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京四条の必ずいく店

最近で京に行ったのは、10年前。2014年10月、高野山で里見の催しと兼ねた房総のバスツアーに参加したときのこと。2泊3日、2日目は京智積院の宿坊で、門限前の無理云って足を運んだ場所がある。
悪所じゃないよ。

漬物店の村上重本店は愛用の店。でも、閉まっている時間。その近くの高瀬舟というお店が、京に行くたびに必ず寄る場所だった。安心できる場所のひとつだ。

2014年に立ち寄ったとき「聖女の道標」をお届けすることが出来た。
芽が出ぬ頃から応援して下されたお店だ。
5~10年に一度くらいしか来ない、不経済な客なのに。
やっと本を渡すことが出来た。

高瀬舟に行きたくなる衝動が、数年に4,5回は生まれる。単純に京都行きたいだけなのだが。でも、ネットでみると、お店がやっているのか、わからないことがある。
まだ、やってる?
心配になる。
あれが最後の味になるのは、厭だなあ。

食べログとか、掲載保留扱いだ。

出会いってね。
チャンスを逃したらすれ違って、それきりになる。コロナ禍で躊躇して、吉田うどんの開花さんもなくなってしまったし、夢酔にとってかけがえのないものは、上手な別れ方が出来ないことが多い。不徳だと恥じる。
京の愉しみが減ってしまったら、悲しい。
新しい、いい出会いがないと、本当に悲しくなる。

10年前、無理いって外出しなかったら、もっと取り返しがつかなかったかも知れない。こんなこと、あの夜の10年後に、しみじみと思うなんて……あのときは露ほども考えなかった。