかかわらず、
S院には、加えて「特別対策講座」と銘打った追加講座が用意されているのだ。
日曜学校も中盤に差し掛かったころ、
プランニング、製図、直前対策などなどいくつかの追加講座が案内される。

営業の若い女性が大きな声で、半ば脅迫気味に叫ぶ。
「私は皆さんに絶対に受かって欲しいんですよー!」
「追加講座を受講しないと合格は難しいんですよー!」
かわいい顔してその迫力に圧倒される。
そして、なまなましくも昨年度の男女別、年齢が入った合格者一覧を見せられる。
約130人の合格者、大半は20代、40代がちらほら、
50代の女性がやっと1名、当然60代は皆無。
追加講座を ”受講した”、”受講しない” で、赤・白に色分けされて、
しなかった受講者はわずかに3名、いずれも20代前半だ。
「このデータを見ればいかに追加コースが大事かわかるでしょ!」
と続け、受講をせまる。

オヤジは基本講座で既に心身ボロボロ、満身創痍まんしんそうい立錐りっすいの余地はない。
講師は私が受講しないと知ると、
「へー、一五いちごさん受けないんだー」
いかにも「あなたの実力で、追加無しでの合格は無理よ
・・・と言わんばかり。

追加講座は約15万円、
「どんだけ取ったら気が済むんや😤」
1人受けるも、10人受けるも学校の経費は変わらない、
少しでも多く受講して欲しいのだろう。
「こんな案内するぐらいだったら、早く講義を終わらせてよ😩」
 
辛くきつい2ヶ月、愚痴ぐちをこぼし、指摘もしたが、
授業の内容には感謝している。
線の引き方すら知らなかったオヤジが独学で合格するのは不可能だったろう。
たかが線とあなどるなかれ、
0.7mmのシャープペン1本で細・中・太線を引き分ける、
目視で0.5mm、1mmの線間隔を身に着ける。

ただ、欲を言えば、

  • 授業時間はもっと短くていい

  • 大事なポイントだけ教えてくれればいい

  • 後は自分で考え、判断する

  • その分、受講料を安くして欲しい

  • 追加講座の押し売りはいらない、時間の無駄

最後に、とりあえず「ありがとう!」
・・・あとは製図受験に全力で臨むのみだ。
 
長くなるので、2級製図受験編はのちほど、
引き続きオヤジの1級建築士挑戦、応援していただけると嬉しい。

追伸(一五オヤジの考察)

ところで・・・ふと思うのだが、
結局、オヤジは “追加講座” を受講せずに製図試験に合格した。
S院で追加講座を案内されたとき、
「昨年の合格者、130名の内 “追加講座なし” の合格は20代前半の3名だけ」
・・・という色分け一覧を見せられたが、
「翌年も同じような一覧表を作って受講生にせまったのかな?🤔」
だとすれば、「合格者、63才:追加講座受講なし」があると、
”追加講座の必要性” に説得力はないよな?🤔」
「もし、作ったのであれば、記念に欲しいな」


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