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《好かんタコ!》嵯峨野小倉山荘色紙和歌異聞~四十九の歌~

《好かんタコ!》 原作:大中臣能宣朝臣
点いたり、消えたりしてるウチの心
タコ焼きの青ノリつけたままヘラヘラ笑ってるアンタはアホや。
この前もナンパされたのに知らん顔やったやないの……。
ウチのこと、どない想うてんの?
少しはかっこようウチを守って!
(注)好かんタコ(亰言葉)=気に入らない時に相手に言う言葉。

定家「みかき守衛士のたく火の 夜はもえ 昼は消えつつ 物をこそ思へ。さてこそあらめ」
蓮生「みかき守たちのたく篝火。その篝火の炎が、夜は赤々と燃え上がり、昼間は魂も消え入るばかりにはかなくなってしまうように、わたくしも苦しい恋の思いに日々、悩んでいるのです……。こんなええ姫さん泣かすなよ」
定家「おそらく恋の犯人は頭中将はんあたりやな。なんせ、えらいシュッとしてはるから」
蓮生「せやせや」
※さてこそあらめ・・・そのように(当然)ありましょう。
※みかき守衛士・・・宮中を守るために諸国から集められた兵士。一年交代制だった。
※シュッとしてる・・・関西地方で使われる方言。スマートな様の男性をさす。


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