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関東近郊地震のRhythm

関東大震災から100年。
平穏はありがたいが、時間の経過とともに都市機能は複雑化し、ネット社会の生命線は毛細血管のごとし。不謹慎だけど、高度経済成長に発生したなら、ダメージはそれほど大きくなかった気がする。
いま起きたら、再起できるだろうか。

千葉県最南端の野島崎。元禄大地震で隆起して、今の形になった。島だったんだよ。

元禄大地震の30年前に生じた延宝房総沖地震(延宝五年一〇月九日)はM8.4で過去最高クラス、日本海溝を震源地とした。

館山内陸部の稲地区からみえる富士山

元禄大地震の連鎖、相模トラフから誘発した南海トラフの宝永大地震(宝永四年一〇月四日/1707年10月28日)。そのあと宝永大噴火(同年一一月二三日/12月16日)いわゆる富士山の噴火がおきた 。

江戸東京と海洋性地震のリズムは30~70年刻みのステップ。
100年も滞納しちゃった。

元禄地震より154年後の安政東海大地震(嘉永七年一一月四日)・安政南海地震(翌五日)で安政江戸直下地震へ続く群発モノ。
この凄まじい大震災は、日本史の教科書では受験に関係ないためか、誰も教えてくれない。よって人に知られていないのが実情。
夢酔も独学。
「聖女の道標」執筆時、関東大震災の場面で資料を探しました。横網公園で圧倒されたのは、そのときの作品に関わる取材あればこそ。

安政群発地震の次に起きたのが関東大震災です。

喉元過ぎれば熱さを忘れる

しばしば口にする言葉。
実際、テレビは防災ネタ終了したでしょ?

2023年9月、猫も杓子も関東大震災百年の話題で盛り上がった。
しかし、本当に大震災が発生したら、どうか。
学説的に云われるのが、この元禄大地震と同質の南関東一帯被災を引き起こした相模湾震源の海溝型地震は200余年後の関東大震災とされる。極めて性質の似た地震という。きっと周期や順序があるのだろう。
そして。

過去の震災時期に注目して欲しい。
宝房総沖地震(延宝五年一〇月九日/1677年11月4日)
元禄大地震(元禄一六年一一月二三日/1703年12月31日))
安政東海大地震(嘉永七年一一月四日/1854年12月23日)
安政南海地震(嘉永七年一一月5日/1854年12月24日)
安政江戸地震(安政二年一〇月二日/1855年11月11日)
関東大震災(大正一二年九月一日/1923年)。
秋から年の瀬にかけて集中している。無論、偶然の一致かも知れないが、確率論でいえばかなり高いだろう。東日本大震災はニアピンだけど、まだ寒い3月11日でした。
冬の寒空に焼け出された我々は、スマホや冷食のない世界で、果たして生き抜く力があるだろうか。勿論、夢酔もこうしてnote に無駄話を投下する余裕も道具もない。生きているかどうか、さえ分からない。

所詮、万物の霊長を気取ったところで、一寸先の予知もできず備えても足らず、ただ受け身で運命を待つことしか出来ない。
最悪のタイミングで発生しないことだけしか祈れないのが、海溝型地震なのである。

各々方、ご用心。