8-演劇もの

好きな本のジャンル?の一つが演劇を題材にしたもの。
特に恩田陸さんのチョコレートコスモス。

ある脚本家が仕事中に街ゆく人の物真似をする女の子を見かけるところから物語がスタートする。
その物真似がそっくりを超えて対象の人物そのものを見ているような錯覚に陥るほどなのである。

物語はこの演じる天才の女の子について、大学の演劇サークル脚本担当の男の子、上記の脚本家、人気女優の視点から語られる。
演じるとは、天才とは、どういうことなのか。演技の先には何があるのか。
大学の演劇、そしてある演劇のオーディションを舞台に物語が進んでいく。

初めて読んだのは中学生の頃だけれど、いまでも大好きな作品。
その場にいるような臨場感。どきどき、わくわく。
この人はどんな演技をするのだろう、と前のめりになって読んでしまう。
オーディションで演じる役のキャラクターが演じる人自身やその人の解釈で変わるのも面白い。

石田衣良さんの下北サンデーズも好き。

久しく、これだ!っていう演劇ものに巡り合っていなかったけれど、いまジャンプ+で連載している演劇マンガ「カメリアのカーテン」(稲岡和佐)が面白い。

「劇団椿座」──。男性のみで構成された劇団員は「男役」「女役」を演じ、観る者を魅了する華やかさで、日本有数の劇団となる。かつて脚本家を目指していた八野田葉一は、「椿座」の研究生を養成する「椿課」を置く津葉木大学附属高等学校で、女性と見まごう容姿の林真檎と出会う。「女役」として演技を評価されている真檎だが、彼には悩みが…。

集英社 https://www.shueisha.co.jp/books/items/contents.html?isbn=978-4-08-883183-1

今日更新の11話を読んで、チョコレートコスモスとリンクするところがあり、すごくチョコレートコスモスが読みたくなった。

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